聖「…え⁉これから会長とご飯⁉」
聖のスマホに電話がかかってきた
相手は聖の父親からだ
ー聖の父親
日々谷 史郎(52)ー
史郎『お偉い会長から食事をしないかと急に誘われたんだ。断らない訳には行かないだろ?それで今日はちまきを注文したお客さんが来る予定なんだが…お前部活休みだろ?家に帰って渡してくれないか?』
聖の実家は、郡山で有名な中華料理屋だ
美味しくて、ボリュームがあり、中華まんやちまきを販売してるなど、満席と行列が出来るほどの人気店である
聖「そんなぁ…!今日は友達と用事あるんだよ!」
史郎『じゃあ店どうするんだ?お客に渡せないで終わるなんて俺は嫌だぞ!お前にしか頼めないんだよ!俺と母ちゃんは会長のところだし、大樹は受験勉強のため塾だし、友喜は部活の合宿だし、姫希はまだ小学生だから…』
聖「えぇぇ~…な、何時だっけ?」
史郎『夕方の5時30分だ』
聖「5時半…?」
聖は教室の時計を見る
今の時間は4時20分だ
騎馬戦の騎手を賭けた競争を早く終わらせたとして、すぐに走って帰れば間に合う時間だ
聖「…分かった。5時半ね、それまで終わらせて帰るよ」
史郎『おう!頼んだぞ~!店は閉めておくからな!』
史郎から店番をしてほしいと重大な役を任された聖
時間はまだあるため、早く終わらせて帰りたい
そのために、早めに競争を終わらせようと思う
聖(競争して1位取って、そんで帰って店番だ!)
制服のままじゃ動きづらいため、ジャージに着替えようと更衣室に向かった
そこにはつかさもいた
つかさ「おっ、聖!」
聖「つかさ!そうかお前は部活か」
つかさの服装を見て分かった
つかさは陸上部のジャージを着ていた
競争が終わった後ですぐ部活に入るつもりだ
つかさ「おう、負けないからな!」
聖「おう!」
聖もジャージに着替えるため、荷物を近くのベンチに置く
すると、つかさの荷物の上にあるものを見つけた
それは古い懐中時計だった
聖「何だコレ?」
つかさ「…あ!触るなよ!」
聖「うおっ!(・・;」
突然のつかさの言葉に驚く
つかさはすぐ謝った
つかさ「あ…悪い、それ大切な物なんだよ」
聖「そ、そうなのか…?俺もごめん…」
つかさ「すげぇ大切なものでさ」
つかさは着替えを中断し、懐中時計を手にした
つかさ「昨日親父達の結婚記念日で、一緒に外で飯食いに行ってたんだよ。そん時にもらったんだ」
聖「へぇ~、けどお前が懐中時計なんて珍しいな」
つかさ「その時計は代々伝わるもんなんだって」
聖「え?そうなのか?」
つかさ「あぁ、それもただの時計じゃねぇんだ」
つかさは懐中時計の蓋を開ける
すると驚く仕掛けが目の前に現れた
現時刻を現す時計はもちろんだが、アメリカ、フランス、インド、中国などの海外の現時刻が3Dの様に飛び出して来たのだ
古い懐中時計の中に現代の様な面白い作りをしている懐中時計は初めてだ
聖「うわっ!すっげぇ~…っ!( ☆∀☆)」
つかさ「俺もこれ見て驚いたけどさ。俺のご先祖がすごい人だったみたいで、その時からこの時計を大事にされていたんだって。それを親父からもらったんだ」
聖「そんなに大切な物を…」
つかさ「まさか時計をもらえるとは思ってなかったけどさ、本当なら俺新しいスパイク欲しかった」
聖「おいおい(・・;」
つかさ「まぁでも、この時計のすごさに魅了された。これを持ったからには、大切にするよ」
聖「そうか」
つかさも家族から重大な役を与えられた
大切な家族の懐中時計を壊すわけには行かない
「でさー、俺言ったんだよ~」
「あれ?使ってる?」
更衣室に他の生徒が入ってきた
2人は反応して、すぐ荷物をロッカーにまとめ、更衣室を出た
聖「そろそろ行こうか!」
つかさ「そうだな!」
2人は校庭へ急ぐ