旅のラゴス 筒井康隆

この本を手に取ったのは、最近ビジネス本ばっかり読んでいたから
すこし遊んでみようと思って、ファンタジーぽい内容を選んだつもりだった。

なんだか、「文学」って感じ。
文章ってこんな風に楽しめる物なんだな と思った。



突然高度な文明を失った世界で、ラゴスは旅を続ける。
その世界では、文明を失った代償に人々はたまに超能力を身につけていたりする。
人生をかけて旅を続けるラゴスがたどりつく所とは?旅の意味とは?


青年時代から、老年時代まで、淡々とストーリーは続いていく。
ラゴスは、文中で色んな国で色んな人にあって、
さまざまな体験をするんだけど、
人って愚かなんです というような出来事にたくさん合う。

読んでいて、少し怖いなと思う場面がいっぱいあった。

登場する人物に、少しづつ共感する所があって
みんなはかない死に方とか、生き方をしていたりとかすると
なんとも空しくなった。

恋愛とか、家族とか、文明の発展とか、集団になったときの人間の心理だったりとか。
自分では普段見ないようにしている 
生き物っぽいところを直視しているよう。
それでいて、内容は淡々と進んでいくし、あえてそこに答えを出していくようでもないから

只、それを通りすぎていくように読んだ。
そうやって、通り過ぎていくことが人生なのかな。

うむむ。。

最後もラゴスは、遠い所に居るのか居ないのかも
解らない女性を訪ねて行くために また旅に出るのだけど

お金とか地位とかを得ても、何かを求めて旅にでるラゴスが
すごくかっこよかった。

世界観がきれいで、ふわっとこの世界に浸れる感じ。

うーん。私にはこんな旅は出来ないけど、

いいなぁ。アニメで映画化とか、してほしいなぁ。














「ポスト フォッシル:未来のデザイン発掘」展  21_21 DESIGN SIGHT

$aromakolog


※フォッシル(fossil):化石

「ここ数十年で最悪の金融危機の余波をうけて、流麗華美なデザインのためのデザインの時代は終わりをつげています。」とリー・エデルコートは言います。
そこで、新世代のデザイナーたちは、自らのルーツまでにさかのぼって
シェルターや道具、人間が発明した機械を、自然素材を用いてREデザインする。

「すべてはより簡素な、しかしながら満ち足りて充実したライフスタイルを創出するためです」

それぞれの作品が、ちょっとグロかったりアーティスティックなんだけど
素材と形と、なんかちょっと暖かさを感じる。かわいさとか。

会場構成もきれい。
空間をよく生かしていて、全体を回って、もう一度吹き抜けホールに
戻ってくるときにぐっとテンションを上げられる感があった。

ちょっとずるい。
その空間がいいから、基本を押さえて丁寧にレイアウトしてあげると
全体的にすごく気持ちよくかんじる。

照明の強弱とか、素材感の強い立体物の展示なだけに丁寧だし

普段も私もこのぐらい丁寧にやらなきゃいけないなぁと。
反省。

”ものづくり”を根本的に振り返りながら、
新しい手法で自然素材や原始的な形態を作品にとりこんでいく

ふーん。

この展示会の、ディレクターと会場構成をするリー・エデルコートは
トレンド分析の草分け的な方だそうです。

より豊かになるために、より少ないものでやっていけるでしょうか?
デザインは魂を持ち、それゆえ生気に満ちたものとなりうるでしょうか?
人はより意味ある消費の方法を見つけられるでしょうか?
私たちは、過去と決別し、新たな未来を創造できるでしょうか?



この先は、一度ものがあふれた今の状態から
一度脱却しなきゃいけないということかしら。

ふーーん。





魔王 伊坂幸太郎

閉鎖間の漂う日本にファシズム支配の予兆。。。

ちょっと超能力みたいなものを手に入れた主人公が、
日本に対して動き出す 

本の中では、強烈なカリスマ性を持つ政治家が
徐々に日本のトップに上り詰めていって
日本はみんなそれに魅了されていく。

自分たちが気がつかないところで
社会全体がどんどん飲み込まれていく。。。


もし、現実にこんな強い意志をもった独裁主義者が現れたら
本当にこうなっていくんじゃないかと思った。


独裁主義の国がどうやって出来ていくのかが
すごくリアルで、日本が実際にそうなりやすい環境にあるんじゃないかと
おもらせられた。
不安定な世の中になるとみんな誰かに頼りたくなるし、
進む先が解らなくなったときは
だれかに強く、答えを言ってほしいと思ってしまう。。

怖いなぁ。

本編 「魔王」の後に
主人公の弟のその後の話「呼吸」がついているけど
それもよかった。