見つけた本は、リルカの祖母の物だった
リルカはその本に書かれている文字を調べ、解読した
その本を解読して、分かった事があった
リルカの祖母は、魔女の生き残りだった
その本には、多少魔法が使えるようになる呪文と、ある石について書かれていた
1000年に1度、自然界の7つの力を持った石…
“蝶の虹”についてだった
リルカ(お祖母ちゃん…どうしてこんな本を…?)
魔女の決まりか知らないが、リルカはこの本を通して、“蝶の虹”に大変興味を持った
“蝶の虹”の力があれば、自分の研究を証明できる
そう思ったリルカはすぐに調査を開始した
1000年に1度しか生まれない特殊な力を持つ石が、どこに現れるのか?
盗みをしてでも自分の物にしたいと考え、調査を進めた
この事は他の研究者には話していない
もし話して他人の物にされては困ると思ったからだ
産み出される環境、天候、時間などすべてを調べ、ようやくその年を判明する事が出来た
自分が30歳になる年だった
判明した事を期にリルカは研究所を辞めて独立した
祖母の本もまだ持っており、それで魔法を使える事が出来た
ただの人間だった女が、魔女になった
魔女のリルカは“蝶の虹”を回収するには1人だけでは大変と思い、仲間を集めた
オーストラリア出身の元消防士のオスカー・プロメテウス
ストーカー被害に遭った双子の姉・つららがいた碓氷あられ
マジシャンで催眠術師のアラン・クリフ
それぞれの事情を持つ者を集め、リルカは計画を進めた
そしてようやく10年前に、アゲハ族が“蝶の虹”の原石を回収したところに潜入し、“蝶の虹”の原石を奪ったのだ
そして、日本の福島県にやって来たのだ
宝石になり、実際に見た時の物は素晴らしいほど輝いていた
だがその見た目とは裏腹に、恐ろしい力を秘めていた
リルカ(これで…!これでようやく、私が支配する事が出来るわ!)
しかし、そう簡単にはいかなかった
“蝶の虹”の力を抑える楽器があると知ったリルカはすぐに、その楽器を壊すように命令するも、“騎士の世代”の出現により失敗した
また、後に仲間として迎え入れたパン・カプリコーンと言う執事も、アゲハ族の二重スパイで潜入していた綾辻黎と知って、計画が崩れて行った
そしてあの日
リルカが“騎士の世代”や黎に追われて崖から落ちてしまった
せっかく手にいれた“蝶の虹”も、崖から落ちる際に離してしまい、黎によって取られてしまった
その光景を最後に、リルカは海へと落ちた
その後はリルカはアゲハ族の捜索で発見されなかったが、この時のリルカはまだ生きていた
しかし、崖から落ちた衝撃で身体の至る所を負傷し、普通の生活が出来ないくらいになっていた
リルカ(あーあ…終わったわ今度こそ…)
負傷しているため、泳ぐことも出来ず、ただただ波に運ばれるだけだった
リルカ「はぁ…はぁ…!」
ようやく辿り着いた場所が、どこだか分からなかった
日本なのか、海外なのか
だがどのみち助からないと思った
リルカ(このまま…私は死ぬのかしら…?まぁ、助からなさそうね…!)
そう考えながらゆっくりと歩き続けていると、何か海岸で光るものを見つけた
近付いてみると、それは紫の宝石が付いたネックレスだった
誰が捨てたのかは分からないが、リルカはそのネックレスを手にした
そして、祖母の本の内容を思い出した
魔法の欄に、書かれてあったものだ
『1つの宝石に、魂を宿せる魔法がかけられる。そうすれば、身体は別の物でも生き続けられる』と。
ただし、それには『すべての魔力と魂を使わなければならない』と…
リルカは残りの命と魔力を引き換えに、その宝石にすべてを宿した
助からない命を無駄に死なせるくらいなら、石の中で生かした方がマシ…
だが、“蝶の虹”を取り返す精神は忘れていなかった
そう考え、リルカの魂はネックレスの中に消えて行った
本体の身体は、灰となってしまった
正式的に、リルカは死んだ…
だが、これで終わりでは無かった
リルカが死んでから数日後、海に誰かが現れた
その人物はネックレスを見つけると、高値で売れるかもしれないと拾ったらしい
だがそれが、リルカが復活する序章になると誰も思わなかった
ネックレスにリルカの魂が宿り、そのネックレスを誰かが身に付ける事でリルカはその人物の影として動く事になった
ある時は中年の女性、ある時は幼い女の子、そしてある時は老女の影になって、この世をさ迷い続けながらも、“蝶の虹”の捜索を開始した
その途中で、ある1人の少女に出会った
それが、月城リナだった
リナは不幸な生活を送っており、リルカはリナに同情した
少しばかり、リナの生活が自分と似ていたからだ
リナを気に入ったのか、リナの影を借りてしばらく生活を送った
そして自身が亡くなって10年後の現在
ようやく“蝶の虹”を再発見することに成功するのだった…