チェリッシュアロマの会 会長 薬剤師 メディカルアロマセラピストの

長谷川記子が、動画でお話します。

 

「アロマの知恵」をお伝えします。
セルフメディケーション

 

 

 

アロマのすばらしさ」をお伝えします。
 

 

 

☆アロマ・ボランティア養成講座
日時  (2回完結 合計8時間 途中休憩が入ります)
 8月 5日(水)13~17時【基礎】
 8月28日(金)13~17時【応用】

東京 飯田橋にて開催

 詳細はチェリッシュアロマの会HPを

ご覧ください。

https://cherish-aromanokai.jimdo.com/

 

 

 お申込
https://forms.gle/B2hGi6C1ARFap7Fj8

 

 

 遠方の方に受講いただけるよう、WEB受講を準備中です。

準備ができましたら、ご案内いたします。

    アロマテラピーが西洋から伝わるずっと前以前より、
日本には仏教と共に「香」が伝わっていました。


 平安時代の清少納言<枕草子>や紫式部<源氏物語>にも当時の「生活と香」が記されています。

 当時はお風呂に入る文化がなかったので、匂いを消すために、部屋や着物にお香を焚き付けました。
 練香は各々で調合したので、香りの主がわかったといいます。

 伏籠 ふせご
  着物をかけて、香りを移しました。

 

 

 室町時代には、「香道」基礎となる作法ができ「香りを聞く」ことをたしなむようになりました。
 このころ「香十徳」という香道の訓や効能を記した漢詩が伝わります。

一 感格鬼神 感は鬼神に格(いた)り
二 清浄心身 心身を清浄にし
三 能拂汚穢 能(よ)く汚穢(おわい)を除き
四 能覚睡眠 能(よ)く睡眠を覚し
五 静中友成 静中に友と成り
六 塵裏偸閑 塵裏(じんり)に閑(ひま)を偸(ぬす)む
七 多而不厭 多くして厭(いと)わず
八 少而知足 寡(すくな)くして足れりとす
九 久藏不朽 久しく蔵(たくわ)えて朽ちず
十 常用無障 常に用いて障り無し

 

つまりは

一 感覚が研ぎ澄ます
二 心身を清浄にする
三 穢れを取り除く
四 眠気を覚ます
五 香十徳孤独感を癒す
六多忙時でも心を和ませる
七たくさんあっても邪魔にならない
八少量でも芳香を放つ
九 何百年を経ても朽ちはてない
十 常用しても害がない

 

この漢詩は、中国北宋の詩人の黄庭堅が香に関する訓や効用を記したもので、一休さんで知られる僧侶の一休宗純によって訳され日本に紹介されました。

 昔も今も変わらない、香りの効能を感じます。

 

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黄 庭堅(こう ていけん、1045年7月28日‐1105年11月8日)は、中国北宋時代の書家・詩人・文学者。

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一休宗純(いっきゅうそうじゅん)

(1394~1481年)は禅宗である臨済宗の僧侶。風狂の生涯を送り、書画・偈頌に優れていた。

 

  アロマテラピーが西洋から伝わるずっと前から、

日本には大陸より伝わった香りの文化がありました。

 

  仏教は 538年百済より日本(倭の国)に伝わりました。
 仏教と共に伝わった「香り」は宗教儀式に欠かせないものでした。

 飛鳥時代に伝わった、最も有名なお経「法華経」では、
十種をもって供養すると説かれています。

この「供養」の中に香りに関するものがあります。


 【十種の供養】
 華,,瓔珞 (ようらく) ,抹香,塗香,焼香,絵蓋(ぞうがい),幢幡,衣服,伎楽

 

 この中で「香り」に関するものは

 ○

 

焼香 しょうこう

   香木などを細かく刻んで粒上にしたもの。つまんで、火種に焚く。

 

 

 ○抹香 まっこう

     焼香よりさらに粉状にしたもの。焼香の火種にも使われる。

 

 

 ○塗香 ずこう

  香木などを混ぜて粉状にしたものを、身体に塗る。仏像や行者の浄化。

 

 

そして、直接的ではありませんが

 ○衣服(香料で染められた袈裟 香衣)

  古くは、木蘭(もくらん)という香る樹の皮で染めていました。

  

 

ちなみに、香り以外の瓔珞 (ようらく)、絵蓋(ぞうがい)などは、寺院や仏像の装飾に関するものです。

寺院で見かけたことがあると思います。

 

 

 現代の仏教では、葬儀等の際に「お香典」を包みますが、元々は弔問者が香りを持参していました。

ここから「お香典」と呼ばれるようになりました。

 

 仏教での香り(香木)は、白檀(びゃくだん)、沈香(じんこう)、伽羅(きゃら)などが使われています。

 

 【白檀(びゃくだん)】 サンダルウッド 

  アロマテラピーでは「サンダルウッド」として知られています。
 瞑想、浄化に使われる深みのある、甘い香り。

 ビャクダン科 
 鎮静、抗菌、抗炎症など宗教儀式や瞑想に使用されます。
 心の悩みや不安を解き放ち、心身を調和させます。 

 木材は高級な扇子にも使われています。
  


 前回の「日本の香り1」で紹介した香木です。
 【沈香(じんこう)】
 主に東南アジア産。ジンチョウゲ科ジンコウ属の樹木。
 木が風雨や病気・害虫などによって侵されたとき、その防御策としてダメージ部の内部に樹脂を分泌、蓄積する。

その樹脂を乾燥させ、木部を削り取ったものが沈香となる。
 樹液が樹脂となり長い時をかけバクテリアなどの働きによって変質し、独特の香りを持つようになるには、50年から100年以上もかかる。
 樹脂は重く、水に沈むことから「沈香」とよばれている。


 【伽羅(きゃら)】
沈香の中でも最上級のもので、沈香の油分が4割足らずのところ、伽羅は5割を超える。
黒沈香のサンスクリット語「カーラーグル」が伽羅の語源と言われている。

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 仏教が伝わってから現在に至るまで、「香り」は供養として重要なものとなっています。