(1) Northern Dancer は現代競馬の基礎をつくった馬

 

いま、社台・サンデーの2024年募集馬の血統分析をしている。

 

そのなかで気が付いたことをいくつか書いてみたい。

 

それは、偉大な大種牡馬 Northern Dancer についてのことだ。

 

5代血統表を見ると必ずこの馬が登場する。

 

 Northern Dancer のクロスもしょっちゅうで、あまりにも当たり前すぎて気にも留めていなかった。

 

それは当然、この馬が現代競馬をつくった基礎になるからだ。

 

でも、改めて「走る馬」「速い馬」の5代血統表を眺めてみると、やはり Northern Dancer が核となって、その競走能力を形作っていることを再確認させられる。

 

(2)マッドクールの血に響いているもの

 

 

これは、今年(2024年)の高松宮記念を勝ったマッドクールの祖母Irresistible Jewel(イリジスティブルジュエル)の5代血統表だが、Northern Dancer25.00%3 x 3という濃いインブリードを持っている。

 

このようなボトムラインに流れるNorthern Dancerの血が通奏低音となって、マッドクールに響いた結果、高松宮記念で華麗な演奏を披露するところとなった。

 

 

(3)安田記念は香港のロマンチックウォリアーに注目

 

そして、今年(2024年)のG1安田記念に参戦する香港の馬

 

(牡、父Acclamation)にも同じ音色が聞こえてくる。

 

これはロマンチックウォリアーの3代母Folk Operaの5代血統表だが、ここにも Northern Dancer12.50%4 x 4というインブリードがある。

 

私見では、このような Northern Dancerのクロスが現代競馬、特に日本の軽い馬場に必要なスピードの持続力を供給する。

 

ロマンチックウォリアーはもっか、4連勝。

 

コックスプレート(G1)[芝2040    ]→香港C(G1)[芝2000]→香港ゴールドC(G1)[芝2000]→QE2世C(G1)[芝2000]

 

いずれも中距離での勝利で、マイルの展開やスピードに対応できるかは未知数だが、ここで馬券に絡むようだと、今年の選馬でますます Northern Dancer のクロスに対する視線の熱量が増えること間違いなし、だ。