1月25日朝7時起床。朝食を済ませ出発の身支度をしていると、ビデオファンタジーの津山様と中村様が8時30分にあけぼの旅館まで来てくださった。

津山さんの元気な声で、私達も元気になる。

早速撮影に入る。

宿を出る処と、目印の旗をはずすシーンを撮影して、あけぼの旅館の皆様にお礼を述べて、県庁へと出発。

県庁の一階のホールでは、今日のセレモニーの準備をしてくださっていた障害福祉課の田中様と名刺の交換をして、時間が早いから障害福祉課の室長様へ挨拶に行った。

それから11階の展望場へと行く。

ここからの眺めはとても素晴らしかった。

四方八方佐賀の町が見える。

佐賀へ行ったら、一度は見て欲しい景色でした。

10時30分になったので下の会場に降りた。

たくさんの方々が、私達の為に、足を運んでくださっていた。

佐賀県身体障害者の会、日盲連の会、倫理法倫会、全重協の会、日本創造研究所の卒業生の方、それぞれの会からたくさん来て頂いている。

知人、友人の方、嬉野からもカラオケ会の皆様が参加してくださった。鶴丸不動産の社長様も一家そろっての見送りを頂いた。

約250名ぐらいの方々の集まりの中、午前11時、佐賀県庁で、私達の出発式をして戴きました。

佐賀での出発式は、井本 勇知事[佐賀県知事]直々の出発式で、県庁の職員さんもたくさん出席して戴きました。

出発式では、井本知事が式の前に[岸川さん・まず手をにぎりましょう]と私に近寄って下さり、暖かい温もりの手でしっかり私の手を握りしめてくださいました。

そして定位置に戻られ、井本勇県知事様から激励のお言葉を頂き、、全国重度障害者雇用事業所協会[全重協]の佐賀県支部の伊東博幸様のお言葉と、伊東養鶏場の社員様からの花束を戴きました。

また、飯塚市の後援会長・原田輝男社長様より、激励のお言葉と署名800人分を戴きました。

原田様は、私達の出発が早くなった事で、仕事も手につかず、4日間、あわてて署名集めに回ってくださったというエピソウドを頂きました。

昨日も遅くまで署名を集めに回って一睡もしていない。という、男気の骨の座った、りっぱな社長様です。

ふうてんの虎さんのものまねが堂に入っており、成りきって唄われます。

式の最後は、佐賀市市会議員の本田様より万歳三唱の音頭をとって戴き、三回目の出発式は無事終了しました。

出発式が終わり私達二人が知事様の方へ向かおうとしたら、知事様の方から近寄ってくださり、私達夫婦の肩を抱きしめ、「頑張って来てください。」と再度、励まして下さいました。

庁舎を出ますと、二日前、宿が無く本当に困っている時に迎えにきてくれて、ご自宅に泊めてくださった中溝英行様と友人の森永勝馬様が、表玄関で待ち受け、[パン・パン・パーン]と派手に爆竹をならして、私達の出発を祝って下さいました。また、中溝さんは、車の上に大きなスピーカーを付けて私のデビュー曲の[春びより]と[雪どけ]を鳴らしながら、約1時間伴走してくださいました。

中溝さんの派手な伴走もやがて終わり、いつもの様に、夫婦二人きりの静かな旅になりました。

この日の予定は、佐賀市から鳥栖市まで約20キロで、比較的長道の日でした。

しかも午前中は出発式があり、午後からの出発となり到着が夜遅くなりました。

午後6時、上峰町を歩いていると、一人の女子高生が、私達の到着をじっと待っていて下さいました。

そして、妻に[はい、盲導犬の支援金]と言って、200円、渡してくれました。

妻は[ありがとう]と言って、200円を頂きました。

すると、女子高生は、私達のお腹を心配して、[晩御飯は食べたね、家から持ってこようか]と優しい言葉をかけてくれました。

この女子高生は、佐賀県の三養基高校の三年生で、二年前、私が三養基高校に講演に行った時に、私の話を聞いてくれた生徒さんだったそうです。

今回、長崎から東京までの1500キロを歩いてみて、数多くの若者に出会いました。一見見ると、つっぱりの様に見える若者が、お茶やカイロの差し入れをしてくれました。

また、優しい言葉やねぎらいの言葉もたくさんかけていただきました。

本当に日本の若者は素晴らしいと心から感じました。

そんな感動を戴きながら、歩き続けました。

歩けども、歩けども目的のホテルには到着しません。

空腹と、足の痛みと、リュックの重みが全身に疲れを感じ、夜8時、その日の限界を感じ、途中で打ち止めにしました。

その日の目的のホテルまで、あと6キロあります。

今のペースなら、2時間以上かかります。困り果て、携帯から予約していたホテルに電話をし、車で迎えにきて頂きました。この日の打ち止めは上峰町のJAのある所・サンレイジュースの大きな看板のある所でした。

ホテルに入り、チェックインすると、すでに支払いは済んでいました。

支払ってくださったのは、障害者を多数雇用しておられる事業所の西九リネンの本村恒雄社長様でした。

本村社長様は、全重協の九州ブロックの会長さんで、障害者の雇用に理解が厚く、たくさんの障害者を雇用しておられます。

妻と二人[本当にありがたいね]と感謝して、そのホテルに泊めて頂きました。

[宿泊 鳥栖市 ビアン鳥栖]