AEAJのアロマチャンネルの一つをまとめてみた
アロマ&カウンセリング 心とからだのセルフ・ケアをあなたに、アロマシオンの島田さつきです。
アロマテラピーの正しい使い方 知ってますか?
自然のものだから安全 →
原液のまま肌に使っている →
芳香器に何滴も入れて1日中使っている →
きちんと知るために "資格だけじゃない"を伝えるスクールアロマシオンで
アロマチャンネルという会員向けセミナーの動画が整理されるらしい…
という情報をどこかで見た気がしたので、古いものから見直すことにしました。
もしかしたらなくなってしまうかも…なので。
一番古いものからまとめてみようと思います。(どこまで続くかな…(;´∀`))
1つ目は、彦根市立病院緩和ケア科 黒丸先生のセミナーです。
黒丸先生のお話は、他の協会セミナーでも聞いたことがありました。
お酒の席でもお話させていただきましたが、何だか見た目は年齢不詳でとてもお若く見えました。
そういう人って医師にしては珍しい…
このまとめは、ご本人が言ったそのままの口語も含んでいますが、
私なりの解釈を足して言い換えているところがあります。
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アロマセラピストのためのコミュニケーション法(黒丸尊治)2014.3月
自己紹介を兼ねて…アロマとの出会い、これまでのこと。
自然治癒力、心と身体が切り離せないと思っていた。
3年かけて色んな診療科を経験し、心療内科を選び10数年勤務。心療内科とは、本来、心身症を診る科目。
彦根市立病院緩和ケア科は平成14年から勤務。緩和ケアに行くにあたって、ガンの自然治癒に興味を持っており、ガンが寛解する状態に関心があった。寛解するには、心の状態が関与していると思っていた。
アロマテラピーには興味はあったが、緩和ケアにボランティアがきてくれてより親しむようになった。
彦根の元医師会の会長が入院し、アロマの施術を受け素晴らしいと評価。
施術者がボランティアで全て無料で行っていると知ると、当時の院長に「それはいかん、これほどのことをしているのに無料とは…」と進言した。それをきっかけに、それまで傍観していたような院長は、アロマテラピーを認めるようになった。
1,「心の治癒力」とアロマテラピー
1)「心の治癒力」:症状を改善する力や問題を解決する力、困難を乗り越える力
緩和ケアにくると、患者さんは薬を拒否する。そこでどんな治療になるかというと、治療的なコミュニケーションになる。
まず、自然治癒力とは何か?身体が自分で治っていく免疫など勝手に治っていく治癒力という側面がある。しかし、その治癒力を高めるとは、コミュニケーションで可能だとわかってきた。
ストレスが減ることによって患者の容態が変わってくる。心の状態次第で身体の治癒力が上がってくる。
「心の治癒力」…逆境・困難を乗り越える力が誰にでも備わっている。
しかし、それが発揮されないがために心にダメージを負ってしまい身体症状が出てくる。
それならば、コミュニケーションによってその力を引き出すことに注目した。
2)アロマテラピー要因:「心の治癒力」と「体の治癒力」への働きかけ
アロマセラピーは、精油やその技術だけのセラピーになっていないか?それだけで結果が出ているわけではない。トータルで癒されている。
心の治癒力が発揮された状態とは、気持ちが楽、ハッピー、明るい、ホッとする、前向きになるなど。
その逆は、もんもんとしたり、気分が滅入る、悲しい、落ち込む、不安だったり。
アロマテラピートリートメントによる身体刺激。気持ちが良い気分が良いことによる治癒力向上。
3)クライエント要因:期待感や信頼感、納得感
セラピーへの期待感・信頼などによって心の癒しが起こり心の治癒力が上がる。
4)セラピスト要因:知識、技術、雰囲気、態度、コミュニケーション
雰囲気、態度などセラピストに抱く感情。セラピストとのコミュニケーション。
トリートメント技術等の面は一般的に15~20%と言われている。それ以外のものが80%を占めていることを考えれば、技術以外がセラピーの結果を決めているといって過言ではない。
大抵の話は、大きな問題というよりも子どもが●●でとか、夫が●●でというような話題から始まり、信頼感が高くなるとどうしたら良いか?といった方向に行くことがある。
これらはこうすればよいなどというアドバイスで片付くものではない。
むしろ答えをアドバイスするのではなく、本人が頑張れるモチベーションを高めてあげるコミュニケーションを取るほうがずっと有用である。
アドバイスによるものであれば、セラピストにずっと依存することになり兼ねず、その人の持つ治癒力を引き出すこと自立させることは、その人の自然治癒力をあげることである。
セラピーとは、本人が自分の力で解決できる、乗り越えていける力を引き出してあげること。
それによって心の治癒力が上がり、自然治癒力が上がって身体症状が治っていく。
2,カウンセリングの落とし穴
1)話しを聴くだけでは問題は解決できない
傾聴だけで問題解決はできない。話してスッキリする程度なら聴くだけで充分満足して終わる。
そして経験だけを頼りにアドバイスすることにも限界がある。登校拒否児の話題で、うちもそうだった…同じとアドバイスしても、それはあくまでも参考にしかならない。クライアントとセラピストは別ものなのだから。
精油を使う技術へのアドバイスならまだしも、思いや心(心の動き)に対してのアドバイスなどナンセンスである。
2)励ましやアドバイスには限界がある
例えば、夫とのことを相談されていたとして、セラピストが目の前のクライエントである妻の方が、夫に厳しすぎると感じていると「もう少しご主人に優しく接してあげてはどうでしょう」などとアドバイスしたくなる。
しかし、そんなアドバイスは意味がない。それができているならとっくにやっているから。
心の持ち方・見方・考え方を変えましょう、というアドバイスは全く効果が無いということ。
また、アドバイスを従順に守る良い人だと、それができない事によって余計に心の健康を害することになる。
3)原因を見つけようとすると、かえって問題をこじらせてしまう
問題の原因を探すことに終始するとネガティブ情報ばかりが出てくる。原因を探り改善するという試みは、人と機械を同じと捉えている。悪い所の部品の取り換えできるのは機械だけ。
人の心の問題は、部分的に取り換え可能ではないからこそ問題が生まれなかなか改善されない。
セラピストのアプローチが成功しない時は、このようなアプローチであることが原因であることが多い。
原因探求は、余計に「できない」ことを見つけてしまう。
3,「心の治癒力」をうまく引きだすアプローチ
自分で良くなる力を引き出すことが重要。
1)信頼関係を築く…傾聴力や反応力
傾聴力:共感的に「心」で聴きつつ、同時に客観的に「頭」で聴く
共感的理解をきちんとできないことの方が多い。共感できない人に対して、説得したくなったり、相いれない価値観を無理やり理解しようとする。
また、そのような過程で巻き込まれになってしまう。
リストカットする人に共感しようと自分も切るか?カウンセリングとはそうではない。
巻き込まれないため、また共感できない場合は、客観的に頭で聴くこと。
それは、価値観でみるのではなく事実だけをみること。
反応力:「わかってもらえた」と思ってもらえるような反応を返す
オウム返しであったり、共感していることがわかる反応。あなたは間違っていないといった反応。
「それだけツラい状況でよく頑張ってきましたね」など。
反応して返す時、必ずクライアントが話したそのままのことを返すようにすると、齟齬が起きずに抵抗感がなくなる。セラピストが自分で勝手に理解した内容に変えないこと。
2)潜在意識に働きかけ「気づき」を促す…質問力
質問力:「できていること」「できそうなこと」を引きだす質問をする
●質問の仕方(質問力)
NGな例
「なんでいつも旦那さんと揉めちゃうんですか?」→ネガティブな夫の悪い所、自分の悪い所を掘りだしてくることになる。
推奨例
「そんなに問題を抱えていてもどうやって今までやってきたのですか?」
→ポジティブな心の動き、“できていること”にフォーカスしてみる。
できていること、上手く乗り越えていく方法を自分で見出していたところに、スイッチを切り替えさせる。
それによって自分で乗り越えていく力を思い出させ、引出し、自信をつけさせていく。
その人自身でしか、自分の持つ情報や経験は知り得ないから、自身の問題を解決できるのは自分だけである。潜在意識に働きかける方法である。
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さて、まとめはいかがだったでしょう?
先生の言わんとしていることは、カウンセリングの点からするとすごくわかります。
例えば技術として不慣れだと「アドバイスしたくなる…」とか、原因探求することで失敗する。など、
他にも、セラピーに興味を持つ人のほとんどの人の根底に「自分が癒されたい」が潜んでいるので、
巻き込まれやすいことがあることなど。
そして、私の考えるカウンセリングとは少し違う点もあります。
緩和の患者さんは、残された時間をどう生きるかなので、掘り起こして洞察することが目的ではないと思います。しかし、アロマケアのお客さまの場合は、そこを乗り越えてまだまだ次々と問題をクリアしていく可能性があるわけです。ですから、根源的な原因を本人が自覚できること、意識する状態まで掘り起こす必要があります。自分で自分の問題に気づくこと。
カウンセラーが何かをしなくても、本人が気づけば問題の7割は解決できているからです。
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