アゲハ ~第7話 藤原 橙真5~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

「アゲハ族」
それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、大切な人を奪われた悲しみ、怒り、人生に絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。



仁香「蓮くーん!」

蓮「うわっ」

仁香が勢いよく抱きついて来た

蓮「よ、吉川さん…なに?」

仁香「あのねぇ、前から私言いたいことがあったの」

蓮「な、なに…?」

蝶「あ…蓮」

そこへ蝶が現れる
蝶からは蓮に仁香がくっついている様に見える

蓮「蝶…」

仁香「…ニヤッ」

…ギューッ♡

仁香は蝶の目の前で蓮の腕に抱きついたのだ

蝶「!」

蓮「ちょっ…!吉川さん…」

仁香「ごめんね蝶ちゃん、今から蓮くんとお話したいから借りるね♪」

蝶「あ…うん、いいよ。大丈夫…」

蝶は仁香に言われてその場を離れた

蓮「…吉川さん、今のは…」

仁香「蓮くん、今日は一緒に帰ろうよ~。やっぱり1人より2人の方が安全だよ!」

蓮「で、でも氷雨と…」

仁香「え~?私じゃ不満~?」

蓮「う…(・・;」


ーーーーーーーーーーーーーーー

蝶(…変なの見ちゃった…っ)

先程の仁香の行動が頭から離れられない
それもあるが、蓮が他の女とあんなに仲良くしているとすごく気になってしまう

蝶「もう…っ」

橙真「困り事?」

蝶「わぁっ!Σ((((;゜Д゜)))」

耳元に突然声をかけられた
先程の藤原橙真だ

蝶「なっ…あなたはさっきの…!」

橙真「藤原橙真だよ」

蝶「何しに来たんですか?ストーカーですか?」

橙真「人聞き悪いなぁ、さっきまで暗い顔してたから心配して来たんだよ」

蝶「いらないお世話です」

橙真「性格も冷たいねぇ」

蝶「用が無いなら帰ってください」

橙真「あ、用あるよ」

蝶「え?」

橙真「連絡先教えてよ」

蝶「…はい?(・・;」

橙真「なんか悩みあったら聞いてあげるからさ」

蝶「…結構です」

蝶はプイッと向いて、歩き出した

蝶(もうなんなの⁉色んなことばっかりで頭の中がこんがらがる!)

色んなことが起こりすぎて頭の中が混乱している
中々整理整頓が出来ない

蝶「もう…頭おかしくなる…」

香留「あ!蝶!」

そこに香留が現れた
何やら少し慌てているようだ

蝶「か、香留?どうしたの?」

香留「どうしたの?じゃないわよ、山茶花くんが…」

蝶「え?何かあった?」

香留「山茶花くんが吉川っていう女の子と歩いているんだよ!」

蝶「…!」

香留と共に蓮の方へ向かう

そこには、蓮の腕に抱きついたままの仁香が歩いていた

「え?なになに?」

「蓮くんの隣誰⁉」

「ほら…吉川さんだよ!蓮くんと同じクラスの!」

回りは女子がたくさんいて、すごい人盛りだった

蓮「あ…あの…吉川さん?」

仁香「少しこうしていたい♡」

蓮「あのねぇ…(・・;」

香留「ちょっとあれ…目立ちすぎじゃない?ねぇ蝶…」

香留は蝶に声をかける
だが

蝶「……」

蝶は蓮の姿を見て、悲しい顔をしていた

香留「…蝶?どした?」

蝶「……ごめん、興味ないや」

そう言うと蝶はその場を離れた

蝶(……何だろう…なんでこんなに胸騒ぎがするんだろう…っ)



仁香「…ニヤァ…」