氷雨「……え?」
昼休みの委員会が終わった直後
氷雨の机の上には、山崎に渡したはずのノートの山が置かれてあった
さらに、自分の机の目の前には高杉がいた
高杉「金糸雀く~ん?これはどういうことかなぁ~?」
氷雨「え?い、言ってる意味が…」
高杉「俺お前に頼んだはずなのになんでお前が持ってこないの?」
氷雨「え?」
高杉「山崎に押し付けてさぁ、すんげぇ迷惑してたぞ?」
氷雨「え?いや押し付けてません。山崎が委員会に行けないから…」
高杉「なんか反抗的だな」
氷雨「え?」
高杉「あのなぁ、頼まれたことはきちんと責任持って自分でやるんだよ。なのに他人に任せるとか」
氷雨「だ、だから俺は…」
高杉「そこは“すいません”だろオイ!」
バンッ!と高杉は氷雨の机を叩く
高杉「謝ればいいんだよ!何反抗してんだよ!習わなかったのか⁉目上の人には反抗してはいけませんって!」
氷雨「で、でも…」
高杉「おかげで昼休みまでに間に合わなかったじゃねぇかよ!」
バンッ!
氷雨「!」
高杉はげんこつで氷雨の机を叩く
蓮「おいおい…」
山崎「ちょっと…何の騒ぎですか?」
そこへ山崎が戻ってきた
折原「山崎、お前どこ言ってたの?」
山崎「え?いやちょっとトイレに…」
折原「お前いなくて氷雨大変なことになってるよ?(・・;」
山崎「え?」
氷雨「あ、や、山崎!」
高杉「あ~、山崎。お前さぁ、金糸雀からの頼み事受けなくていいからね?」
山崎「え?」
高杉「自分が頼まれたことは自分でやるって言ってるから、余計なこともしなくていいから」
山崎「え?余計なことって…?」
高杉「他の皆もそうだぞ?金糸雀からの頼みは受けないことだ!分かったな?」
「えぇ~…」
「何あれ…酷くない?」
高杉「返事は⁉」
「は、はい…」
高杉「ったく…間に合わなかったし…。おい金糸雀」
氷雨「!」
高杉「罰として今日の教室掃除はお前1人でやれよ?」
氷雨「え?」
高杉「え?じゃねぇよ!やれ!」
氷雨「は…はい…」
高杉「他の皆も手伝うなよ⁉いいな⁉」
そう言うと高杉は教室から出ていった
教室に漂っていた緊張感が一気に解放された
氷雨「…はぁ…」
蓮「氷雨…大丈夫?」
山崎「あ、あの…僕よく分からないんですが……」
折原「山崎がノートを持っていったけど、それが頼まれた氷雨がなんでやらないんだって怒ってたんだよ」
山崎「え?そうなんですか?ごめんなさい…」
氷雨「いやお前は悪くねぇよ…」
山崎「でも…お願いしたから余計に……」
蓮「それにしてもあの怒り方は無くない?山崎だって事情があって代わったのに……」
氷雨「最近なんだろう…目の敵にされてる様な気がする……」