乾癬性関節炎の検査で見つかったHTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)についてのお話です。

 

 HTLV-1のキャリアが発症するのがATL(成人T細胞白血病・リンパ腫)です。今年、ノーベル賞を受賞された坂口志文氏は制御性T細胞の発見をされましたが、このT細胞が悪辣な奴に変身したのが、実はATLということで、治療が困難な血液がんで、この受賞の成果が待たれる領域なのです。

 

 HTLV-1感染が胃癌発生の抑制に関与していることが明らかとなったという記述をネット上で見つけました。これは吃驚ですね。HTLV-1陽性者ではピロリ菌感染者が少なく、結果として胃がんのリスクを低減させる可能性があると結論付けた研究もあります。 

 

 この現象に関する主な知見は以下の通りです。

 HTLV-1感染は免疫系のバランスに影響を与えることが知られています。これにより、ピロリ菌に対する免疫応答が変調され、感染が起こりにくくなる可能性があります。HTLV-1感染によって胃内環境が変化し、ピロリ菌の増殖に適さなくなるとも考えられています。 

 なお、これらの知見は観察研究によるものであり、HTLV-1感染がピロリ菌感染を防ぐことを証明するものではないですが、HTLV-1陽性者ではピロリ菌感染率が低い傾向があることは、多くの研究で支持されている事実です。 

 

 私は検査でピロリ菌に感染していると言われましたが、内視鏡で調べた結果、陰性でした。これはやっぱHTLV-1キャリアだからでしょうか?と医師に尋ねたら、正直変な顔をされました。医師は「HTLV-1キャリアの人は他の病院に行った方がいい」とも言いました。ちなみにキャリアは100人に1人もいます。

 

 診てくれる病院なんて少ないし、成人T細胞リンパ腫等の発症率は5%。発症しなければ無症状なわけで、通院する人はあまりいないと思われます。というか、専門機関でT細胞の数や形を精査され、まあ大丈夫だろうという診断は受けているのです。

 

 さらに乾癬性関節炎だと伝えると、その医師は呆然としていました。恐らく病名をご存じなかったのだと思います。専門外の病気を抱える患者はどうしても厄介なんでしょうね。

 

 ということで、当然、乾癬性関節炎なので膠原病内科に受診することになりました。皮膚症状は皮膚科、関節関係は整形外科に行くことになります。総合的に診てくれるのは東大あたりにあるようですが。HTLV-1も東大が権威。夫のがん治療も東大でしたね。

 

 バスを降りて東大病院に行く道に、無縁坂があります。さだまさしの歌の無縁坂です。年末にも夫の検査で行かねばなりませんが、本当に無縁になってほしいものです。

 

運がいいのか悪いのか…東大近くの無縁坂