椿由美子様の手料理の朝食とお昼の弁当を戴き、あきら様の運転で昨日の枚方公園駅近くまで送って戴き、椿様とお別れして枚方市を出発しました。この日は、枚方から京都までの、約25.6キロで、かなり長い時間歩きました。大島修治様より講演会が[京都であるから来ませんか?]と言うお誘いがありましたが、この日は私達が京都の一号線に入った所で佐賀県から激励に駆けつけて下さっている中村様ご夫妻より、前日も携帯が入り、会うことを約束しており、このお誘いをお断りして、中村様をできるだけ待たせない様にと、心と足が急ぐ。途中自転車のご夫妻に声をかけられ足を止め、事情を話し別れる。

数時間後、御幸橋の手前、八名で私達を待っていた人達に出会う。先程自転車で出会った今村様ご夫妻が、桜見物に歩いて来ておられた京都の太陽ガ丘・ジヨギングクラブの皆様六名[栗本様、森田様、中谷様、林様、山田勝巳様、時任様]に、私達の話をして下さって、私達が来るのを「ずっと待っていた」との事でした。本当に有り難い事です。知らない町で、知らない人が、知らない人に話をして下さり、素晴らしい出会いを頂きました。この出会いが後に、山田勝己様(六十六歳)の弟様へと話が伝わり、弟の山田喜嗣様よりカンパが送り届くと言う「人の輪」の広がりが、つながり続けております。

また山田様は後日、何度も署名の用紙を満杯にして届けて下さっております。七月二十三日付けでお送り下さった署名用紙六枚にもお手紙が添えてございました。その内容の一部を添付致しております。

[電車の中でも署名のお願いも致しました。住所を書く事を断る人もあり、六枚請願書記入(署名)まで日数がかかりました。一念・信念・一生懸命になり頑張っておられる方には協力しようの心でした。十二月三十一日の紅白歌合戦出場されます事を心より祈っております。]という内容が記されてありました。山田様の暖かいお心も、事件が多すぎて警戒する方々のお心により、傷つき、屈辱を感じながら、一生懸命に応援をして下さった結果の、本当に有り難い署名用紙が届きました。今まで私達の手

元にお届け下さった方々総ての方が、こういう屈辱を受け、傷つきながら、応援して下さっている事を再び思い浮かべ、感謝の心がさらに深くなっております。その事に気づかせて頂きました山田勝己様(滋賀ボルト(株)勤務)に、心からの感謝を申し上げます。

いろんな人に激励の言葉をかけて戴き、午後4時過ぎに京都の近くにきました。すると、遠くから一組のご夫婦の方が走ってこられ、大きな声で、[おつかれさん]と言って近づいてこられました。

その人は、佐賀県の伊万里市の中村正巳様ご夫妻です。私達の激励の為に京都まで、来て下さいました。中村様御夫婦も、私達夫婦も、感激と感動の涙を流しました。中村様の最初の言葉は、感動の涙声で、言葉になっておりませんが、ちゃんと伝わりました。

中村様は、元プロのアーチストで、歌の上手な人です。現在は佐賀県の伊万里市で仲間と伊万里太鼓の演奏をされています。三年前に、韓国へ日韓親善音楽会に一緒に行きお友達に成りました。

そんな、嬉しい人からの激励を戴き、人様の優しさを感じながら、中村ご夫妻とお別れし、その日の目的地の京都に向けて歩きました。また、妻の手が荒れているのを中村様の奥様が気づかれ、手荒れ用のクリームを、追っかけて届けて下さいました。

夜7時、東海道の西の出発点のJR京都駅前に到着しました。

この日は大阪の枚方市から、約二十五キロ歩いて疲れていました。

早くホテルに入って横になりたいと想い、早速、電話ボックスに入り、電話帳からビジネスホテル探しの電話をしました。ところが、どこのホテルも満杯で、その日、泊めてもらえるホテルがありません。どうしようかと、駅の待合室に行き、椅子に座ってしばらく腰掛け、頭をかかえて思案していました。すると不思議な事に、一本の電話がありました。

その人は、NHK京都放送局のアナウンサーの人で、白鳥哲也様と言われる人でした。

白鳥様とはこの日の夜お会いするのが初めてで、福岡で道に迷って困っている時、道を教えてもらい、しかもホテルまで探して下さった安達さんの友人の人でした。

その安達さんが私達の為に、白鳥様に連絡して戴いており、その日に京都に入るのが解っており、気がけて電話をかけて下さったのです。タイミングも本当に良かったのです。 白鳥様からの第一声は、[何か困った事はないですか]とかかってきました。 

実はこの時、ホテルが取れずに、駅で立ち往生している時でした。とっさに[泊まるホテルがありません]と言ってしまいました。すると、白鳥様が[ちょつと待って下さい。探してみます。]と言って、電話を切られました。

この時期、京都は桜の花を見に来る観光客で、何処のホテルも満杯で、ホテルを探すのが大変難しい時期だそうです。

今年は特にその時期が早くなり、満開の時期に京都入りしたのでたいへんなめにあう所です。私達は、京都だからホテルもたくさんあり、泊まる処はいくらでもあると甘い考えで前もって予約をしていませんでした。

駅で立ち往生している時に考えたのが、もう一度、大阪の妹の処に戻ろうか、それとも明日の目的地の大津まで足を伸ばすかと考えていました。

そんな時の電話が白鳥様からの電話でした。約十五分位経った頃、白鳥様から電話がありました。[ようやく一部屋取れました。今から迎えに来ます。]と言う、有り難いお電話でした。[地獄で仏]と言う言葉がありますが、まさしくこの時の白鳥様の

電話は、地獄に仏の電話でした。しかも福岡の安達晶延様も、京都の白鳥哲也様も、共にホテルがなく、困っている時の[お助けマン]という、不思議な巡り合わせを感じさせていただきました。

駅まで迎えに来て戴き、ホテルへ送って戴き、しかも白鳥様は私達の為に、京都名物のお菓子[おみやげ]を持ってきて下さるという、有り難い出会いを戴きました。この世の中に、こんなに若くて、気配りが出来て、心根の優しい男性の人がいらっしゃ

るという事に感動致しました。まだまだ日本は大丈夫。と想わせて戴きました。白鳥哲也様は、「アナウンサー」のお仕事をなさっておられます。物腰も柔らかく、言葉もとても優しい波動をお持ちのお方です。京都地区に住んでおられる方、どうぞ応援

してあげてください。白鳥様のお陰で、疲れた足腰をしっかり伸ばすことができました。本当にお世話になりました。心から幾重にも感謝もうしあげます。

[宿泊地 京都市 アランヴェールホテル京都]