先週、出かけようと、走り出した時でした。
「キツネ!」
同輩が、息を吐くように言いました。
え、どこ、どこ?
動物を見つけるのには、動体視力がいりますね。
すぐ消えてしまって、私たちもしばらく行ったのですが、
「戻ろうか。」
Uターンして戻ってみると、
彼は茂みの中。(冒頭の写真です。)
さらにUターンしてくると、もういない。
「いなくなっちゃったね。」
そういった途端、
あ、あそこ!
堂々と道を横断していました。
ここは日本でいう「県道」のような道。
スピードは100km制限ですが、
ということは皆120kmくらいで飛ばしていきます。
(アウトバーンにはところどころ、制限なしの場所がある国です。車の国。)
「あぶないよ。」
そんな私の声は聞こえたか、聞こえなかったのか、キツネさん。
何度も目が合いました。
彼は怖気ず、堂々としたものです。
犬と違って、初対面で愛嬌を示すことのない、自然児の動物です。
でも、お互いに、敵意はないな、と感じる一瞬でした。
お腹がすいているのに、違いありません。
普段は、ネズミだのを探すらしいのだけれど、
雪に閉ざされている、この日々。
「きっとランゲンディンゲンにも来てるよね。」
この茂みの向こうはランゲンディンゲンです。
来てもゴミを漁ることはありません。
背の高いゴミ用の箱、コンテナは完璧です。
収集は月2回だけですが、不便ではなし。
キツネはニワトリだのを探すんでしょうね。
あったら「油揚げ」なんてあげたいけれど、ここにはなし。。
この日、
シュトュットガルトまで行くと、
雪は少なく、
また、晴れていました。
ランゲンディンゲンでは
<ホッホネーベル>といわれる、霧、
地上にはないけれど、雲のように高い位置に霧が立ち込み、
日が射すことがないんです。
もう、これが嫌になるほど、続いています。
この日は帰り道、久しぶりに見るお日さまを
しげしげと見つめました。
色があるって何て素敵なんだろう。
*今日は厳寒です。朝、マイナス14度。今、お昼で、マイナス6度。
キツネはどうしたかな、と思いつつ、
みな、寒い、
まだ寒い、
「冬の日々」です。
この前の「Fingerhut」=指のお帽子には
裏側に、疾走するキツネがいました。
ちょっぴり、前よりずっと、親近感を持った「キツネ」でした。






