私は子供の頃

家では泣かない子でした。

泣くことがないくらい幸せだったから

いいえ違います。

例えば、どこかに体をぶつけて

泣いて母に訴えに行けば

逆に「ボーとしているからだ」とか

「鈍くさいね!」と叱られるのが落ちなのです。

普段から親子の情愛というものはありません。

「かわいいね」とか「おりこうさん」とか

言われたことは一度も記憶がないのです。

異常な母親の対応でした。

それでも痛い時や不安な時

母親を探して、そばにいくと

嫌悪感丸出しで

「せからしいね(めんどうくさい)」

で一蹴されるのです。

泣いても何も良いことがない時

子どもは泣きません。

 

 

「私を誰も助けてくれない、私は嫌われている」

という思い込みができあがりました。

そう言う状況でしたので

幼いころから、心を閉ざしていました。

とても表情の乏しい子供でした。

たまに母の友人が訪ねてきて

精気のない私のことをどうしたの

どこか具合でも悪いのと母に聞いていました。

すると母は吐き捨てるようにこういうのです。

この子は、いつも感じの悪い子なのよと

そう言って弟を抱き寄せていました。

弟は母から溺愛されていたのです。

 

母は私が疎ましくて仕方がなかったんです。

その理由は分かりません。

ただ私は母から嫌われていることだけは

ひしひしと感じていました。

そんな子ども時代を過ごした私は

大人になってからも

人間関係に大きな影を落としていきます。

 

*生きることが苦痛でたまらない

*自分の存在価値がわからない

*人との距離感がわからない

*人が信用できない

 

けれど

人生を変えたいと心から思い

一生懸命セミナーに通い、本を読みあさりました。

また自分のインナーチャイルドを育て直していきました。

 どんなに「私」が私にとって大切な存在であるか

 大切に扱われる存在でも良いこと

 つまり「大好きだよ」と

 いつも言い聞かせているわけです。

 

子供時代から心に渦巻いている

負の思い込みから抜け出しましょう。

自分を責めて貶めても

何も良いことがないばかりか

環境はその態度に呼応するのです。

例えば、「私は何もできない人間だ」と嘆けば

「できないの?」

「なぜできないんだ!」

と他の人の口から聞こえてきます。

それを証明するのです。

 

「私は自分のことが好き」と心の底から思えれば

それを証明するように現実化して

好かれようと媚びなくても
自然と好感度が上がります。

 

傷ついたインナーチャイルドを育てなおすと

実感として「自分を愛する豊かな気持ち」を

感じられます。