コブレンツでのコンサート |  ランゲンディンゲン便り

 ランゲンディンゲン便り

 Brief aus Rangendingen

南ドイツの街、からのお便り
季節のもの、伝統、歴史、豊かな自然、気持ちのまま綴ります。

 

古いロマネスクの教会(12世紀)

 

モーゼルとラインに面するこの地、Gülsの宝物のような教会。

 

ここが今回の私たち、アンサンブルのコンサート会場でした。

 

初めの礼拝堂の歴史は古く、紀元後775年にさかのぼるそうです。

 

 

厚い壁、小さい窓、典型的ロマネスクの特徴。

 

 

私たちの地方にあるロマネスク教会とは少し、違うスタイルだと、同輩。

 

 

アルター(祭壇)はかなり階段を上らなくてはいけない、高い位置。

ここも、アコースティック、音響が素晴らしく、中世音楽には理想的。

もしもバロックの音楽を演奏するならば、響きが多すぎて濁ってしまう、

同時代の音楽と建築の一体感を今回も納得。

 

 

コンサート1、2週間前に2人も演奏家を失なうアクシデント。

私は当初6曲演奏する予定だったのが、最終的には12曲。

楽器を取っ替え引っ換え、でもなんとか無事に終了。

 

 

ゲネプロ(総仕上げのリハーサル)の後には、モーゼル川畔に散歩。

 

 

水鳥も気持ちよさそう。

 

と思っているとリューティストの彼女は忙しく、羽を拾いに、、

 

リュックからハサミを取り出し、チョキチョキ。

”プレクトラム”、リュートを指ではじくだけではなく、時に羽の軸ではじく。

小さなカンに色々入れていて、曲によって時代によって使い分けるのです。

 

なるほど、と感心。

 

 

水辺にはおしゃれな?鳥も。

 

 

演奏を終えた後、ラインに面するテラスカフェで一休み。

 

私たちもカリカリした<フラムクーヘン>

(アルザスにもあるけれど、ドイツ式ピザといったところ。薄い生地が美味しい)

をおしゃべりとともに。

 

 

今回のコブレンツ、モーゼルとラインが合わさるところ、

<ドイツの一角>と呼ばれるここには、

馬に乗った<カイザーウイルヘルム>が立っています。

 

 

今回のアンサンブルは7人。

慌ただしく別れを告げて、みな夕日の向こうに旅立っていきました。

 

 

ゆったりした水、

人の想いをのせて、かつ想いにかかわらず、

とうとうと流れはどこまでも。

 

ラインとモーゼル、2つの川。