大雅「なんで?理由は言わないといけないか?」
蝶「え…?」
大雅「ただ嫌いだった、それだけでいいか?」
蝶「嫌いって…!」
大雅「蝶、私に構っている時間はあるのか?」
蝶「え?」
ミカ「うわ…っ!」
蝶「ミカ⁉」
自分の後ろにいたミカが小さな悲鳴をあげる
振り返ると、そこにはアンクがいた
ミカの首にアンクの鎌が突きつけられている
蝶「アンクさっ…!」
アンク「ここまでだな、お前らも」
ミカ「蝶先輩…っ」
蝶「ミカを放して!」
大雅「蝶、お前達はもう終わりだ。これでアゲハ族は全滅だな」
蝶「全滅って…どういうこと⁉」
大雅「そのままだよ。パーティー会場には蓮とその友達の氷雨くん、途中までお前と共に行動していた香留や葉月達も捕まえた。外に出てる優月達には手下やユリシーズが向かっている。哀幻波達も、もう死んだよ」
蝶「…え?」
大雅「哀幻波、太陽、ジムはもう鮫の腹の中さ」
蝶「なっ…!」
大雅からとんでもない報告を聞いた蝶は、絶望した
膝をついてしまう
大雅「もう諦めろ。どのみちお前達に希望も何も残っていないんだからな」
ミカ「そんな…っ!」
大雅「アンク、この2人をすぐに殺せ」
アンク「了解です」
ミカ「まっ待って…!アゲハ族は殺しはしないんじゃ…」
アンク「俺はアゲハ族だが、死刑執行人だ。すぐに楽にしてやるから安心しろ」
ミカ「ヒッ…!」
蝶「…えして…!」
大雅「え?」
蝶「返してよ…!兄さんと…父さんを…!」
蝶の眼には涙が浮かんでいた
怒りの表情を露にし、大雅を睨む
大雅「…そんな眼をするなよ、女の子だろ?残念だよ、お前の顔を拝めるのはこれで最後になって」
アンク「ほら来い、死刑場まで連れてってやるよ」
蝶「っ…嫌ぁっ!」
アンク「!」
蝶がアンクに捕まれそうになった瞬間、葉月からもらったナイフでアンクの手の甲に傷をつけた
アンク「っ…てめっ…!」
アンクは蝶に掴み掛かろうとするが
…ドクンッ!
アンク「あっ…ガァッ…⁉」
大雅「アンク⁉」
アンクが苦しみだし、自分の首を抑える
葉月のナイフに毒が盛られてあったのだ
苦しみ出した隙に、蝶はミカを連れてセキュリティールームへ逃げ出す
ミカ「先輩…っ!」
蝶「ミカ…!行って!行って解除してきて!」
ミカ「え⁉蝶先輩は…⁉」
蝶「私は2人を止める!早く!」
ミカ「っ…!ありがとうございます!」
ミカはセキュリティールームへ向かった
もうそこまですぐだ
アンク「てっ…んめぇっ…!」
蝶「苦しくて全身が痺れる毒よ!殺しはしないけど、これなら時間を稼げるわ!」
大雅「蝶…!まさか毒を使うとはね!」
アンクの代わりに大雅は蝶にナイフを向けて攻撃をする
蝶は葉月のナイフで食い止める
蝶(ミカ…!あんたしかいない!)
ミカ(アゲハ族を助けるのも…!この島を助けるのも…!)
セキュリティールームに入ったミカは目の前のパソコンの画面を開き、パソコンキーに指をのせて打つ
ハッキングを得意とするミカにとって、暗証番号やパスワードを解くのも、1分もかからなかった
ピーーーーーッ!
すべてのセキュリティーは解除された
島に張り巡らされてあった白い紐は回収され、本部を封鎖していたシャッターも全部外された
島全体のセキュリティーは通常に戻り、電波も繋がった
アナスタシア「なんだ⁉」
ヴァレンティーナ「セキュリティーが…!」
蓮「やった…!」
パーティー会場でも影響が出た
武器庫にもだ
優月「やった!武器庫が開いた!」
星太郎「蝶姉達がやってくれたんスよ!」
セキュリティーが元通りに戻った
監禁状態だったクイーン・アレクサンドラの部屋もだ
アレクサンドラ「…!」
セキュリティーが解除され安心するアゲハ族だが、そんな中、蝶は…
蝶「うぐっ…!」
アンク「てめぇ…このアマ…!余計なことをしやがって…!」
ミカを逃がしたものの、自分は捕まってしまった
毒に犯されているはずのアンクに首を掴まれ、鎌を向けられる
アンク「アラクネ様、この女を殺しても?」
大雅「いや、別のプランを考えよう」
そう言うと大雅はナイフの持ち手を蝶に向け
ガッ!
蝶「あっ…!」
蝶の頭を狙って、気絶させた
大雅「蝶を利用するか」
アンク「なるほど…」
大雅「だがその前にアンクは解毒だな。この手の毒の解毒剤は確かあったはずだ」
アンク「はい…」
大雅「まぁ今更アゲハ族が復活したとしても、そう簡単に殺られるような我々じゃないからな…」