社台サラブレッドクラブの2024年募集馬に「ノブレスオブリージュ(noblesse oblige)の2023」という馬がいる。
父 Sottsass の牝馬で宮田敬介厩舎の預託で1口75万円。
この馬はデインヒルの4 x 4 x 4(18.75%)という、デインヒルを3本持っている。
これはパーセンテージで言えば、奇跡の血量と呼ばれる4×3(3×4)(18.75%)と同じ血量になる。
それじゃあ、ベストパフォーマンスを発揮する、「いい馬」じゃないか、と思ってしまう。
けれど、デインヒルのクロスを持つ馬にはセン馬が多い。
特に海外。
つまり、デインヒルのクロスを持つ馬は往々に気性に問題があるっていうことだ。
この馬は牝馬だから関係ないじゃない、って思う向きもあるのだろうけれど。
牡馬であれば去勢すればいい。
事実デインヒルのクロス持ちで重賞を勝っているセン馬は、海外だけれど、調べれば何頭か出てくる。
でも、ただでさえ、ナイーヴな気性の多い牝馬で気性難、牡馬と違って手術(去勢)で直せない、となると、手に負えない。
そんなことを考えながら、「ノブレスオブリージュの2023」のカタログ解説を読むと。
「感受性は強めでピリリとした反応の鋭い気性ですが」なんて書いてある。
(ノ∀`)アチャー。これは、完全にアウトだわ。
走らないときの伏線張りだあ。
しかも、厩舎は何かと良からぬ噂の絶えない宮田敬介だし。
それでも、宮田敬介師への社台グループからの預託馬は多い。
それはノーザンファーム勤務の経験があるからだろうが。
思うに、若手のこの手の調教師には、「ノブレスオブリージュの2023」のようなワケありの馬を任せられることが多い。
たいがい、育てるのに失敗して、腕が悪いと陰口を叩かれるのだが、もともとが素材はいいものをワケ持っているけれど、難しい馬なので、競走成績が芳しくないという結果になる。
結論を書くと、試されているわけだ。
宮田師も私たち会員も。
「ノブレスオブリージュの2023」が絶対に「アカン馬」というわけではない。
デインヒルのクロスというリスクを持つ反面、あの欧州の大種牡馬の血を濃く持っているのだから、可能性もある。
このような馬は河豚(🐡)のようなもので、調理法を誤ると、当たって死ぬ。
でも、うまく料理すれば美味このうえない。
問題は宮田敬介師という調理師がどうさばいてゆくかだが、誰か、このフグ料理を食べる勇者はいるか。
リスクを取らなければ、高い成功は望めない。
私は塩ジャケでいいので、遠慮しときます。
下👇のnoteブログで【ノブレスオブリージュの2023】の血統詳細を解説しています。