コンコンコンッ!
堂島「入るぞ」
10分後
教頭がタテハ達の部屋に点呼に入ってきた
部屋にいるのは、タテハ、仁、雄一、淳之介、聖、そして
堂島「…ん?奏江はもう寝てるのか」
布団に寝ている竜也だった
仁「あー竜也は今日めっちゃ泳いで疲れたみたいで…な?タテハ」
タテハ「う、うん」
堂島「ほーぉ?」
ジロジロと竜也やタテハ達を見る
何も隠している様子はない
堂島は寝ている竜也以外の点呼を取ると、部屋を出ていった
ちゃんと遠くに行った事を確認すると、タテハ達は安堵した
タテハ「ふぅ…バレなくて良かった」
淳之介「10分以内に竜也くんを戻すなんて無理があるから…」
そう言うと淳之介は寝ている竜也の顔に手を当てる
すると竜也は消え、布団はもぬけの殻になった
幻覚だったのだ
雄一「竜也くんがシャワーから上がったばかりで良かった。ネックレス…忘れていったんだね」
仁「竜也が寝てる幻覚を作れて何とかなったな」
聖「けどどーする?下手に出れねぇぞ?」
竜也はどこにいるのか行方不明
それなのに外にも出る事が出来ない
タテハ「竜也の居場所は分かるんだ。恐らく海だと思う」
雄一「え?なんでわかるの?」
タテハ「潮さんから送られてきた資料…」
タテハは仁達に資料を見せた
これまでのセイレーン事件に遭った行方不明者のリストと目撃情報のリストだ
タテハ「今までの行方不明者は海で行方不明になってるんだ。だから海じゃ無いのかと。それに竜也だってセイレーンの歌声が聞こえていたって言ってたろ?」
雄一「まさか…竜也くんがセイレーンに⁉」
タテハ「可能性はあると思うよ?現に竜也は黙って外に出ていったじゃん?それに帰って来ないとなると…」
仁「待てよ、仮にそうだとして海に行くとしてどーやって行くんだ?船か?それとも潜るのか?それだと色々準備で余計に目立つだろ?」
淳之介「それに海と言ってもどこに行けば良いのかだよね?深海とかだったら生きて帰れないと思うし…何より沖縄の海って危険生物がいるって今日の昼間に言われたばかりじゃん」
タテハ「じゃあどうするんだよ!このままじゃ竜也がどうなるか…!」
コンコンコンッ
タテハ「!」
部屋のドアがノックされた
聖はドアに近付き、誰か確認する
聖「誰ですか?」
黎「俺だ、開けてくれ」
ドアから聞こえてきたのは、黎の声だった
すぐにドアを開けると、そこに黎がいた
手には通話中のスマホがあった
聖「先生?」
黎「いいか?」
黎はタテハ達の部屋に入ると、通話をスピーカーにした
タテハ「先生?」
黎「良いですよ?桃花さん」
淳之介「桃花さん⁉」
黎の電話の相手は、沖縄県アゲハ族の桃花だった
挨拶が来ると思っていたが、焦ってる顔をしていた
桃花『ねぇ、潮知らないかしら?』
タテハ「え?潮さん、どうかしたんですか?」
桃花『それが…連絡何度もしてるんだけど、全然繋がらなくて…!』
仁「は?あの人の事だし、またどっかにいるんじゃねぇのか?そんな心配しなくても…」
黎「いや俺もそう言ったんだ。だけどLIMEも電話も一切繋がらないし、誰も連絡が取れないみたいで行方不明になってるみたいなんだ」
聖「は⁉」
タテハ「まさか…!潮さんもセイレーンの声が聴こえていたから…!」
桃花『え⁉セイレーンってなに⁉どういう事⁉』
桃花は驚きの声をあげる
知らなかったみたいだ
タテハは潮自身もセイレーンの歌声が聴こえていたことを話し、セイレーンの事件も調べていたことを話した
桃花『えぇ⁉そんなの初耳よ!あのバカ…なんで言わなかったのよ!』
淳之介「もしかしたら桃花さんに知られたく無かったんじゃないですか?危険な目に合わせたく無かったとか…」
桃花『何よそれ…!勝手にも程があるわ!』
黎「竜也も見つかってないし…これって偶然に思えないな」
雄一「潮さんも捕まった…?となるとますますヤバイじゃん!」
タテハ「桃花さん!力を貸してくれませんか⁉一緒に…竜也と潮さんを助けて欲しいんです!」
桃花『え…?』
タテハが竜也と潮が今、どこにいるのか予想を伝えた
さらに海に行く方法が何か無いか聞いた
桃花『…分かったわ。乗り物はこっちで何とかする。後で落ち合いましょう』
タテハ「え?船ですか?」
桃花『知ってる人が船を出してくれるかもしれないわ。貴方達は何とかしてホテルから出て?近くの港に着かせるから』
黎「ご協力感謝します桃花さん。よし、俺は何とかなるが…お前らはどうする?全員はまずいだろ?」
タテハ達が動くと、大勢で出たことがバレてしまうかもしれない
何人かは万一に備えて残ることにした
タテハ「最低でも2人残っていた方がいいよな?」
雄一「なら僕が残るよ。他の先生達の相手は何とかする」
淳之介「僕も残るよ!最低でも明日の朝までには戻って来てね!」
聖「こうもあっさり決まるとは…」
タテハ「仁と聖と俺が行くって事ね」
黎「バレないように抜け出せよ?後でな」
仁「よし、すぐ行くぞ!」