アゲハ ~第3話 工藤 花4~ | 創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」
それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、大切な人を奪われた悲しみ、怒り、人生に絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。



翌日

ミカ「失礼します」

放課後、ミカは2年の教室にいた
これは代理で来た委員会のためだ

「あれ?君はー」

ミカ「1年の三神真です。同じクラスの根本くんが体調不良でお休みなので、代理で来ました」

「あー根本くんのクラスね。了解、好きな席座っていいよ」

直人「おーい真、こっちこっち」

ーミカのクラスメイト
 沢田 直人(12)ー

直人「ごめんな~、急に誘っちゃって」

ミカ「いいよ、どうせ暇だし」

「あとは…工藤さんだけか」

ミカ「工藤?」

直人「知らねぇの?噂の工藤花だよ。あいつもこの委員会なんだ」

ミカ「へぇ…」

「せんぱーい、工藤は休みなので早く始めてくださーいw」

花と同じクラスらしい男子が言う

ガラッ!

その時、教室のドアが開いた
花が入ってきた

花「…すみません、遅くなりました」

「あーなんだいるじゃん、座って」

「ゲッ…」

直人「お、噂をすれば」

ミカ「……」

「んじゃ、始めるよー」

何事もなかったかの様に委員会の会議が始まった

それから30分後

「あー終わったぁ~」

「疲れたー」

「早く部活行こうっと」

「おい工藤」

花「ん?」

ドサドサッ!

同じクラスの男子が花にプリントの山を渡した

「これ先生に渡しておけよ?俺部活だから」

花「え?ちょっ…!」

「じゃーねーw」

男子はその場から逃げるように走っていった

花「はぁ…」

直人「あーあ…あれ無くね?女1人に多い荷物…」

ミカ「しかも部活理由に逃げてるし…」

直人「工藤も工藤だよ、同じ年の人間なのになんで何も言わねぇのかな?」

ミカ「…」

ミカは花に向かって歩き出す

直人「真?」

ミカ「手伝おうか?」

花「え?」

花の持ち物を少し減らそうとしたのだ

直人「おい真…」

花「…いいよ」

ミカ「でも1人で大変でしょ?」

花「いいって」

ミカ「帰りだからついでに持って…」

花「いいってば!」

パンッ!

と、プリントを使ってミカを叩いた

ミカ「っ…」

直人「真!」

花「あ…ごめん」

プリントを素早く広い、花はすぐに走り出す

直人「大丈夫か⁉」

ミカ「平気…」

直人「ったく…真が親切でやったって言うのに!」

ミカ「いいよ、僕がやったことだから。工藤さんは悪くない」

直人「真…」

ミカ「ごめん、プリント頼んだ」

直人「え?ちょっ!真!」

ミカはすぐに花を追った

直人「…何なんだ?意味わかんね…」