朝6時に起きて風呂に入り、身体全体にファイテンeーウォーターを塗りつけ、念入りに擦り込みながら山登り様のスパッツを身に付け、出発の身支度を整える。毎朝の日課となったこの動作とも、もうすぐ終わりに近づくと思うと、今日の身支度も感謝の中で行っている自分に気づく。忘れ物がないかと辺りを見回す。「準備 OK!」と言う。妻のかけ声で、9時30分いざ出発。この日は、平塚市から戸塚市までの約30キロです。

この日も道路標識を見ながらの歩行です。何度も、何度も、同じことを、違う人に尋ねて確認しながら歩きます。だいぶ用心深くなってきました。都会に近づくと、知らない事でも知ったように教える人もいるからです。自宅からメールが入りました。署名の数は34320という事でした。応援して下さっている皆様、本当にありがとうございます。メールで元気を頂く。昔ながらの風情の残っている松の木、樹齢四百年からなる大木が左右に立ち並ぶ木々の恩恵を頂きながら歩きます。今日の宿捜しも大変だった。昨夜から今の今まで、電話で何度も何度も問い合わせして、やっと近くにホテルのあることが解りましたやっと足が伸ばせる!。身体全体にもどっと疲れを感じ、足も激痛が走り、ヨロヨロしています。恒例の痛い・痛い音頭とヨロヨロ踊りが始まっています。

今夜の宿は、普通なら絶対に行く事はなかったと思う温泉、柏尾川温泉まで足を伸ばしました。「黒湯」と呼ばれる鉱泉のあるところです。

夜7時、ようやくホテルに到着しました。フロントでチェツクインを済ますと、小さなパックに入った赤飯を二個下さいました。宿泊者やお風呂に入りに来た人には、この赤飯を無償で配布している。とのことでした。

思いがけないプレゼントを嬉しく頬張りながら、妻は「美味しい。美味しい。」と口走ります。戸塚のホテルは観光ホテルで、大浴場があります。しかも温泉は黒湯ということで、珍しい温泉に入る事ができました。温泉の湯水の色は、名前のごとく「黒

」です。湯船に入ると、身体の色も消されて下半身は見えません。温泉を楽しみ、湯つたりとなった身体を今から主人のマッサージでほぐしてもらいます。お抱えのマッサージさんを連れて歩いているような、贅沢な旅です。水戸の黄門様よりリッチな旅をしているのかもしれませんね。温泉に入り気持ちが良かったのですが、部屋のすぐ横に線路が走っていて、電車が通る度に駅の構内にいるようです。たまにはいいか。なんて言いながら、こういう環境で生活なさっている人達も沢山いらっしゃるんだ・・・。と思ったとき、「我が家は本当にいいなぁ・・・。」と感じています。

明日は、川崎入りです。作曲家・市川昭介先生が住んでおられる所です。想いは、市川先生の処へ飛んでいます。「どうしていらっしゃるかなぁー・・・?」先生に、此処まで来た事と、到着の日時の報告をしようと、早速、ハガキを書いて、この日は休みました。

[宿泊地 戸塚市 戸塚アーバンルーフホテル]