Eittoness
どうにも止まらない「小説8050」のリアル
林真理子ファンとですが
遅まきながら
「小説8050」を一気読みしました!
2011年NHKで放送されたドラマ
黒木瞳さん主演「下流の宴」
・有名中学に入学した息子が高校中退でフリーター
・長女は有名女子大卒だけど就活に失敗、ハイスペックの結婚を夢見る
・夫は高学歴サラリーマンだが左遷される
妻は、医者の娘で当時珍しい4大卒
自分のキャリアを捨てて
誰もが羨む理想の家庭を築いてきたつもりなのに
気づけば
中流家庭から下流へ落ちぶれていく
何とかして
中流に戻さなくてはと悪戦苦闘する主婦の物語
私が、林真理子さんの小説を
読み始めるきっかけとなった1冊です
子どもを有名私学に入れ
医者や弁護士、さもなくば一流企業へ
それが、母である自分の仕事
いや、自分への評価にもなる
家事も育児も妻任せなんだから
夫にはしっかり稼いできてもらわないと
それくらいの責任を果たしてよ
という主婦の本音をズバリ射抜いた作品
自分の理想を
子どもや夫に投影している
身代わりにしている
私にも思い当たる節があり
描写がリアルすぎて
本当に上手いなと思いました
8050問題は他人事ではない
高齢者の親と
引きこもりの子どもからなる世帯が
増え続けていて
それが原因で世間を騒がす事件も発生しており
「8050問題」として問題視されています
「下流の宴」はまだ笑えるけれど
「8050問題」は暗くて重たい
結婚する気が1ミリもなく
家から出ていく気もさらさらない
ちゃんと働いているので
引きこもりではないが
私が80歳になったとき
息子は54歳
そのとき一緒に暮らしていると
想像するだけでゾッとする
「小説8050」
そんなリアルを描いた作品だと思い込んで
手にすら取っていませんでした
ここ数日のこと
ネットで目に留まり
「いじめ」が原因の引きこもりを
テーマにしている分かり即ポチしました
引きこもるには
それなりの原因があるはずで
いつか変わるだろうと期待しながら月日は流れる
娘の結婚話をきっかけに
父親が息子と向き合うを決意をして
7年間の引きこもりを紐解き戦う物語
つい引き込まれ
気づいたら夜中の2時に
分厚い単行本に小さめの文字がぎっしり
老眼にはツライけれど
臨場感あふれる文章に
瞬きする間もなく読みふけった
「親の心子知らず」と
昔の人はよく言ったものですが
子どもは親を思うからこそ
何も言えないものです
私も3人の子どもを育てましたが
どこまで子どもを理解していただろうか
夫が私を理解していなかったように
私は夫を理解していません
どこの家庭にも
大なり小なりの問題はあると思います
「下流の宴」とは別な
リアリティが魅力となる内容でした
さすが!林真理子さんだと
遅まきながら思ったのです
まだの方はぜひ!
本の中に「老後のお金」についても触れられています
ミドル世代には切実な問題ですね
マチュアリストにお金をテーマに書いています
こちらもぜひ!
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