锦绣安宁(錦繡安寧)The Rise of Ning 全40話 | 一言難盡

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Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

『锦绣安宁(錦繡安寧)The Rise of Ning』

2024年 10月〜 中国 全40話

 

出演

罗慎远(羅槙遠)→张晚意(張晩意)

罗宜宁(羅宜寧)→任敏

陆嘉学(陸嘉学)→此沙

 

 

今月(10月)は、面白そうなドラマが続々配信され、後半も配信ラッシュが続く。あと3、4作品観たいのがあるけど、同時には追えなそうだ、、、

 

 

ネタバレ 第1話~第8話。

幼い頃に母を亡くし、父の側室に貶められた宜寧は、一人別院へと送られて幼少期を過ごすが、その描写は端折られている。

年頃の娘となった宜寧が、祖母の寿宴に参加するため十数年ぶりに羅家に戻ってからが物語の始まりとなる。

 

羅家では、寵愛されている側室の喬月嬋が出しゃばって、正室の林海如の影は薄い。性根は腐っているが、超絶ぶりっ子のため、羅家主の羅成章は初っ端から騙され続けて、どうにか喬月嬋を正室にしようと長年機会を狙っている。

影は薄くとも、喬月嬋の性根を見抜いて横から正論を挟む林海如は、かつては宜寧を養子に取り、可愛がってくれた一人である。

宜寧にとって、戻った羅家には敵ばかりだと思っていたが、序盤から祖母や林海如が味方というのが分かり、少し安堵する。

 

父親の羅成章は、当時、喬月嬋の身籠った子を流産させた娘だと思い続けて宜寧を別院へ追いやり、現在も冷遇しているわけだが、実は、男子と期待されていた子を既に流産していた喬月嬋が、咎められるのを恐れて宜寧へとその罪を被せたという経緯がある。

戻ってきてからも、娘の宜怜と一緒になって次々と罠を仕掛けるが、宜怜の得意技もぶりっ子である、、、遺伝か。(ぶりっ子って死語かな笑)

 

羅家には、宜寧から見ると三哥という立場で、目立たぬように暮らしている槙遠がいるが、幼少時に共に過ごした日々を宜寧の方は忘れている。槙遠にとっては、残った傷のこともあって忘れがたい存在だったようだから、おそらく当時は彼女を可愛がっていたんだろう。

その槙遠も、羅家では存在を無視され父親からは冷遇されていた。身分の低い使用人との間に出来た槙遠を、嫌悪して粗末に扱っているのだが、いや、おまえ、、、のやったことだよな、、、

このような不公平な目でしか見ない父親が羅家の主で、ここぞの決定権がその手にあるため、祖母に生命の危機が迫ると毎度ドッキドキである。

 

寿宴が終われば直ぐに別院へ戻る予定だった宜寧は、その祖母に引き留められて、羅家に残ることにするが、これも祖母の体調が思わしくないためである。

羅家に戻った宜寧は、喬月嬋に命を狙われ続けることを躱していくうちに、彼女のこれまでの悪事も段々と見えてくるが、そのことを今は公にはせず時期をじっと待っているようである。

危機が迫ると、概ね槙遠が気付いて手を差し伸べるという繰り返しで、察しのいい宜寧は、槙遠が助けてくれていることに気付いて、味方だという認識を深めていく。

 

この槙遠は、かつて師と仰いだ陳九衡が貶められたことの仇討ちのため、その証拠を宜寧が持っていると疑って監視をしていたのだが、冷遇される自分と重なる彼女が、他者に貶められることを黙っては見ていられなかったのだと思われる。

互いに冷遇されているため、言わずとも同志のような気持ちでお互いの危機を助け合う二人の距離は段々と近付いている。

 

ほどなく、遠景閣の催し物に参加した羅家の娘達だったが、これを機に宜寧の命を奪ってしまおうと考えた喬月嬋は刺客を送る。

それをなんとか躱して森へ逃げ込んだ宜寧は、偶然、槙遠が何者かと戦闘する姿を目撃する。戦闘前に、その宜寧の姿を一目した槙遠は、多勢から逃れながらも宜寧を忘れてはいない。真っ直ぐに向かってきて、疾走しながらそのまま腕を掴む槙遠の、あまりのカッコ良さにドキドキが止まらない笑

 

この時、槙遠が狙っていたのは、かつて陳九衡を貶めた一味の李應龍だったが、この親玉である陸嘉学とも遭遇する。この陸嘉学は、宜寧の回想で何度か出てきているため、羅家から離れてる期間に何か関係があったのだと思われる。

陸嘉学も当時好意を持っていた宜寧を探しているが、崖から落ちた描写もあったため、宜寧の方は、その衝撃で記憶を失くしているのかもしれない。

 

段々見えて来た槙遠の敵は、皇城司や大理寺という大きな組織が絡んでいるため、一筋縄ではいかなそうだ。

 

この様にして、二人の距離は段々と近付いているが、後々心を寄せ合っていくには、どちらかの父親が羅成章ではないという話にならなければ無理だろうと思っていた。

これも、早々に解決する。

嫡子と言われている宜寧は、実は、母親が賊に凌辱されて出来た子であり、父親は羅成章ではない。序盤から、散々嫡子だということが強調されていたため、これが公になれば羅家での宜寧の居場所は無くなってしまう。そのため、かつての使用人から聞き出した槙遠だけが知るのみである。これに付随して、母親が使用した陣痛誘発剤のせいで、宜寧の命にも危険が伴っているという事実も、槙遠のみが知らされている。それでも血の繋がっていない事実に嬉しさは隠せていなかったが。

 

羅家では、他に祖母や林海如、伯父の娘である宜秀や林茂など、案外味方は多い。

中でも、林海如の存在は煌めいている。喬月嬋に対抗出来るのも、喬月嬋のぶりっ子に騙される羅成章に対抗出来るのも、この林海如であり、正論でねじ伏せられる敵の姿はあまりにも爽快である。

視聴者が、一番好きな登場人物を挙げろと問われれば、どうしても林海如になってしまうと思う笑

ほんと顔面も内面も最高なんですよね、、、

つづく
 

追記ネタバレ 第9話~第10話。

陸嘉学の甥である程琅が羅家へ訪れたところで終了した第8話。

槙遠と同じく、陳九衡を貶めた旨の証拠を敵本人の陸嘉学も探しているため、今度は羅家を探ることにしたらしい。羅家の祖父がそれを持ち帰って、絵画の中に隠していると考えたからである。皆が皆、羅家にロックオン、、、

それを探るために甥の程琅を羅家に送るが、突然訪ねて来た程琅を、日和った娘二人以外は怪しいと気付いている。

 

宜寧は、何が裏で行われているのかは分からずとも、おそらく三哥の行動が関係していると考えて直接訪ねることにするが、槙遠も秘密裏に動いているため、事情を話すことは出来ない。

宜寧は、最初っから羅家の特に祖母が巻き込まれないかを危惧しているため、深くは尋ねず、祖母の安否だけを確認出来ればそれで、今のところは引き下がっている。

 

陸嘉学との過去関連の記憶は失っているのかと思っていたが、程琅が現れた途端、切り絵を見られないよう燃やしてしまった宜寧は、もしかしたら記憶喪失などではないのかもしれない。過去の記憶で、崖に追い詰められたとき、陸嘉学にやらされているという発言があったのを考えると、彼を敵だと思っているのかも。

陳九衡を貶めたことで出世したと思われる陸嘉学は、完全に善人ではないのは確かだが。

 

刺客の存在を知った羅家の祖母も、恐れていたことが起こってしまったと言っていたため、その事情を把握しているのだと思われる。後に、探りに来た程琅の侍衛が、槙遠と戦って書物室を燃やしてしまったが、そこに探し物がないのは祖母には分かっている。(という槙遠の推測。)

 

しばらく大人しくしていた喬月嬋は、相変わらず悪巧みを画策していた。

ぶりっ子親子が協力し、宜寧が男との密会している茶番を仕立て上げて、祖母にも信用を失わせて追い出そうとしていたようだが、詰めが甘いために矛盾しか残らず、この策略は暴かれる。ここでも槙遠が宜寧の周りを監視していたため、彼女の危機を救うこととなる。

 

返り討ちの如く、今度は宜寧が彼女の流産の罪を着せられた証拠を提示するが、証人である医師は、全く逆の証言をし始めてしまった。

以前、李媽媽から聞き出した話を元に、喬月嬋が流産した当時の医師を捜しに出掛けていた青渠が戻り、それを監視していた喬月嬋は、先回りしてその医師を買収(家族を人質に取る)していたのである。

この先回りも予測していた宜寧は、喬月嬋の手先だった弟を捕えて、二転三転した結果、やっと幼き頃からの自分の冤罪の証明をやり遂げる。

 

てかね、やっぱり羅成章がポンコツだろ。面子面子と繰り返し口にしている自分を見れば分かる通り、世間一般での庶子と嫡子の違いは大きい。正室になるためだけに自分へ嫁いだのか、とか寝ぼけたことを言っていたが、そりゃそうだろ。側室で嫁いだ妻(庶子)には、正室にすると再三期待をさせておいて、次々と違う女を正室にしていたのだから、これでは妻とは別れる別れるといって不倫している輩と同じではないか。

自分が庶子だという理由で正室にして貰えない苦悩を、自分の子には味わわせたくないと思うのは当然だと思うが。

その気持ちも分からず、愛ではないことを嘆いていた羅成章は、寵愛はしていても、妻が一番欲しかったものを与えられなかったポンコツである。愛はあっても庶子を正室にすることは、少なくとも本人のプライドが許さなかったんだろう。

だからといって、喬月嬋の所業が許されるという話ではないため、制裁が下るのは因果応報というものである。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第11話~第12話。

遠景閣の催しの日に、森で襲ってきた黒づくめの男(槙遠)が、羅家の三公子ではないかと感付いた程琅とその侍衛は、武芸に通じているかどうかを確かめることにする。

突然襲ってきた刺客が、陸嘉学の手の者だと一瞬で見切った槙遠が、敢えて戦闘能力がない姿を見せる技、巧みである。

一緒にいた宜寧のことも、陸嘉学の捜し人ではないかと疑った程琅は、偶然会った町中で、二人を対面させることにする。

やはり宜寧は、自分を崖から落とすよう命じたのは陸嘉学だと思っているようだな。陸嘉学の方は、当時、目がよく見えない状態だったため、ぼんやりと何かを感じただけだったが、そのうち声を聞くことになるのだろう。

 

羅家の騒動のおかげで、槙遠と宜寧の距離は益々近付き、絶大なる信頼を置いているが、陸嘉学を巡る互いの事情は、今はまだ口にする段階ではないようである。

 

槙遠の中では、既に恋が始まっているように見えるが、自分の目的を果たすためには、そればかりを考えてはいられない。しかし明らかに宜寧を気に掛けている以前とは違う槙遠の姿に、侍衛は気付いてそれを口にするが、ムキになって否定しているところが可愛い。

一方で、そんな兄を慕って何かと一緒に行動する宜寧は、無邪気に兄との時間を楽しく過ごしているだけで、そんな想いは今のところ一切ない。血が繋がった兄だと思っていれば基本的にはそうなるわけだが。

今回の萌えポイントは、突然のにゃんこ到来に仰天した宜寧の頭をなでる槙遠の自然に出た仕草と、熱に浮かされた宜寧の「三哥」への返事、、、張晩意がめちゃくちゃいいな今回。

 

悪事が明らかとなった喬月嬋は追い出されたが、その子である宜怜と軒遠は羅家に残っているため、若干面倒くささは続く。どうも冷遇されることに我慢がならないようだが、仕方なくね?それだけのことをしたのだから。

息子の軒遠は、おそらく何も知らなかったのだろうが、宜怜、お前は率先して悪事に手を染めてたよね。その反省もなく、またぶりっ子で同情を買おうとしている。その上、弟が勉学で成果を上げれば、母親も戻って来られるかもしれないという淡い期待を抱いているところが懲りていない。これも羅成章のことだから有り得なくもないのが悩ましい。

本当なら、宜怜も追い出されるべきだが、子供でもないのになぜ許されているのだろうな。ほんの子供だった頃に冤罪で追い出された宜寧のことを考えると、実に解せない話である。全て羅成章がポンコツなせいだが。

 

喬月嬋の悪事が一応落着して、この後は、槙遠の目的を共に解決することしかないと思っていたが、宜寧にはまだ実母の死の解明が残っていた。

この調査にも協力する槙遠だが、本当に毒を盛られて亡くなったと疑っているのか、当時の事情を知られないようけん制して協力しているのか分からないな。宜寧の母親が自分で誘発剤を飲んでいたのを知っているのは彼と視聴者のみだから、個人的にはその薬が原因なのかと思っているが、槙遠はどういう考えの元で、当時の状況を一緒に探っているのかイマイチ見えない。

この調査を深掘りすれば、いずれ事実を知ってしまいそうだが、そうならないと、二人の恋愛パートは進まないとも思う。

 

しかしこのことが公になったとき、羅成章の言う面子が生きるかもしれない笑 面子を保つためには、嫡子という立場を変えられないからね。今の、家から出て独立するという伏線も同時に拾えるわけだ。

 

今回もやっぱり林海如が大好きだという気持ちで一杯になった笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第13話~第15話。

母親の死の真相を探るため、一番事情を知っていそうな喬月嬋を訪ねることにした宜寧だが、それに同行するのはもちろん我らが大娘子と槙遠である。

宜怜は、母親が傷付けられるかもしれぬことを危惧し、悪巧み仲間の叔父に相談するが、まかせろ!と言って彼の取った行動は、どうみても殺し屋、、、危うく槙遠が命を落とすところだったではないか、ばかめ。

しかしそのおかげで、大娘子の信頼も勝ち取り、宜寧の抱擁も獲得したため無駄にはなっていない。知らずのうちに情は深くなっていて、実に良い感じです、、、

 

喬月嬋の様子では、本当に母親の死の原因は知らないようだし、馬にヤクを仕込むのも彼女には不可能である。そうなると、羅家に残った者の中で可能性があるのは羅成章ぐらいなんだけど、、、ギリギリ軒遠の線もあるにはあるが。

しかし羅成章がそこまでするかな、そうだとしても、そもそも何のためなのか分からないし、全く賢くなさそうだから悪巧みの策略も立てられなそう。

母親が亡くなる前に、羅成章とは何らかの原因で大喧嘩をしていたようだが、自分が死んでも彼には何も残さないと言っていたことを考えると、羅成章がそう言われるような何かをやっていたのかも。個人的には、まだ自身で服用していた薬が原因で亡くなったのではないかと思っているが、、、そうなると馬のヤクは誰が盛ったのかの疑問が出てくるし、結局、全然わからない笑

 

その間、陸嘉学の方も槙遠を疑って監視を続ける。そして、うっすらと気にしている宜寧のことも忘れてはいない。

京へうっかり戻った槙遠の師兄を捕えようと躍起になっていた陸嘉学は、その彼を華麗に掻っ攫われたことに憤慨する。これを槙遠の仕業だと疑ったため、その根拠を提示することなく羅家へ押し入り、槙遠に鞭打ち刑を与える。

え、そんな権力を乱用して私刑のような所業が許されるのか。危ない男だとは思っていたが、早速の職権乱用に先が思いやられる。

見るからにエゴが強そう、、、怖いよ笑

 

この場は、祖母の貫禄によって一旦収められるが、息子と違って本当に頼りになる方である。

 

このタイミングで、自分が裏で動いている理由を明かした槙遠は、宜寧だけにでなく、祖母にまで事情を打ち明けて協力を請うことにしてしまった。槙遠は、祖母が事情に明るいことを既に知っていたため、祖父の残した証詞を自分に預けるよう懇願するが、祖母は、夫の遺言を簡単に他者に委ねることは出来ない。

その祖母の信頼を勝ち取り、祖父の遺言を託せる人物だと証明するため、科挙に挑戦して名声を得ることを誓うが、そのためには羅家の族譜に自分を入れて貰わねばならない。

そこで、入族させることを頑なに拒んできた羅成章が頭を縦に振るよう、賽文宴で名師に認められる。→名師孫先生が父親を説得。→族譜に載る。→科挙に挑戦。→科挙を通過して祖母に認められる。→証詞を手に入れる。→陳九衡の汚名返上を果たす。  

回りくどいが、このようにして目的を達成するのだと思われる。これも羅成章がポンコツのせい、、、

ポンコツと比べると息子の方は、事前に、孫先生に自分の存在を認識させていたのが賢い。それもあってか、弟子入りを提案されるほど先生を虜にしてしまった。

 

肝心の賽文宴では、宜寧が不用意に演奏した曲を聴いた陸嘉学が、自分の捜し人だと気付いたため、いよいよ本気で奪いに来るだろう。過去の崖落ちの件は、彼の知らないところで行われていて、事情はあるのだろうが、この男の権力介入で羅家がめちゃくちゃにされるかと思うと面倒くさいな。

 

展開が早いため、この先に何が起こるのか全然予測出来ない。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第16話~第19話。

孫先生の弟子となった槙遠を、それでも入族はさせないと頑なに拒む羅成章だったが、科挙の件もあって孫先生がもう一人高名な何某を引き連れて訪ねてきたため、族譜に入れない訳にはいかなくなってしまった。

宜寧と同じ大娘子の籍に入ったため、戸籍上は実の兄妹となって目的に一歩近づいたものの、槙遠の心境は複雑である。これまで槙遠を入族させるため、祖母や大娘子へ提案してきたことが現実のものとなった宜寧は、そんな心中には気付かずひたすら嬉しそうだが。

槙遠の心中はともかく、族譜に名前が加わった儀式はちょっと感動するシーンだった。

 

槙遠を支えながら、かつて母親に仕えていた鄭媽媽を呼び戻した宜寧は、彼女から羅成章が母親の死に関係していることをほのめかされる。そこで羅成章を試すことにするが、最後に贈ったお茶を思い返して感慨に浸る父は、どう見ても毒を仕込んでいたとは思えないのである。このように母親の死の真相に一歩近づいたと思うと、スタートに戻る繰り返しで疲弊しているかと思いきや、全然めげていない笑

 

第16話で、家を留守にしていた伯父の羅成文が戻ってきて、新たな可能性が見えてきた。

羅家の二人と共に育った顧明瀾(宜寧の母親)は、元々伯父へ嫁がせる話になっていたようだが、陳家の娘(伯母)が嫁いできたために、顧明瀾は羅成章へ嫁いだ(多分嫌々だと思う笑)事情があったようだ。

街で出会った顧明瀾そっくりの楊卿画を見る伯父の目の輝きから妄想すると、おそらくかつては彼女を愛していたんだろう。自分の妻にはよそよそしくても、羅家に滞在することとなった楊卿画には自ら出向いて行っている。

となると、(以下妄想です。)伯父に嫁ぐことが自分でも分かっていた顧明瀾も、心を寄せていた可能性がある。ということは、賊に襲われて出来た子だと序盤に言われていた宜寧は、もしかしたら伯父の子かもしれぬ可能性も出てきた。

毒仕込みの件も、その夫の気持ちに気付いていた伯母の仕業だった可能性を疑い始めた宜寧は、次の調査対象は伯父夫婦へと向かうのだと思われる。

 

その間、陸嘉学も相変わらず宜寧をつけ回していた。琴を聞いて捜し人だと確証したのかと思っていたのも、未だ疑いの域を超えていない。それでも一つ一つ確信を得ながら迫ってくる陸嘉学は、崖落ちの後に必死こいて水に潜る過去の姿に同情はするものの、そのねっとりとした執着が若干恐怖である。引き続きつけ回す予定、、、

 

このようにして、宜寧には頭を悩ませる出来事が続くが、科挙を控えている槙遠の邪魔をせぬよう、彼にも相談は出来ない。それを察して深くは聞かずとも側で支える槙遠は実に尊い存在である。

今回の萌えポイントは、科挙の勉強で誰にも会わずにいた期間、足を挫いたと聞いて奥から早足で駆け付ける姿、、、

 

今回の科挙は、羅家の若者衆が皆挑戦することになっているが、懲りない宜怜は、新たな悪巧みを考え付いたようである。誰も軒遠を貶めることなど考えていないのに、誰もが自分と同じ思考を持っていると思い込んで、一人相撲の宜怜は、こんな風にしか考えられないことが既に憐れである。

今回の悪巧みは、槙遠を貶めようとしたのを宜寧が気付いて、逆に軒遠へ返した結果なのか。いつまでも被害者面でほんと懲りないよね、、、

 

そんな周りのことには干渉せず、ひたすら独自のペースで戯れている宜秀と林茂は、少し前に宜秀を巡るライバルが登場するが、まさか長公主の息子だったとはね。林茂に負けず劣らず気立ての良い韓炤の、宜秀のお陰で食欲の湧く彼の姿は、見ていて気持ちが良い。身分は高いし、なんとなくこっちの方が合ってる気がするけど笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第20話~第23話。

宜怜の悪事はすぐにバレてしまうが、この後に及んでまだ責任を転嫁している。宜怜が変わるには、まず自分で自分の愚かさに気付かねばならないが、その時が来るのかどうか、、、未だ幼くいくらでも機会はあるのだから、性根は変わらずともせめて人を貶めない程度の道を歩めないものか、母親と離れている今がチャンスなんだけど。

 

宜寧のおかげで、そんな騒ぎに煩わされることなく、試験を突破した槙遠は、同時に解元の名も手に入れることになるが、1位の張り紙の下からスクロールされて槙遠の名が現れたのにはときめいた。思いやりと正義感を持ち、あんなに虐げられた人生でも、独自の力で文武両道の域に達するとは、どこにも欠点がないではないか。本当に羅成章の息子なのか疑っちゃうね笑

合格発表から戻る道すがら、輿からじっと槙遠を見つめる宜寧が抜群にかわいい。

 

この結果で約束を果たした槙遠には、祖母からは何も言えることなく遂に証詞を委ねることを決心する。

陳九衡への罪とされた軍費となるはずの金銭のちょろまかは、汪遠が首謀者であり、この男は未だ朝廷では高い地位に君臨している。証詞にはその事情が告発されていたが、そう簡単に汪遠への罪を認めさせることは出来ない。

同じ頃に、以前逃がした師兄が戻ってきて、陳九衡の罪への再調査を朝廷へ要求するが、それを序盤は無視していた朝廷も、民衆を扇動する槙遠側の作戦が功を奏して無視出来ぬ事態となり、再調査の命が下る。

これを任されるのは陸嘉学だが、この男も汪遠の一味なため、再調査の権限を持つ汪遠と手を組んで、うやむやにされることは間違いない。そこで汪遠と陸嘉学に対抗できる、英国公へと協力を請うことを思い付く。英国公は、国を守るため、軍を束ねて何度も戦に赴いた正道を歩む男で、怯まずに悪巧み連中に対抗できる唯一の人間という理由からである。ちょろまかされていた銭は、軍費になるはずの税金だったのだから、おそらく彼も黙ってはいられないはずだが。

 

その間も陸嘉学の執念は止まらない。宜寧の侍女だった眉眉が亡くなり山に埋めた証言を元に、そこを探し出して本当に墓を掘り起こす男、、、全て辻褄が合っているのに、あれは眉眉ではない予感がする、とかいう謎の理由で、戻って来て宜寧に迫る姿は、恐怖でしかない。もはや本能で、好いた女は宜寧だと気付いているのかもしれない。

 

21話の最後で、賊に襲われて棺桶に入れられた宜寧を、助けた槙遠が薬を撒かれるシーンで終わって、続きがめちゃくちゃ気になっていた。

このこと自体は、槙遠が秒で敵を伸したため大したことはなかったが、裏で糸を引いていたのが伯母(陳蘭)だったことが厄介。

陳蘭は、夫の羅成文が顧明瀾を好いていたのを知っていた。今回、その顧明瀾と瓜二つの楊卿画が現れ、羅成文も酔ってベタベタしていたことで、気持ちが乱された陳蘭は、この娘を消してしまおうと考えたようである。そこであの時、兄が見付かったと呼び出して連れ去ったのが、人違いの宜寧だったというわけである。

いやぁ、、、序盤から羅家のいざこざは我関せずという態度を取っていながら、自分の身に降りかかるとこんな残忍なことをしてしまうのか、それも全く根拠のないことで。他にも大娘子ファミリーに関して何か画策しているようだし、喬月嬋のことも監視している。喬月嬋でもお腹一杯だったのに、その上を行く黒さでこの先が恐ろしい。

このせいで、顧明瀾の死の原因が陳蘭にあるという疑惑が俄然湧いてきた宜寧は、宜秀がいい子なだけに悩ましいところである。

 

一方の槙遠は、解元となったことで注目の的となり、モテ期到来である。そのことに少し嫉妬するのかと思っていた宜寧は、むしろ無邪気に喜んで、選び放題だね、と言わんばかりに槙遠にあれやこれやと薦めている。これはまだ兄の域を全く超えていないな笑

槙遠も目的があるため、興味のない女のことなど考えてはいられない。捕まった師兄を救うため、大理寺へ移送される機を狙っているが、おそらく同じタイミングで陸嘉学が師兄を狙うことを予測して、相討ちは免れないと考えている。

自分が命を落とした時のために、全てを宜寧に譲る手配までしている槙遠は、ここで死ぬ覚悟をしているのかもしれない。さすがにここで命は落とさないとは思うが。

今回の萌えポイントは、賊に撒かれたヤクで昏睡していた槙遠が、目を醒まして宜寧の涙を拭う、その拭い方、、、やさしい。

今回は、祖母の「聡明(ツォンミィン)」のくだりも良かったし、林海如(と夫)が賊に襲われ夫に盾にされていたが、それでもしっかりと主を守り、そのことを恩着せがましくもしない性根が賞賛もの。

 

相変わらずの陸嘉学の接近に困惑する宜寧が、毎度その接近後に物思いに耽っているのを見ると、やはりかつては彼を好いていたのだろう。この事情を槙遠に未だ話せないのは、想いが残っているからなんだろうか。

師父の冤罪の件は、英国公が舵取りをすることに決まったようだから、少し安堵したところだが、陸嘉学が白黒どちらか分からないため、変わらず危ない人物である。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第24話~第26話。

案の定、移送中の師兄を狙う陸嘉学だが、己の手配した兵を敵役にするとはやることが尋常ではない。ただやられるためだけに配置された命の価値、、、自分を何様だと思っているのだ。

師兄を守るため、前もって覚悟していた戦いへと突入した槙遠には、若干ピンチが訪れるものの、宜寧の機転と英国公の登場によって一旦難を逃れる。(師兄は、陸嘉学への罪の糾弾のため自害。)

 

追いかけてきた陸嘉学に首を絞められる宜寧は、絶対に屈っさぬ態度を貫くが、その過程の「再死一次」という発言が後々面倒なことにならないか心配していた。

ていうかさ、仮にも好いた女だと疑っている宜寧を、横暴に扱いすぎやしないか。かつて互いに心を寄せ合っていたとしても、現在がこの態度では嫌われるに決まっている。ばかなのかな、、、(と思わせる気持ち悪い芝居が巧み。)

 

陸嘉学の手から逃れて川に落ちた宜寧を、すかさず飛び込んで救った槙遠は、明くる日から宜寧に避けられることになる。

あんな遺書のような物を残し、命を捨てる覚悟で挑んだ救出作戦で、自分の身を大事にしない槙遠に、宜寧が憤るのも無理はない。

しかしこれも兄を大事に思うがゆえに、このぷんすこ期間はすぐに解消されるが、これからは隠しごとはしないと約束したため、陸嘉学との過去のいきさつも全て打ち明けることにする。

ぷるぷる震えていた槙遠を見ると、これは怒りなのだろうか。仮に心を寄せていたことも告白したのなら、嫉妬の感情もその中には当然あるよね。

 

陸嘉学は眉眉を忘れられず、あの妄想部屋で夢でも見ているのか、ちょっと精神が危ういんだけど、これは一体、、、

以前、話に出ていた宋應山の娘と婚約していた陸嘉学は、その娘の嫉妬によって眉眉を奪われてしまった。そのため怒り狂って宋家一族を破滅させてしまった過去がある。この宋應山は、陳九衡を貶めることにも加担していて、証詞を書いたのもこの男だった気がするが、、、違ったっけ。

「再死一次」にやはり反応していた陸嘉学は、益々疑いを深めていくが、エゴ全開のその態度では無理だよ、、、

 

一方の宜寧は、引き続き母親の死の真相を探っているが、陳蘭の悪巧みが猛威を奮い始めて、一難(喬月嬋)去ってまた一難(陳蘭)である。

この陳蘭は、羅成章に嫁いだ妻達をそもそも馬鹿にしている。そのため、当然、大娘子の弟の林茂のことも毛嫌いしていて、宜秀に近付くことを許さない。宜秀を韓炤に嫁がせたいために、裏工作で娘の身も危険に晒してしまうが、全て己の面子のためである。息子があれでは娘にしか期待出来ないのだろうが。

娘の婚姻話の一方で、宜寧をどうしても貶めたい陳蘭は、辺境に送られている喬月嬋を殺めて、その罪を宜寧に被せるところまでいってしまった。この根深い恨みはどこから来るんだろうな、、、おそらく顧明瀾を毒殺したのは陳蘭なんだろうが、同じ河豚の毒で喬月嬋を殺めたということは、何か秘密を握られていたんだろうか。確かに顧明瀾の死の真相を知っているようには見えたし、利害が一致していたために口を噤んでいたという可能性はある。そして今回は永遠に口を封じられたわけである。

良家で育ちながら、この悪辣極まりない行動は、陳蘭のもう一人の息子の死と何か関係あるのかな。あったとしても逆恨みだと思うが。

 

このやってもいない罪で、牢に囚われる宜寧だが、遠方へ出掛けている槙遠にはまだ知らされていない。

 

宜秀は、母親の悪巧みに口を噤むことなく、宜寧側(林茂)にきちんと伝える正直さがいいね、姉の方だったらこうはいかない。

 

薄暗い向かいの牢から覗いていたヤツが誰だか気になる笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第27話~第28話。

向かいの牢から見ていたのは、一瞬、顔面だけでは判別出来なかったくらい記憶の彼方に埋もれていた喬月嬋の悪巧み仲間の弟だった笑

今回は、喬月嬋に頼まれたわけでなく、陳蘭に操られて宜寧の命を獲りに来たのだが、最後まで(もう出番なさそう)クズで終わってしまったな、、、一方の、陳蘭に消されたと思っていた喬月嬋は、自分の子のことを考えて少しだけ改心したようである。

 

宜寧に協力して、当時のことを証言した喬月嬋のおかげで、遂に陳蘭の尻尾を掴むこととなったが、ここで新たな問題が発生する。

序盤から、槙遠と視聴者のみが知っていた宜寧の出自は、陳蘭の告発によって羅家の皆に疑心を抱かせることになる。

羅成章との離縁が決まり、別院へ身を寄せていた顧明瀾は、当時、賊に攫われたと言っていたが、これも実は賊ではなかったのである、、、

 

いやね、予想の斜め上を行っていて度肝を抜かれた。

だって、ぽっと出て来た英国公がそこに繋がってるなんて思わないじゃん笑

かつては羅成文との子という可能性も頭を過ぎったものだが、これは完全に彼の片想いだったようである。

 

英国公は、当時出会った顧明瀾が忘れられず、妻も娶ってなかったようだが、ここにきて、娘がいたことを知らされる。羅家と比べると権力は数段上の英国公は、当時、既に離縁していた証拠を羅成章にのしつけて、颯爽と宜寧を連れ帰ってしまった。

 

途中、大娘子に感化されて少し良い部分も見えたような気がした羅成章も、やはり何も良いところがなかったな、、、そして安定の意地悪娘、宜怜にも全く良いところは見えず、これも血の為す技か。

宜寧を可愛がっていた羅家の祖母と大娘子は気の毒だが、これからも羅家の意地悪輩の残党に貶められる可能性を考えると、正式に英国公の娘となった方が、宜寧の安寧のためには良いのかもしれない。そもそも羅家から追い出されるところだったし、予想もしない人物だったものの、出自が露わとなって逆に良かった。

 

陸嘉学は前にも増して恐怖でしかない、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第29話~第32話。

羅家のいざこざに、試験勉強も放って宜寧のために動いていた槙遠だったが、郷試・会試・殿試いずれも首席で突破していた、、、やべぇな笑

そのため、大理寺所属の羅成章(父親)の地位を軽く抜いて、その上の地位を賜ってしまう。父親の尊厳は傷付けられたが、まあ仕方のない結果である。

この大理寺での目的は、序盤から変わらぬ陳九衡の冤罪の調査だが、槙遠が入って来た途端、事件の調査は進展する。長い間進展のなかったこの事件は、汪遠の力で封じられていたのがこのことでも分かる。

背面に大きな力が働いているため、慎重に調査を進める槙遠だが(既に敵にロックオンされている。)、何も知らない羅成章は、忖度しない息子を危惧して諭すというおまぬけっぷり。祖母と大娘子はその理由が分かっているため、知らずに呑気に忖度などを考えているのは羅成章だけである。若干仲間はずれの父親だが、怒涛の騒ぎを経て多少軟化した様子は見受けられる。

 

羅家の陳蘭は流刑され、羅成文は家を出て、残った長女はかねてから優し気だった劉家へ嫁ぎ、長男は軍へ入隊する。宜秀は林茂が娶る予定となっているが、ここでも一波乱ありそうだ。林茂が自立している様子が全く見えないし、あまり大娘子を煩わせないでほしいな。

大事な宜怜のことを忘れていたが、悪巧みが多すぎて祖母に咎められたのがどの罪なのかイマイチ分からないまま、尼寺へ送られてしまった。これで自分を振り返られればいいが、相変わらず他責にしていそう。

 

一方の宜寧は、英国公の籍に入ったものの、英国公府には戻らず、かねてから計画していた店を開き、自立の道へ進む。

その間の英国公の溺愛っぷりがやばい笑

家に戻って欲しい気持ちは溢れているが、決して無理強いはせず、自分から戻るというまで我慢強く待つ姿は好感が持てる。そんな実父を見て、英国公府をひとまず訪れることにするが、当然、1日や2日では馴染めないのである。

これはキツイね、、、幼い頃ならまだしも、年頃になって新たな家庭に入ることは、血は繋がっているとはいえ、実に居づらい空間だと思う。

 

慣れ親しんだ羅家にも戻れず、英国公府でも気まずい思いで居たたまれなくなった宜寧は、自身の店へ戻ることにするが、門前で佇んでいたのは槙遠である。

心細かった宜寧の気持ちを察して、適切な時と場所に現れる槙遠は無敵だわ、、、

 

槙遠に勧められたのもあって、英国公府へ本格的に越すことにした宜寧は、今は互いにぎくしゃくしているが、英国公祖母は年輪を重ねているだけあって宜寧を受け入れるのは早い。幼い弟もそのうち慕ってくるようになるだろう。

面倒くさくなりそうなのが、同じ年ごろの明珠である。

元々、宜寧が現れた途端、父親の目がそちらばかりへ向いているのを心良く思っていなかった。今では、英国公祖母も宜寧へ愛情を向け始め、焦っているのである。

あげく、慕っている陸嘉学の想いもぼんやりと察しており、これがまた、過去の宋家の娘のようにならないか若干の不安がある。ただ、英国公とあの祖母が育てた娘だから、大事には至らなそうな気はしている。それよりも、明珠の侍女が余計なことばかり吹き込むのがキツいんだよね。

 

陸嘉学といえば、かつて流刑した宋家の娘を呼び戻して、過去の事実を知るために宜寧を囮にしていた。過去の出来事が誤解だったことが分かっても、それまでのエゴ全開の彼の態度が宜寧には耐えられないのである。陳九衡の件でも、ほんのり悪者ということも分かっているため、おそらくこの二人の未来はないが、諦めきれない陸嘉学は、英国公にまで妻にしたい意向を伝えていた、、、英国公は全くこの男を信用していないようだったが。

英国公といえば、「ふーちん」と初めて呼ばれたときの顔面が実に良かった。

 

その一方で、槙遠と宜寧の関係は少し進展する。

陸嘉学の強引さに、もしかしたら焦りを感じたのかもしれぬ槙遠が、やっと宜寧に想いを伝える。宜寧にはまだ恋愛がどのようなものか分かっていないようだが、ドキドキすることある、と言っていたのを考えると、槙遠の想いを受け入れる日は近い。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第33話~第35話。

あの怪しげな妄想部屋で、過去の想いを取り戻してもらおうと必死の陸嘉学だが、宜寧には全く響いていない、、、

宜寧を失くした瞬間から一途に想っていたのだろうが、権力のために手を汚し、再会してからもその態度では誤解が解けたといっても無理だよ。

 

一方で、宜寧は槙遠の想いを受け入れて早々にキスを交わしていたが、この眩い槙遠の実行力よ笑

 

心配していた明珠は、宜寧を貶める悪巧みはしたものの、やはり英国公府の教育のお陰で、素直に罪を認めて反省することの出来る娘だった。どっかの宜怜とは一味違うな笑

分かっていながら公では名指しをせず、反省させて自分から名乗り出るのを待っていた宜寧や祖母のやり方も実に寛大で、ある意味、明珠を信じていたのが分かる。これで英国公府の問題は解消されて安堵した。

 

大理寺では、引き続き孫先生や楊凌と共に調査を進める槙遠だったが、慎重な槙遠と違って若干衝動的な楊凌を心配していた。

結果、見事、敵の術中に嵌ってしまったわけだが、囚われた楊凌への自白をさせるための拷問は、皇城司と大理寺の共同で行うよう命を受ける。(やってないのだから自白も何もないが。)

ラスボスの汪遠は、槙遠がどちら側の人間かを試すため、合同で捜査することを命じたのだろうが、槙遠は敵の心中はとうに分かっている。そのため、仲間の楊凌を拷問する姿を敵に見せなければならない。

「不入虎穴焉得虎子」(虎穴に入らずんば虎子を得ず)日本語もそのまんまなんだね笑

このことわざ通りに、周囲を巻き込まぬよう敵の懐に入る槙遠だが、それに信ぴょう性を持たせるため、周りの人間には誤解されている槙遠が不憫、、、親父は相変わらず何も分かっていないが、宜寧と視聴者には、あの鞭打ちも激高した様子も孫先生への態度も、全て敵に腹の内を悟らせず愛する人たちを守るためだと分かっている。視聴者に、一瞬たりとも槙遠を疑わせない彼の人格が既に出来上がっている。

 

ここぞとばかりに拷問をする槙遠の残虐性を宜寧に見せて、嫌悪を抱かせようとした陸嘉学が、逆にめちゃくちゃセコく見えてかわいそう、、、

しかし、35話最後の汪遠と陸嘉学の会話から妄想すると、陸嘉学が裏で手を回して汪遠を裏切ろうとしているのだろうか。それにうっすら気付いた汪遠が脅しているように見えたが。そうなると当時の悪巧みも陸嘉学には意図していなかった件なのかもしれない。妄想だけど。

 

本日から点映礼が出ているけど、カレンダー通りに視聴する予定です。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第36話~第40話(最終話)。

陸嘉学は汪遠と手を組んで悪巧みを普通に行っていたが、汪遠には彼の言動に含みが見えたため、裏切りを警戒されての脅しだったようだ。

槙遠が汪遠を捕えるまでの策略が成功したのは、英国公の協力が最も大きかったため、彼の身分にも宜寧の実父だということにも、意味を持たせるシナリオが良く練られている。

 

残る問題は陸嘉学の執着だが、どこまでも悪あがきをする姿は既に正常な思考は失ってしまっている。長年費やした宜寧への想いは、今となっては解くことの出来ない鎖のようなもので、もはや愛なのかどうかも分からない。嫌がる相手を自分の物にして何の意味があるの。

 

そんな彼には目もくれず、羅家と英国公府双方は着々と準備を進め挙式の日となるが、悪あがきもここまでかと思っていた陸嘉学が、遂に壊れる、、、

陸嘉学が汪遠を脱獄させる。→挙式の夜にその一報が入る。→汪遠大捜索が始まる。→陸嘉学の侍衛と戦う。→その侍衛と陸嘉学の息の合った動きで槙遠の剣を汪遠に突かせる。→刺した罪で槙遠を捕えようとする。→その間、羅家を爆破して宜寧を拉致る。

 

このようにして、最後まで惨めな姿を晒していたが、遂には好きだ好きだと言っていた宜寧を人質に取るなど、本末転倒と言うほかない。

最後の最後なんて、汪遠の手下に弓で射られて逝ってしまったが、自分への矢を自分で受けただけなのに、宜寧を守ったみたいになってるのなんなの笑

そのせいで、抱かなくてもいい余計な罪悪感を宜寧に植え付けることになり、最後まで迷惑なやつだった、、、

この惨めな策略に甥を巻き込まなかったことだけは、唯一褒められた点だったが。来世こそは正道を歩んで望む人を手に入れられるといい、、、

 

結果、憂いも無くなり、再び戻って来た羅家と英国公府全ての家族が穏やかに過ごす姿で幕を閉じるが、最後までずっと面白かった。序盤に猛威を奮っていた羅成章以下も、今となっては愛着が湧いていたんだなと感じる笑