四季刀
それはある腕のある刀職人が作ったと言われる4本の刀
その名の通り、四季の名が刀それぞれに付けられており、また刀それぞれに特徴がある
夏の刀…
4本の中で鋭く、切れ味が良い刀『獅子雨』
秋の刀…
4本の中で特に危険な剣型の諸刃『秋羅刹』
冬の刀…
4本の中で薄く、凍る様な純白の刀『雪夜叉』
そして春の刀…
4本の中で硬く、真紅に染まる刀『桜彼岸』
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ホルク「さ……桜彼岸…!?」
華弥「ほぉ…ご存知でしたか」
ホルク「噂では聞いたことがあったが…まさかお前が持っていたとは……!」
華弥「本来は四季刀を作った職人がすべて持っていたんですがね…。ですがその職人が亡くなり、刀は名誉ある屋敷に送られる事になったんです。その1本…桜彼岸は私の家にやって来ました」
ホルク「……」
華弥「……ですが、大会の1回戦目で中蛇の八狂颯真が秋羅刹を所持していたことには正直驚きましたよ。どういう流れで彼に渡ったのかはともかく…危険と恐れられ、誰も触れる事が出来なかった刀を彼は使いこなせていましたからね」
ホルク「…だったらなんだ?」
華弥「彼の事を…少し見習います」
ホルク「は?」
華弥「あの様に使いこなせていたので…私も少しこの刀を使いたいと思いますね」
ホルク「ハッ、勝手にしな。けどその前に…折ってやるからよ!」
ホルクは槍を使い、桜彼岸にぶつけた
キィンッ!
華弥「っ…!」
ホルク「足を怪我したあんただ!刀なんて使えは出来ないだろう!」
そう言うと三叉槍の間を縫うように桜彼岸を挟めた
折る気だった
華弥「!」
ホルク「これで折れ…!」
ホルクは槍に力を入れた
だが
…グッ!
ホルク「…!?」
いくら力を入れても、桜彼岸は折れなかった
ホルク「な…なぜだ!?これで折れなかった刀は今まで無かった…っ!」
華弥「そこらの刀と一緒にしないでください」
ホルク「何…!?」
華弥「あなた…噂を聞いたことがあるだけで実際は桜彼岸の性質を知らないみたいですね」
ホルク「は…!?」
華弥「獅子雨、秋羅刹、雪夜叉ならこの方法で折れてしまっていたかもしれません。ですがこの桜彼岸は違います。この刀は折れない様に作られているんですよ。なんでこのような刀を作ったのかは謎ですがね」
ホルク「お…折れない刀…だと!?」
華弥「そろそろ放してくれませんか?出ないと折れますよ?」
ホルク「は?」
…バキッ!
ホルク「あっ…!」
ホルクの三叉槍の先端が折れてしまった
粉々になる
華弥「折りたいなんて考えるからですよ。逆に折れてしまいましたね」
ホルク「てめっ…!」
別の三叉槍を取りだし、ホルクは華弥に攻撃する
だが、避けられてしまった
華弥「原田と比べたらあなたの方が腕は上かもしれません」
ホルク「はぁ!?」
華弥「でも槍を使いすぎですよ」
ホルク「…むかつく(-_-#」