お気に入りの雑誌
おとなスタイル秋号の企画
カウンター寿司入門
遠い昔、入社したばかりの頃
職場の人にはじめてお寿司屋さんの
カウンターに連れて行ってもらった
家族では子供の頃からお寿司屋にはよく行っていたけれど
カウンターで好きな物を注文するのは
始めてであった
一体、どのタイミングで誰に何から
注文していいのか分からず、しばらく
ずっと職人さんを眺めていた
「好きな物注文せな食べられへんで」
と言われて慌てて注文し
不慣れと察知した先輩が気を使って注文してくれ
人生初の車海老のおどりを食べさせて貰ったのを覚えている
結婚して家族が増えると回転寿司が定番となって
子供達が大人になってお寿司屋に行く機会も増えたけれど
決まってテーブル席で好きなネタをまとめてオーダーする
雑誌にも書いてあったが
おとなたるとも、そろろ堂々と暖簾をくぐりたい!
おとなの特等席であるカウンター体験
金沢は海が近いとあって新鮮なお魚が頂けます
本当に楽しみにして旅にでました
伺ったのは主計町、橋場町停留所傍
鮨処『あさの川』
この際、超有名店にいくというチャレンジも考えましたが
万が一店主が頑固オヤジだったらとか、めちゃ高かったりなど
食にも身の丈を考えるってこともある
夜の寿司店のカウンターは諭吉1枚では足りません
庶民の私には無理なのでランチで入門することにしました
ネットで検索して
金沢の名店、小松弥助の大将に指導を受けたという
若い店主のお寿司を食べてみたくなったのです
旅の10日ほど前に仕込みの時間を狙って電話をかける
ランチは「おまかせ」のみと聞き安心した
5000円でおまかせするの握ってね
というスタイルは財布に優しい
カウンター席は公共空間というのは分かる
なので、おひとり様は遠慮してランチタイムを少しずらし
13:30スタートで予約を取りました
暖簾をくぐるとカウンター7席に
先客が2組
3人連れの親世代のご婦人達
1つ席をあけて、年配の頑固オヤジ風の男性ひとり
また1つ席をあけた入口に近い端席に案内される
みなさんから見れば若輩者の私、端は安心感がある
ちょうど今みなさん席に着かれたばからだった
さてスタートです
たしかアカイカと言われた気がする
包丁さばきに見惚れる
事前にカメラ撮影の許可を得て、無音でスマホを操作
さっと撮るよう心がけた
今まで食べたことないようなお寿司がタイミングよく置かれる
私は、うっとりと店主の職人技を眺めていたのである
初めての、それも寿司カウンター
店主のおもてなしに応える始まりは
「ほほえみ」しかないと思い
笑顔を向けると一気に距離が縮まった
笑顔は世界共通の挨拶である
一番気合いが入るという蒸アナゴ
赤身の漬けが始まる頃にすっかり場に馴染み
添え物の葉について質問できるまでになっていた
名前は忘れたが、もともとは浜辺に自生していたものらしい
手間を凝らせた握り10貫と巻き1本
海苔がこんなにおいしいなんて
鰻キュウで〆あら汁をいただきました
ガリも美味しかった
美味しい物を自分のペースでサクッと食べて
サッと帰られた年配の男性客は慣れたものでしたね
その後に
ご婦人達とも話を交わすことができました
仲良しお友達の3人組は大阪、兵庫からいらしてて
このお店も常連のようでした
礼儀をわきまえた少しのお喋りも
カウンター席ならではでしょうか
私も長居は無用で
「ご馳走様、美味しかったです」と言って出てきました
やった!楽しい入門終了
8日に第2回のコラム掲載されました
読んでいただけると嬉しいです。
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おかげ様で重版決定致しました!