アゲハ ~第59話 柳生 信乃4~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



信乃の耳に聞こえてきたのは、よく聞いた事のある声だった
その声が聞こえた途端、とある過去を思い出す

信乃父「泣くな!喚くな!そんな行動に一体、何の意味があるんだ⁉信乃!」

それはつい最近の記憶だ
父親に稽古を付けてもらっているが、全然身に付けられず、稽古にも限界を感じた信乃が、中庭の大きな木の上に逃げて泣いている

信乃父「さぁ!早く降りてきなさい!修行を再開するぞ!」

信乃「いやもう無理!これ以上やったら死ぬと思うんで!これ以上やったら、死ぬと思うんでぇぇーーーーーーーーーーッ!(。´Д⊂」

修行に戻ると竹刀を持つ信乃父に対し、信乃は「嫌だ嫌だ」と否定する
だが信乃父は諦めない

信乃父「死にはしない!この程度で死ぬなんて聞いた事が無いぞ!梅は何も言われなくても頑張ったぞ!お前は男のくせに情けないと思わないのか⁉ほら降りてきなさい!修行を続けるぞ!馬鹿者!(-_-#」

信乃「父ちゃん!(ToT)」

信乃父「“パパ”と呼びなさい!(-_-#」

信乃「俺、父ちゃんが好きだよぉっ!m(。≧Д≦。)m」

信乃父「…(#^.^#)」

信乃に告白され赤面になる信乃父
信乃はさらに自分の事を話した

信乃「母ちゃんも姉ちゃんも死んじゃってさ、俺を一生懸命に1人前の剣士に育てたいって気持ちは分かるよ!まぁ剣士を育たせたいのか医者を育てたいのか分からないけどさ!(。´Д⊂」

…メキッ

信乃「俺だって長男だから父ちゃんの期待に応えたいんだよ!でも無理なんだ!申し訳無いと思っているよ!こんな俺でさ!父ちゃんに隠れて夜中にこっそり修行してんだよ!全然寝てないの俺!すっっごく眠いの!なのに全然結果が出ない訳!どーゆーこと⁉もうこれ一体どーゆーことコレェェッ!(。´Д⊂」

メキメキメキメキ…ッ!

何やら信乃の方から音がすると思いきや、信乃が乗っている枝が折れかかっていた
信乃父は気付くが、信乃は気付いていない

信乃父「し、信乃!落ち着け!早く降りなさい!そこは危ないぞ⁉」

信乃「もう俺はぁ…ッ!」

バキッ!

信乃「…え?」

信乃が登った枝が、折れてしまった

信乃父「信乃ぉぉぉぉおーーーーーーーーーーーーーーーっ!Σ((((;゜Д゜)))」

ドターンッ!と、大きい音が響いた
幸い、枝と地面との距離はそんなに高くなく、信乃は軽傷で済んだ
この時の信乃は

信乃(生きてるだけでもありがたい、か…)

と思った

自分でも弱いって分かっていた、だから姉の梅から罵倒を喰らっていた
それでも信乃は懸命に頑張ったが、結局弱いままだった

信乃は、自分自身が嫌いだ
ちゃんとやらなきゃって常に思っているのに、怯えるし、逃げるし、泣くから嫌いだ

変わりたい、ちゃんとした人間になりたい

なのに…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

信乃「俺だって精一杯頑張っているよ!なのに最後はこんな見知らぬ島でドローンに殺られるの⁉父ちゃんに顔を会わせず、直流ちゃんを助けずに呆気なく死ぬの⁉嘘でしょ⁉嘘過ぎじゃない⁉(。´Д⊂」

優月「信乃さん!」

信乃の周りにドローンが集まってきていた
それも島全体に飛んでいたドローンが、信乃を標的にする

信乃「ヒッ!ギャアァーーーー!こっち来んなよ!ちょっとでいいから1人にして!ちょっとでいいからぁぁぁあーーーーーー‼(。´Д⊂」

ズガンッ!

信乃「……え?」

優月「信乃さっ…!」

信乃の真横を弾丸がかすった
背後に飛んでいるドローンが撃ってきたのだ
信乃の頬に傷が付き、血が出てきた
その血を信乃は自身で確認した

信乃(え…?撃たれたの?俺……)

血を確認した後、自分の頬を触る
傷がある感触を確認する
すると…

…カクッ

信乃は、電柱の上で失神してしまった

優月「信乃さん⁉」

星太郎「わぁぁあっ!もうダメッス~!((((;゜Д゜)))」

信乃「…」

ユリシーズ「…あ?なんだこいつ、気絶したぞ?」

その様子をドローンを通して見ていたのは、セキュリティーを管理しているユリシーズだ
ドローンに付いているカメラで様子を見ていたが、信乃の呆気なさに呆れていた

ユリシーズ「紫陽花葉月と一緒にいた人間だから気を付けようかと思っていたが、こんなに大したこと無いとはな…、失神か?なんて腰抜けなんだ。さてこの3人を始末するとするか…」

遠隔操作でドローンを動かす
3人に狙いを定めた

すると

…クラッ

信乃は失神したため、電柱から手を離してしまった
頭が地面に向く

優月「し…!」

ユリシーズ「あーあ、頭から落ちて死ぬぞコイツ。何なんだ?まぁどうでもいいが…」

ユリシーズはドローンで撃とうとしたその時だった

…ブツッ!

ユリシーズ「…は?」

突然、ドローンの映像が途切れてしまった