こんにちは。
3/7の日記です。

太魯閣のホステルにて起床。

この日は残念ながら朝から雨。

朝早く太魯閣峡谷を自転車で観光するつもりだったのに出鼻をくじかれました。

なのでとりあえず傘を借りて近くのビジターセンターまで行ってみることに。



ビジターセンターからでも太魯閣の様子がよくわかります。
そんなに標高高くないはずなのに雲がかかっていて良い雰囲気です。

遠くには遊歩道を歩く人も見えます。

しばらくすると雨が止んだので、いったんホステルに戻って自転車で奥地へ行ってみることにしました。




こういう岩をえぐったような道を通って奥地へ。
ゆるやかな上り坂なので、荷物を積んでない今、楽勝でのぼっていけます。



どんどん奥へ。
都会の排ガスだらけの空気とは大きな差です。



なかなか悪くない景色です。
この道をずっと進んでいけば景観が美しい天祥という地域に行けたのですが、標高400mをのぼるのはさすがにきついということで断念。

代わりに長春祠というほこらを見るために少しハイキングをすることにしました。

これが長春祠。
ここまで行くための橋が工事中なので、山道を通って回り道をせねばなりません。



吊り橋をわたって



山道をひたすらのぼって…と思ったんですが、だんだんタイムリミットが迫ってきました。

今日はこのあと蘇花公路という台湾随一の難所を超えるつもりなので、時間的にも体力的にもあまり浪費はしたくありません。

なので天祥も長春祠も見ずにさっさと太魯閣を引き上げることに決めました。
中途半端になってしまったので次回リベンジしたいところ。



その蘇花公路ですが、台湾東部の花蓮と蘇澳という都市を結ぶ道。
そして台湾の北部と東部を結ぶ唯一の道であり、大動脈でもあるのです。

そのため、台北から花蓮・台東方面を行き来する自家用車もバスもトラックもダンプもすべてこの蘇花公路を通ります。

なんですが、この辺りの山々が平野をつくることなく、そのまま崖のように海に落ちていく地形をしているため、蘇花公路も海岸近くではなく崖の上を沿うような感じで道が続いているのです。

道も狭く険しい上に交通量は多く、アップダウンもトンネルも多いという自転車乗りにとっては最悪レベルの道になってしまっているというわけです。

蘇花公路のスタート地点。
この辺りはまだ道も海岸に近く、さほど険しいという感じはしません。



しかし道は徐々に崖の高いところに続いていきます。



崖を切り開いて作った道なので、トンネルが多いのも必然。



ゴツゴツとした壁に狭い道。



そんなトンネルをご覧のように大型車がひっきりなしに行きかっているのだから、自転車乗りは恐怖でしかない。自分にとっても相手にとっても。



道はどんどん高いところへのぼっていきます。



腰の高さほどしかないガードレールの向こうは断崖絶壁。
何かの拍子で乗り出してしまったらもう命はありません。

正直結構足が震える場面も何度かありました。



あんな高いところまで道が続いている。
この辺りからもう何かあきらめがついて歩いて自転車を押しました。



景色が良いと言えば良い。
だけど自転車で来るようなところじゃない。

こういうのはオートバイとか車で来て、待避所みたいなところに停車して景色を眺めるのを楽しむようなものなんだろう。




ヒィヒィ言いながら自転車を押していると、差し入れを頂いた。
このオレンジジュースは結構ツブツブが入っていて美味しかった。

その後ものぼっておりての繰り返し。

300m級のガケを3回ほど上り下りせねば蘇澳へはたどり着けません。



そしてお約束のように降ってくる雨。
笑うしかない。



結局蘇澳の街についたのは日が落ちてから。

最後の下り坂は続けざまにやってくる大型トラックを待避所でやり過ごしつつ、スリップを恐れてブレーキシューをすりへらしながら下るという何ともスリリングなものになりました。

これほどまでに嬉しくなかった下り坂も珍しい。

雨で体が冷えてしまったので、さっさと宿に駆け込む。
700元とやや高い気もしましたが、湯船がついていたのでお湯を張って体を温めて休むことができました。


恐るべし蘇花公路。
この区間は電車で輪行する自転車乗りも多いとのことでした。


走行距離:95km
走行時間:6時間56分
総走行距離:1003km
総走行時間:59時間11分