まもなく35歳を迎える僕だが、かつて思い描いたような30代ではなく独身街道をまっしぐらに突き進んでいる。

 

体力のあるうちに、ということで今夏も夏期休暇を利用して自転車の旅に出ることとした。

 

ルートにほぼ迷いはなかった。

昨年の旅の中継地であったブルガリアの首都ソフィアからバルカン半島を横切ってトルコのイスタンブルを経由し、ボスフォラス海峡を越えてアンカラを目指すルートである。

 

 

コロナ前の6年前、鉄のカーテン縦断編を始めた際に「いつかはヨーロッパの端まで行こう」という目標をひそかに立てていた。

 

「ヨーロッパの端」は当初イベリア半島の西端ロカ岬を想定していたが、真夏のイベリア半島は気温が40度近くに達する灼熱地獄であり、小刻みに走っても数年はかかるという計算から早々と断念。

 

この数年間はずっと東欧を旅してきたことから、東欧の東端であるイスタンブル・ボスフォラス海峡・マルマラ海を「ヨーロッパの端」と設定することとした。日程に余裕があることから、イスタンブルからさらに足を延ばしてトルコの首都であるアンカラまで到達することを目標としている。

 

 

 

今旅にあたって買いかえた道具は4点。

 

1点目はホイールである。

2年前に旅の相棒であるニュー一周号を購入して以来、ホイールは初期装備のものをずっと使用してきた。

だがセルビアで2回、ベトナムで1回スポーク折れを経験したため、強度に不安を感じていたのだ。

 

新しく買ったホイールは通称「鉄ゲタ」と呼ばれているもので、安価・重量・頑丈がウリである。

先代一周号もこの鉄ゲタホイールを使用していたが、一度もスポーク折れはなかった。

 

2点目はタイヤ。タイヤも初期装備のものをずっと使い続けてきたが、すでに走行3000kmを超えている。

摩耗し始めていたので買い替え、長距離旅御用達のマラソンタイヤに履き替えた。

 

 

 

3点目はシューズ。

 

長年愛用したノースフェイス社の水陸両用メッシュシューズは、昨年の旅においてルーマニアのキャンプ場にて野生動物に持ち去られてしまった。

 

その後、新たに同社のシューズを購入してベトナムの旅に出かけたのだが、これが大失敗。

 

 

中敷きを交換した際、靴底に接着しようとしたところ、接着面がずれ、靴底がはがれてしまったのだ。

 

自転車の旅で、靴は決してケチるべきではない最重要アイテムの一つである。

1万円ちょいとかなり痛い出費であるが同じものを再度購入することとした。

 

 

 

そしてそして、出発一週間前にしてデジカメが壊れていることに気が付いた。

前回のベトナム編から一部のボタンが反応しないなど動作が怪しくなっていたが、先月試しに起動してみたところ問題なく使えたので放置していたのだ。

放電が激しく1日もせずバッテリーがゼロになるという症状。試しにバッテリーを変えても同じだったので、内部のどこかが故障しているのだと思う。

 

このデジカメは2018年に3万円ちょいで購入したもので、国内2回、ヨーロッパ2回、ベトナム2回の自転車旅に同行している。まあまあ手荒に扱ってきたので故障はやむを得ないと思っている。

 

とはいえ、故障に気が付いたのは出発一週間前。

製造元に修理を依頼しようも、出発に間に合うはずがない。

 

新しいものを買おうかとアマゾンで探してみたが、どれも価格が高騰している。

僕の知らないうちにデジカメ市場は大幅に縮小しているようで、オリンパスやカシオもすでにデジカメ業界から撤退したようだ。

 

カメラ性能に優れたスマホの普及が原因だとみて間違いない。

僕の使っている同型のカメラも、中古であるにも関わらず4万円弱の値がつけられていた。

 

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1万円以下で買える中国製の激安モデルも検討したが、やはり使い慣れたものが一番である。

というわけで4点目はデジカメ。

同型のものをフリマサイトで中古美品を購入することとした。

痛い出費と思いきや、フリマサイトのポイントが結構溜まっていたので実質ノーダメージである。

旅の最後まで壊れないでくれることを願う限り。

 

 

 

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それから、テントに防水スプレーを吹き付けておく。

夏のヨーロッパはほとんど雨が降らないのだけど、昨年はブルガリアのキャンプ場で雨に降られて大変な目にあった。

 

 

 

旅立ちは7/28。

例年のように超絶ハードな夏期講習を乗り越えた先に、ヨーロッパの端が待ち受けている。