親が最後に教えてくれること | around 50' healthy life

around 50' healthy life

-Enjoy おひとリさま & Going my way-

 3度目の脳梗塞退院後、丸3か月の自宅療

養を続けて来た父。それなりに日常生活は維

持し、簡単な食事の準備やトイレなど最低限

のことはできていた。

 

 この数週間で様態が急変。味覚障害を理由

に食事がのどを通らないように。食べなけれ

ば体力は落ちるばかりだ。

 

 近所に住む弟に車で来てもらい味覚障害の

相談に耳鼻咽喉科へ。ついでにかかりつけ医

も立ち寄り、自宅療養が限界なので入院前提

のリハビリ病院を紹介してもらうことに。

 

 介護保険を活用し入手した新品の車椅子で

弟が近所のダイソーまで散歩に連れて行く。

自宅に戻り今後のことを相談する。預金通帳

を確認し、解約手続きを進める銀行を決める。

昔の話をしながら急に大粒の涙をこぼす父。

そうかと思えばメロンを買って来いなど、支

離滅裂だ。すっかり子供に戻ってしまった。

 

 年を取るとはこういうこと。死を意識し始

めた父は子供に戻る。誰しもたどる道。親は

身を持ってそれを子に示す。