月を待つ暮らしが、昔はあった。 | すえつぐりえ物語

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人と会う時間は、神様からの贈り物。
お気に入りの町で、タロット鑑定の仕事をしながら、愛する人たちとの時間を大切に暮らしています。

本日の月の呼び名は、立って待つ月、ということで、「立待月(たちまちづき)」

(陰暦で17日の月)


昨日より月の出の時間が遅くなり、人々は月を立って待つことになるから。


そして明日の月は、今日よりさらに月の出が遅くなるから、もう立っていられず座って待つ(笑)

だから、「居待月(いまちづき)」

(陰暦で18日の月)


あさっての月は、いよいよ月の出が遅くなり、もう寝ながら待ちますからー!ということで、「寝待月(ねまちづき)」

(陰暦19日)


しあさっての月は、夜更けにならないと出ないから、「更待月(ふけまちづき)」

(陰暦20日)



月を待ちわびる様子を、そのまま月の名前にするなんて!


日本語ってなんて粋なの!

風流すぎて感動!!



そしてそして・・・


陰暦で23日の月は、下弦(かげん)の月。


下弦の月は真夜中にのぼる月で、なんと昔の人達はこの日に女子会をしてたんだって!

(二十三夜講、というらしい)


なんでも、女子だけで集まってお酒を飲みながらおしゃべりして、下弦の月が出るのを待つ行事だとか。


きっと昔の女性は、下弦の月の日がものすごーく楽しみだったんじゃないかな・・・と思う。

夜更かしして女同士おしゃべりを楽しむなんて、当時はめったにできなかっただろうから。



こんなにも月と密接だった暮らしが、昔はあった。

こんなにも昔の人達は、自然界としっかりつながっていた。


いつの間にか私達は自然界と切り離された暮らしになり、

夜でも電気が煌々とつき、星は見えなくなって、

月のリズムも無視するようになって・・・・


だから人々は、幸せを感じにくい体質になってしまったのかもしれない。

などと思ったりする、立待月の夜。


さあ、私も今夜は、立って月を待とうかな・・・