初めて対面した親の死。同居していたこと
もあり、父がいなくなってしまった家はあま
りに寂しい。仕事から戻ると「お帰り」と声
をかけてくれた。その姿はもうない。
聞いてはいたものの、手続き関連が多い。
慣れていないし、初めてのこと。準備する書
類など頭の中で整理。父の引出しから必要な
物を探す作業も。心の中で父に話かける。ち
ゃんとやるから大丈夫だよ。
朝はいいなと思う。気分が沈んでいても太
陽の光は心に活力を与えてくれるものだ。暗
い気分にひまわりのような元気が宿る。がん
ばらなきゃという気持ちにさせる。
一方、夕方はつらい。日が沈み始め、家の
中にも暗闇が広がる。父とのやり取りを思い
出し、もっと早く気づいてあげればとか、早
く病院に連れて行ってあげればとか、12月に
退院させずにリハビリ病院をすすめていれば
とか。心の中でたら・ればが続く。
それでもー。弟と一緒に毎週末父のリクエ
ストに対応し、最後の週末は桜を見ながら車
椅子で散歩できた。きっと満足してくれてい
るよね。