日奈子「…え?オミ先生、離任するんですか?」
2月下旬、受験シーズンも落ち着きつつある頃、日奈子達は、卒業式の予行練習のため、学園に訪れていた
そこで教師の黒羽が、花巻女子学園を離任することを知った
黒羽「ここに来て3年はいるからね。来年は山梨県の学校へ異動するよ」
日奈子「そっかぁ…じゃあ来年からいないんですね」
千咲「本当だよね~、こんなイケメン先生他にいないのに」
話を聞いていた千咲達も話に混ざる
「アハハ」と、少し困った顔をして黒羽は笑った
梓希「離任式っていつだったッスかね?」
紬麦「えっと、確か3月の下旬でしたね」
黒羽「それまではいますので、残りの時間は…」
その時黒羽のスマホに電話が入る
画面を見ると、「失礼」と言ってその場を離れ、黒羽はスマホを耳に当てる
黒羽「もしもし?…萩花、今卒業式の予行練習中だ。電話なら後で…ってえ?家具を見てる?おいおい、それは週末にでも…」
日奈子「?」
千咲「…前から思っていたけどさ、たま~にオミ先生から、女の気配するんだよねw」
紬麦「よく電話で“萩花”って方と連絡取ってるところ、見ますものね」
梓希「彼女じゃないって、この前否定してたッス」
千咲「え~?絶対彼女でしょ、年下かな?同い年の線もありうる」
日奈子「止めなってば、先生が困るよ(・・;」
黒羽の様子を見て、様々な予想をする千咲達
黒羽は表向きは教師だが、裏の世界では忍者として生活をしている
忍者として行動をしていた際に、とある少女と知り合い、生活を共にすることになった
今電話をしているのが、その少女とは誰も知らない
らんる「ふ~ん、あの先生もやるわね」
日奈子「!らんる」
日奈子の横に、藤咲らんるが現れた
珍しくいつもの取り巻き2人はいない
日奈子「…徳川さん、帰ってきた?」
らんる「そうよ!徳川様帰ってくるなんて聞いて無かったわ!!声を聞いた時、心臓が飛び出るかと思ったんだから!!!」
日奈子の肩を急に掴み、ゆらゆらと揺らす
先日徳川笑太郎が名古屋に帰省し、『REBORN』の売人“アルルカン”として、警察に追われている
だがその合間に、藤咲姉妹の所に顔を出したのだ
らんる「お姉ちゃんもびっくりしてたわ。連絡も無しに帰ってくるし。まぁでも、サプライズなんて最高よね♡」
日奈子「ははは…(・・;」
千咲「あ、また日奈子に絡んでる!」
らんるの声が聞こえたのか、千咲達が日奈子の前に立つ
また日奈子に意地悪なことを言ってるのかと思ったのだろう
日奈子「ち、違うよ皆。らんると少し話していただけ」
梓希「大丈夫ッスか?」
らんる「本当、あんた達仲が良いわね。羨ましいぐらいだわ」
紬麦「何のご用ですか?」
らんる「一応伝えておこうと思ってね。私…」
貫内「あぁ、藤咲さんいましたね!」
そこに教頭の貫内が入ってきた
らんるを見るなり、声をかける
貫内「藤咲さん、退学申請の書類に不備がありました。申し訳ありませんが、書き直して再度提出をお願いします」
らんる「あら、ごめんなさい」
貫内「どこが違うか、付箋を貼っておきましたので、確認をお願いします」
らんる「はい、ありがとうございます」
らんるが返事をすると、貫内はその場を去っていく
貫内がいなくなったことを確認すると、千咲達はらんるに詰め寄る
千咲「退学⁉︎今退学って言った⁉︎」
梓希「退学するんスか⁉︎」
らんる「何よあんたたち」
貫内の言葉を聞き逃さなかった
今「退学届」と確かに聞いた
らんるは、退学するそうだ
日奈子「退学って…なんかしたの?」
らんる「何も?てか問題起こしてないから!」
千咲「どーだか、いつも突っかかってきてるくせに?」
らんる「それはあんた達が怒らせる事をするからでしょ!」
紬麦「では、どうして…?」
らんる「愛知県を出るから!…つまりは引越しよ」
千咲「引越しぃ〜?ほんとに?」
らんる「そーよ!こっちの事情で、引越ししかないのよ!もう愛知県には帰ってこないから!じゃあね!」
日奈子(引越し…?)
らんるが引っ越しをするなんて、思ってもいなかった
だが何故か、らんるは少し嬉しそうだ
らんる(…まさか徳川様が、私を連れてってくれるなんてね…!)