トーキョーN◎VAアクト感想 [世はすべて事もなし] | *Aquril-Mythra*

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5月第3週の日曜日は、KANASUGIさんアレンジ・RLによるトーキョーN◎VA SSS vol.9掲載キャンペーン「神は天にあり、世はすべて事もなし」より最終話「世はすべて事もなし」にプレイヤー参加させて頂きました!

 

KANASUGIさんの秀逸なアレンジによるキャンペーンもいよいよ最終回!
SSS掲載シナリオとはまったく異なるトレーラー、ハンドアウト、そしてストーリーが展開され、KANASUGIさんオリジナルの、この世にひとつ、このアクトにしかない素晴らしい物語を堪能させて頂きました!

 

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■セッション情報

・シナリオタイトル:世はすべて事もなし
・出典:SSS vol.9「神は天にあり、世はすべて事もなし」(KANASUGIさんアレンジ)
・RL:KANASUGIさん
・プレイヤー数:4人
・プレイ時間:6時間

 

■キャスト紹介
【PC1】
世界の命運の鍵を握るフェイト
▽“ウェリタス”風霧 速人(かぜきり はやと) (カブキ●、カリスマ、フェイト◎)[プレイヤー:taro]
23歳男性。とある事件によりN.I.K.を追い出された(“ディスポーサル”の)フリーランスの探偵。
事件前は「ウェリタス(真実の目)」と呼ばれた天才探偵であったが、前回までは「ヴァニタス(虚無の細胞)」と称し、日々を無気力に生きていた。
過去の事件のトラウマにより、自分で重要な決断を下すことが出来ず、何事もダイスによって判断していたが、ロッケンフィールドや他の仲間との邂逅により克服する。

 

前回の事件で過去のトラウマを克服した速人は、かつてのハンドル「ウェリタス(真実の目)」を名乗り、世界を揺るがす大事件に立ち向かう…といった主人公プレイを堪能させて頂きました!

 

また、ヒロインの「アクセラ」や他のキャストとの関係性を巡るロールプレイがとてもドラマチックで、映画の主人公のようなカタルシスを感じさせて頂きました!
どうもありがとうございました!

 

【PC2】脱獄した「“白の”ジョエル」を追うイヌ
▽“衝突警官”ロッケンフィールド(イヌ◎、フェイト●、カタナ)[プレイヤー:HORYIさん]
35歳男性。相手が誰であろうと手心を加えず容赦なく追及する熱血警官。そのため毎回各所で“衝突”が起きることがハンドル名の由来。本気になると耳に葉巻を挟む(<覚悟の灯>の演出)。

 

前回までは『①フェイト』速人にアツく絡んで頂き、大変胸を打つロールプレイを展開頂きましたが、今回は(速人が一人立ちしたため)主に他のキャストやゲストである「“白の”ジョエル」の人間ドラマの深堀りに一役買っていました!

 

特に“白の”ジョエルの背景設定を汲んだロールプレイは大変見応えがあり「ゲストを立てることによって、自分のキャストも立つ」というムーブをエレガントにされていて感服しました!
流石のHORYI力…

 

【PC3】世界中を覆った奇病「ハイバネ」の治療に奔走するニューロ
▽“スターメイカー”ミナカミ(ニューロ◎、バサラ●、マヤカシ)[プレイヤー:momo]
外見20代の中性的な容貌。遥か昔に永久機関の開発を目指した大魔術であったが、当時の国家体制に追われ、肉体を捨てて“エネルギー”という概念存在になる。

以後、長い時を穏便に暮らしていたが、日本軍に捕らわれる。
そして『④レッガー』ヴェインにより助けられ、現在に至る。Webアイコンは“ウナギ”。

 

『①フェイト』速人がヒロインを中心とした人間ドラマの作り手とするならば、『③ニューロ』ミナカミは「世界」を俯瞰視点から編纂するもう一人の主人公といったポジションでした!

 

まさに“スターメイカー”の名に相応しい演出、そしてアクセラの対存在となるヒロイン「コスモス」に対する温もりあるロールプレイ等、キャスト性を発揮しつつ、物語を加速させるプレイングが大変見事でした!

 

【PC4】混沌の使者に協力を迫られるレッガー
▽“コズミックフォージ(大法螺吹き)の”ヴェイン(カブトワリ、レッガー、ハイランダー)[プレイヤー:ケロニャン☆さん]
貧民の出自ながら己の才覚のみで軌道に上がった男。飄々としており、掴みどころのない性格。
人の裏をかくことに長け、あらゆる犯罪に対して禁忌を抱かないが、それは共に生き抜く中、倒れ、傷つき、忘れ去られていった多くの者たち、生き方を選べなかった者たちが「やりたかったことを代わりにやる」という信念のため。

 

ある種キャンペーンのテーマともいえる「家族」という命題を上手く表現した演出が見事でした!


前回はヴェインにとってこの「家族」はあくまでも彼の同胞、これまで共に生き倒れていったものたちを指していましたが、今回はチームメンバーも「家族」と捉え、それを踏まえたロールプレイが素敵でした!

 

■セッション感想
*********注意*********
今回もネタバレを含んだ感想となっておりますので、未プレイの方はご注意ください
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・SSS掲載の「神は天にあり、世はすべて、事もなし」キャンペーンの最終話は、アクトタイトルが「神は天にあり」となっており、2つの超AIとそれぞれに深く関連する組織、そしてヒロインであるアクセラの顛末にフォーカスが当たるのですが、KANASUGIさんアレンジでは、「世はすべて事もなし」というアクトタイトルで、上記要素を取り入れつつも、ゲストやキャストの人間性にフォーカスした、まったくのオリジナル展開となっており、大変エキサイティングなアクトとなっていました!

 

・ストーリーやハンドアウトも大幅に変更されており、世界中を覆う正体不明の奇病「ハイバネ」による世界終焉の予兆から始まり、その事件の鍵であるアクセラや対存在であるコスモスの決断で世界の行く末が決まるというスケールの大きな話になっていました。

 

ここで上手いな、と思ったのは、アクセラやコスモスは敵性勢力から狙われるだけのヒロイン、あるいはキャストの判断に対して結果を返すだけの舞台装置として据え置いたのではなく、キャストとこれまで積み上げてきたコミュニケーションに依存して、自然と物語の結末が導き出されるような構成になっていたことでしょうか。

 

ですので、ストーリーの行く末を決めるボールは(荒唐無稽にゲストが握るのではなく)あくまでもキャストが持っており、ストーリーを主体的に進めている感を感じながらアクトに没入することができました。

 

・僕のキャスト『①フェイト』速人も、みなさんのご協力のおかげで大事な家族であるアクセラのために奔走し、脅威に対して勇敢に立ち向かうというスタンスを貫かせて頂き、キャンペーン主人公らしいムーブ堪能させて頂きました!
どうもありがとうございました!

 

・クライマックス進行は敵勢力2つと連戦という厳しめのものでしたが、みなさん流石N◎VA巧者だけあって、隙のないデータ構成でなんとか乗り切りましたw

 

■雑感
・アクセラの対存在であるコスモスはmomoが命名したのですが、これは、古代ギリシャ語で

 

カオス:有形事象が生じる以前の原初の混沌
モノス:法や規範によって秩序づけられた社会概念
コスモス:調和と均衡に満ちた宇宙や自然界の秩序

 

という意味で、現象学的社会学において議論されている主要なテーマのひとつとのことです。

…そんな深い意味があったとは…(驚)

 

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ネタバレここまで
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そんな訳で、KANASUGIさんのセンスとオリジナリティーに溢れた大変濃厚なキャンペーンでした!

 

キャンペーンならではの、「キャラクターの(精神的)成長」「信念のブレイクスルー」といったキャスト表現を堪能させて頂き、またみなさんに盛り立てて頂きましてとても嬉しかったです!

 

精力的なオリジナルアレンジを入れて頂いたルーラー、キャンペーンプレイを盛り上げて頂いたみなさんに深く感謝です!

 

キャンペーンが終わってしまうのは少し寂しいですが、またご一緒する機会がございましたら、どうぞよろしくお願いします!