(1)馬体を科学的に評価する
オークスが終わって、サンデーサラブレッドクラブのチェルヴィニアの優勝に沸いた。
このチェルヴィニアは2年前(2022年)にサンデーサラブレッドクラブから募集にかけられた。
血統表はもちろん、当時の写真や動画、測尺などからこの馬が大当たりすることをどの程度予測できたか。
今回はこのようなテーマで書いてみたい。
世間に馬体評価の自称プロは少なからずいる。
ただ、彼らの言っていることはどうしても主観の域を出ない。
主観だからと言って、むやみに否定したいわけではない。
要は、これを形式化して第三者にもわかりやすく伝える手段がない、または乏しい。
だから、馬体評価は相馬師たちの専売特許となって、なかにはあやしげな馬体論で一儲けをたくらむ輩も出没する。
私は、誰にでも客観的に調べることができる馬体評価法を模索した。
こうして開発したのが、「新・測尺評価法」になる。
これは募集時の体高と体重を平均に比べてプラス・マイナスで表示する明解なものだ。
計算方法も明示されていて、計算は面倒だが、極めて科学的でオープンデータ化できるという点で優れものだ。
詳細については、以下のnoteブログの記事を参照していただきたい。
(2)「新・測尺評価法」は選馬の強力なツール
そこで、さっそくチェルヴィニア(募集時馬名チェッキーノの2021)の「新・測尺評価法」に基づく馬体評価はどうだったのかを検証してみたい。
当時の私の出資候補馬をまとめたメモが見つかったので、こちらを掲載させていただくことにする。
一番右の欄に現在の成績を合わせて掲載した。
チェルヴィニア(募集時馬名チェッキーノの2021)は上から4頭目で、体高(+4.5)、体重(+34.3)とも平均より大幅プラスの評価値となっている。
これは成長力で他馬よりも優位に立っており、体力にも秀でていることを示すものである。
スパルタの育成に耐え、早期入厩・早期デビューを可能とし、他よりも進んだアドバンテージが得られることにもつながる。
体高・体重ともプラスのもう1頭、ヴィクトリアドール(ヴィンテージドールの21)も無事勝ちあがっている。
一方、体高・体重ともにマイナスのバンビーノデオーロ(ハウメアの21)は未だ勝利を得ていない。
ただ、「新・測尺評価法」は単純ではない。
体高・体重のプラスはメリットとして出資候補にカウントできるが、体高・体重ともにマイナスだからと言って絶対に走らないというわけではない。
キャプテンシー(アドマイヤリードの21)はともにマイナスであるが、2勝してNHKマイルカップにも駒を進めている(18着)。
この馬は母のアドマイヤリードが小さく、母父のステイゴールドも産駒が小さく出る傾向にある。
こうした個別の血統の特性も加味したうえで用いるなら、「新・測尺評価法」は選馬に有効な手がかりを与えてくれるツールになると確信する。
今年も「新・測尺評価法」に基づいて有料記事をnoteブログにUPします。
ご期待ください。