映画「薔薇の名前」の撮影が行われたことで知られているエーベルバッハ修道院。現在はワイナリーになっているいますが、かつてはシトー会の修道院でした。

ヒルデガルトの書簡集に、このエーベルバッハ修道院の修道士たちがヒルデガルトに助言を求めたという記録が残っているというのを最近知りました。当時、創立から20年ほどで修道士の数が増えて大きな修道院に急成長したため、修道院内の規律の乱れなどエーベルバッハ修道院は内部に問題を抱えていたそうです。修道士たちから請われて、ヒルデガルトはエーベルバッハ修道院を訪問したとも伝わっているそうです。ただこれは彼女が訪問したと明確に記されている記録が存在していないので、はっきりとはわかっていないとのこと。

エーベルバッハ修道院の修道士たちから指導や助言を請われたヒルデガルトは、「神の秩序」に立ち返るよう厳しくも霊的な助言を与えたそうです。その後も、エーベルバッハ修道院の修道士たちは、ヒルデガルトに複数回助言を求める書簡を送っており、それに対するヒルデガルトの返信も記録として残っているそうです。

シトー会の修道院の男性である修道士たちが、ベネディクト会の女子修道院長である女性のヒルデガルトに助言を求め教えを請うことは、当時の社会状況を考えると非常に特別なことで、これはヒルデガルトが霊的権威として認められていたことを示す証となっています。ヒルデガルトの偉大さを改めて感じます。