孔雀圣使请动心(孔雀聖使請動心) 全42話+番外 | 一言難盡

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Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

『孔雀圣使请动心(孔雀聖使請動心)Peacock in Wonderland』

2024年 4月〜 中国 全42話+番外1・2

 

 

出演

花霓→张楚寒(張楚寒)

李牧阳(李牧陽)→周峻纬(周峻緯)

 

 

ネタバレあり

ここのところの流行りである転生モノで、1話15分〜20分程度のため、話数は多いもののトータル時間は割と短い。

 

開幕に、知らぬ男に腕を掴まれ古代へとタイムトリップした花霓は、タイミング良く孔雀教聖使降臨の儀式中に湧いて出たため、訳も分からずそのまま聖使の座に就くこととなる。

女性主導のこの世界で、やむなく花霓の世話を焼くこととなった牧陽は、初めっから彼女の正体を怪しみ警戒するが、よもや、未来から時を超えて現れたとは露程も思っていない。

 

転生先での、ドタバタラブコメみたいな感じで進むのだと思っていたのに、中盤から、裏切りや死などで血生臭くさくなり、終盤では、悪の極みだった青見の、愛に飢えた寂しい姿が哀しくて仕方なかった。

短劇の割に、ストーリーにも緩急があったし、時を隔てても運命なのだから必ず出会う、という浪漫を残すことも忘れてはいない。

なにより、恋をしてからの周峻緯が良かった。

寧安如夢でも煌めいていたけど、今回も変わらずキラキラしていたな。もっとも、撮影は3年くらい前だったようだから、こちらが先かもしれないけど。

 

国際版には謎に配信されていない番外編、iQIYI本国版では非会員でも観られる。最終話で、めちゃくちゃ難解な匂わせ結末で終了したんだから、国際版にも番外を入れてくれないと、、、

番外を観たからといって、脳内が完全クリアになったわけでもないけど笑

 

ちょっと整理してみる、、、

❶現代で、謎の男に腕を掴まれた花霓は古代へタイムトリップする。この時は、この男が誰だか分からなかったが、最後に、現代に転生した牧陽だというのが分かる。

❷古代の牧陽と出会う。お互いに初見のはずだが、牧陽の夢には、未来に起こる花霓との出来事が頻繁に登場する。この夢に混乱していた牧陽は、ある時点で、己の前世の記憶だったことに気付く。←牧陽は、過去の哀しい運命を変えるため、転生して現在に至る。(少し後に花霓も前世を思い出す)

この世界で二人は再び恋に落ち、未来を変えるため共に運命に抗っていく。

❸すったもんだの末、健闘虚しく、青見(牧陽の兄)と共に空中爆発して死亡した花霓は、同時に現代へ戻る。

❹古代では、謎にそれまでの出来事が変わっていて、花霓の存在もなくなり、兄との関係も全く違っていた。

❺一方、現代へもどった花霓は、混乱して牧陽を必死に捜す。

 

ここまでが本編。

 

ここから番外編。

 

❻牧陽は花霓への想いを抱えたまま再び古代で転生したことが分かる。未来を変えるために尽力した(と思われる)結果、前世での莫謙の裏切りもなく、相反していた兄とも睦まじく過ごし、共に、邪教である孔雀教を排除する活動を行っている。

つまり、過去に哀しい結果となった人たちは、歪むことなく穏やかに暮らす姿に変わっていた。

この時間軸に花霓の存在は無となっているため、彼女の記憶を持つのは牧陽のみ。そのことを次は忘れないため、記憶を書面に残す。←これが開幕と最後に出てくる本なのかも。

❼現代に再び記憶を持ったまま転生した様子の牧陽が、花霓を古代へいざなう。←ここが冒頭。

古代で過ごした日々は、現代に戻った花霓にとっては一瞬の出来事であり、ベンチに座って本を読んでいた牧陽はまだそこにいる。

 

そして、❷の記憶をお互い持ったまま、再び出会う。

 

再会した描写はないものの、おそらく、そういうことなんだろう。ということは、牧陽の転生は、古代で2回、そして現代と合わせると3回したことになる、、、?

 

牧陽のみの時間軸を整理してみる、、、

1生目→挙式の日に花霓は兄に連れ去られ、牧陽は死亡。その後、孔雀教の主となり悪代官の如く振る舞う花霓を知る。(ここは回想部分で語られている)

2生目→この運命を変えるため転生したが、記憶はない。(のちに思い出す。)花霓が現代から現れる。前世を思い出し運命を変えようとするも、やはり花霓を失う。

3生目→ 幼き頃からの出来事を修正しながら、周りを幸せにしていくが、花霓の存在はない。記憶を書面にしたためる。

4生目→現代へ転生。

 

色々考えた結果、現代から花霓を引っ張って2生目の牧陽の元へ連れて行った部分は、タイムトリップ(牧陽が一緒に時空を超えたのかは不明。)ということか。

MARVEL的にいうと、別の時間軸が山程生まれていることになる。

 

本編最後、あの花が崖に植っている描写の長回しの意味がイマイチ分からんかったが、過去と未来を繋ぐ象徴だったのかな。

結果、どういう仕組みなのかは謎だが、運命がゆえに、花霓を二度と失わないための転生を繰り返し、ようやく、しがらみもない現代で再び出会う、という浪漫のある最後だった。

 

短劇での転生モノは割と観ていると思うけど、主演二人が良かったからか、流し見していた序盤を見返したくらいには気に入ってしまった。

 

↑ 莫謙を演じていた素敵男子、吳迪飛は、既に芸能界からは離れていて、これが役者としては最後の作品だったらしい。病を患っての引退のようだけど、現在もお元気に過ごしているようでなにより。