赤日神君炎越→郭俊辰
ネタバレ 第1話~第8話。
魏尚書家に下人として仕える魏枝は、十六歳になれば、誰でも応募できるという白鷺書院(仙人修行の書院)へ、どうにかして入学しようとしていた。別段、仙人というものに憧れているわけでもなかったが、一生、下人のままで終わるのは耐えがたく、母や弟のためにも、賤民から抜け出す手段として選んだだけである。
母親は、魏枝を嫁がせることだけを望んでおり、勝手に嫁ぎ先を決めていたが、母の反対を押しのけ、それを避けるように、魏家の娘二人と白鷺書院への選抜試験に向かう。
その選抜試験で、魏家三人を含む18人が鑑仙鏡の前に立った途端、鳳凰が現れてしまったので、この18人の中に鳳凰と成りうる者が存在する、と三界(人間界、天界、魔界)全てがざわつき始めるが、ひとまず、鳳凰を発見するため、この18人全員を入学させることにする。
この指導に当たるのは、身分を偽って天界から現れた、神君炎越。もちろん鳳凰をいち早く見つけるためだが、それと同時に魔尊や狼族の歐亞も鳳凰を求め、書院にくぎづけになっているようである。※個人的には天帝(黄海冰)にくぎづけになっている。
おそらく、この世を揺るがすほどの力を持つ鳳凰を、己の手にしようと、あらゆる方向から狙われているのだと思われる。
修行が始まり、非常にデキの良い魏凌月が鳳凰に成りえる者なのでは、と皆が思い始めるが、炎越としては、どうしても魏枝の方が気になるようである。鳳凰としてではなく、対面すると、婚礼服を着た彼女に胸を突かれる光景が頭に浮かび痛みを感じてしまうからである。だから、怪訝な顔をされても、結婚しているのかを確認していたのか。
炎越には、かつて、彼の情動(愛のための行動)によって、天界魔界の大戦にまで発展させ、多くの命を失ってしまわせた過去があり、炎越自身も心身ともに深く傷付き、その修復に一千年も費やしたようである。
おそらく、その相手は鳳凰だったのだろうから、序盤から、下界する炎越を天帝が危惧している様子はこの過去のせいなのだろう。
まさか、また、、、と、見張り役の青渙が口にしていたが、それも運命だとすれば抗うことは出来ないようである。
炎越には、この記憶がなくなっているようだが、魏枝に対する抗えない感情が早くも芽生えている。
既に、天界の掟を破って時間を止めたり、人の運命に干渉したりして天帝から罰をくらうが、全て魏枝のためである。※分かりやすく特別扱いをしている笑
序盤から、魏枝と母親の仲はあまり芳しくない描写が度々あるが、これには訳があったようである。
幼き頃は、高貴な家柄の母子だったが、魏枝の持つ妖力が度々出現したせいで、民衆から、妖は殺さねば、と火あぶりの刑にかけられることになる。祖父と父は、まだ子供の魏枝を助けるため反撃に出て殺されてしまうが、これに激高した魏枝はその場にいた全員を妖力で燃やしてしまった。
それからは、逃げながら放浪する日々を送り、母親からしてみれば、辛酸を舐めるような出来事もあったのだろう。この娘のせいで、父や夫が死んでしまい自分もこんな悲惨な生活を強いられることになった、という気持ちが否めず、娘に対して冷淡な態度を取ってしまうようである。
この力のことを母親は分かっているが、本人にはもしかしたらこの記憶がないのかもしれない。火あぶりにされそうになった自分を救ってくれた祖父と父の姿の記憶はあるものの、キャリーのような力があることには触れていない。見逃していなければ笑←再度観てみたら、この力のことは、本人も認識している様子。
鳳凰だともてはやされている魏凌月は、表向きは高貴な女であるが、想いを寄せ始めた炎越が魏枝と親しくする様子を見るたび嫉妬する気持ちを抑えられず、早速貶め行動を開始する。
死人へ嫁ぐ件で、相手方の父親に入れ知恵していたのは、おそらくこの女。
今後、鳳凰に成りえるのは自分ではなく魏枝だと気付いたとき、表面でも高貴なままでいられるのか、、、
今のところ、書院では落ちこぼれの魏枝だが、いつ、どんな気持ちになったときに鳳凰へと覚醒するのか、本当に続きが気になる。
ふらふらと魔界に侵入した、天帝の姪、意兒は、花戎を盗んだ罪で魔尊に囚われるが、魔界人の割に心優しいこの男と育んでいく関係もこれから先の出来事に影響がありそうである。
つづく
追記ネタバレ 第9話~第10話。
果てしなくファンタジーでめっちゃ楽しい。
中秋の評価試験のため、魏凌月と組んで挑むこととなった魏枝。
この試験で、鳳凰に覚醒するのかと思いきや、またしても鳳凰は魏凌月だと勘違いされてしまう。
炎越は、鳳凰を守らねばならないため、魏凌月の周りに注意を払っていたが、かつて、魏枝の父の友人だった明朗の父親に命を狙われた魏枝を助けるため、一時書院を空けた隙に魔尊の慕南に連れ去られてしまう。
慕南が執拗に鳳凰にこだわっていたのは、力のためではなく、彼女が姉(実の姉なのかは不明)であり、魔界の聖女だったからである。そうすると、やはり炎越は敵人ということか。
誤った方を魔界に連れ帰った慕南は、にっこにこで魏凌月に接するが、蓋を開けてみればただの孔雀(鳳凰の侍女のポジション)だったのが発覚し、激おこ。
いや、君が勝手に思い込んで連れて来たのに、縛って弄ぶって、それはないわ笑 孔雀だって百鳥の王と言われてるのに(そんな言葉ないけど)。浮かれていた魏凌月も、この結果には相当落ち込んだのではないか。
この女が本当に鳳凰なのか、と疑心を抱きながらも助けに来た炎越なんて、鳳凰は別にいると気付いた途端、その場に放置して去っていってしまったし、おそらく、その悔しさで闇堕ち確定だと思われる。
鳳凰はもう片方の魏枝だと確信した慕南は、すぐさま彼女を連れ去りに現れ、書院の院長や仲間がそこに立ちはだかるが、魔尊と言うだけあって、この男もべらぼうに強いため凡人には歯が立たない。
書院の仲間を助けるため、諦めて魔界へ着いていくことにした魏枝だったが、そこに、空からスイッと炎越登場である。
完全な状態でなら誰にも負けないと思われる炎越も、先の天界の掟を破った罰で、天帝から霊力を奪われた状態の彼の力では、魔尊に打ち勝つことが出来ない。
ここで、遂に鳳凰へと覚醒した魏枝。
思えば、祖父のくれたあの腕輪は、ひょっとして、力を抑えるための物だったのかもしれない。そうすると、顧家に鳳凰が生まれたことも、なにか事情がありそうな気がする。
鳳凰となった魏枝の羽ばたきで吹き飛ばされながら、慕南には過去の記憶が蘇るが、どこを切ってみてもやはり戦なのだな、、、
魔界人ではあるが、慕南からは性根の良いところが見え隠れするため個人的には気に入っている。
炎越を掴んで、バサァと空へ消えていった魏枝は、ひとまず身を隠すため、狼族の歐亞の協力の元、妖境へ向かう。
※狼の姿で森を駆け抜け、妖境へ突入するシーンがファンタジーすぎてマジで楽しい。
妖境編の始まり。
つづく
追記ネタバレ 第11話~第14話。
妖境で密かに過ごすことになり、鳳凰の匂いで正体がバレるのを恐れた炎越は、その匂いを隠すための珍品を手に入れることにする。珍品には珍品を、と己の薬玉を誰にも知られないよう差し出す炎越。
たたでさえ本来の力を持っておらず、先の魔尊との戦いで身体が傷付いているのに、それを治癒するのに大きく影響するであろう薬玉も失くして若干ボロボロの炎越だが、それでも魏枝の前では平静を装ういじらしさ。愛のために大きな犠牲を払うのだな、、、
魔尊は、手下を使って妖族を陥れ、再度、魏枝を連れ去りに現れるが、ここでも間一髪で逃げ切ることに成功する。去り際、ボロボロな身体に畳みかけるように魔尊の攻撃を受けた炎越は、もう瀕死なのでは、、、※神君なので簡単には死なない模様。
逃げ切って、人間界と妖怪界の挟間の辺境へ辿り着いた二人は、ここでひととき穏やかな時を過ごすことになる。しかし、魔尊に受けた攻撃で炎越の身体は蝕まれていく。
てか、牽機落とかなんなの、、、
またいみふな術名登場であるが、どうやらこの呪いは、愛情を断ち切り、愛する人を忘れなければ死ぬ、という術のようだ。気持ちを簡単に断ち切れれば人類は苦労しないわけだが、、、なんなのー、咄嗟にこんな厄介なものをのしつけて来るなよ笑
いや、慕南さ、、、重いよ、、、姉に対する想いが重すぎるやろ笑 この感じだと、実の姉ではないのかも。そもそも、笑顔と交換で手に入れた牽機落を誰に使おうと思っていたのか?ひょっとして、既に過去の魏枝(鳳凰)に使ってしまっているのか?それならば、また過去の愛情が呼び起こされれば牽機落が発動するのでは?既に使っていればの話だけど。※慕南、桐谷健太に似てる、、
天帝は、息子の炎越と鳳凰の行方や、これから起こる運命を憂いて髪は白くなるばかり。天帝だから死なないのだろうが、それを見る天后も憂いが止まらない。
そこで、魔界の木で御髪を作って天帝にプレゼントしよう!と思い付いた姪の意兒は、呑気に魔界へと向かう。
呑気な気持ちで行ったのに、魔尊から↑の重い話を聞いてしまった意兒は心底彼に同情したようである。
魔尊の重さは置いておいて、きちんと目的の魔木を準備してくれるような優しさのあるこの男の心を解かすという意味では、姪が大きな役割を果たすことに期待している。頑張るんや、、、
己が孔雀だと分かり、鳳凰の魏枝を妬み恨んでいた魏凌月は、国師と共に鳳凰を消し去ろうと策を練る。
孔雀を祭り上げようという方向へ皇帝をそそのかし、街を横断する姿はまるで英雄気取り。国師としては、策が失敗しても一手駒の魏凌月を守ることなく切り捨てる魂胆のようである。
どう突き止めたのか、早速二人を探し出して魏枝を策に嵌める魏凌月は、母親と弟が処刑されると出鱈目を吹き込み都城へ彼女を向かわせたあと、私がお世話します、と炎越に迫っているのが謎に積極的すぎてこわい、、、
序盤は冷静で高貴な言動をしていたものの、牽機落に侵されている身体で、それでも、魏枝を追って都城へ向かおうとする炎越にイラついたのか、最終的には、師尊呼びから炎越呼びに変わっていた笑 本性現すの早いね。
この牽機落は、愛する人への想いが強くなるほど、強化される呪いのようだな、助けに行かなければという逸る気持ちと相対して、術の力に抗えず気絶する炎越を誰が都城へ連れて行ってくれるのだろうか。
つづく
追記ネタバレ 第15話~第18話。
騙されて都城へ向かった魏枝は、国師の命で殺されそうになるが、鳳凰の力でそれを一旦は撥ね退ける。が、母を人質に取られ、やむなく牢に囚われることになる。逆恨み姉妹に目の敵にされて散々だよ、、、
父を殺めたという罪で囚われていた明朗は、そもそも顧家を貶めたことに父親が加担していたことを知り、義理堅いこの男は、このことを父の代わりに背負い、魏枝とその家族を助けに現れる。
牽機落の呪いで気絶してしまった炎越は、どうにかして助けに行くのだろうと思っていたのに、魏枝が自力で辺境に戻るときまで、気絶したままで今にも死にそうになっていた。
魏凌月は、愛していると言いながら、その想いに応えない炎越を、さっさと置き去りにして去っていってしまったようである。この女の言う愛とは、結局、自己愛でしかないようだ。
都城で暗殺するはずの魏枝への策が失敗し、今一度、機会を賜った魏凌月は、兵を率いて鳳凰狩りへと進軍。自己愛への執念が強い。
辺境へ戻り、炎越が、牽機落に侵されているのを知った魏枝は、これまで自分を救ってくれた炎越のために、その呪いを己が背負うことにするが、そんなキッス一つで呪いの受け渡しが出来るとは驚きである。
見事にその呪いを貰い受けることができた魏枝は、呪いが消えたと喜ぶ炎越を嬉しそうに眺めるが、それはすぐに彼に気付かれてしまう。気付かれるのはや笑
己の代わりに牽機落に侵された魏枝を、どうにかして助けたい炎越は、天帝に懇願しに行くが、逆に鳳凰がなんたるかを語られ、母の死に報いるためにも禍いが起きる前にお前が殺らなければならない、お前の私情のためにこの世を惨劇に至らせるつもりか、これは赤日神君としての宿命なのだ、とピシャリと叱られてしまう。
更に、天帝に封印されていた過去の記憶を見せられ、やはり自分が鳳凰をやらなければならないのだと観念したようである。序盤から度々浮かぶ突かれて胸が痛む光景は、自分が愛する人を刺したという己の心の痛みだったようだ。
ここまで観た感じ、面白くて本当に先が気になるんだけど、脚本のせいなのか演出のせいなのか、二人がいつの間にそんなに愛を育んでいったのかの描写が正直弱い。
だから、色んなところで愛がゆえの行動の部分だけが、唐突すぎじゃね?と困惑してしまう。
呪いを貰い受けるところも、愛する人を殺さなければならない宿命も、もっと(私の)胸が苦しくなってもいいはずなのに、、、※三分野の徐燕時(張彬彬)なんて、冷たくされ傷付いた様子で、橋の向こうに遠ざかる向園(呉倩)の後ろ姿から目が離せないでいる姿に、マジで胸を抉られたのに、これにはそういうのがないな。面白いんだけども、、、
天帝にだけ胸きゅんとかなんかおかしい。←これは完全に春閨夢裡人と長月燼明のせい笑
辺境で最後の時を過ごし、使命を果たすため、観念して赤霄剣を向ける炎越の先に、突然現れた歐亞と慕南が立ちはだかる。
魏枝を連れ、魔界へ逃避した三人を追いかけ、先の天界で力を完全に取り戻した炎越も魔界へ突撃するが、誰も太刀打ち出来ない炎越の力を以ってしても、花戎を天界へ持ち帰るのみで、魏枝本人を殺すことは出来なかったようである。
天界では、赤日神君が鳳凰を召し取った、これで憂いは無くなったと喜んでいるようだが、まだ生きてるから笑
信じていた炎越が、突如、自分に刃を向けたことにショックを隠せない魏枝は、にわかに信じがたいそれが宿命なのだと、その証拠である前世の記憶を見せられることになる。
前世編の始まり。
前世では、魏国元帥群主の忘月と、その配下という身分で、今のところ、魏枝も慕南もどうやらまだ人間のようである。
群主としては、そろそろ嫁がなければならない年齢であるが、結婚するより戦に身を投じたい忘月は、父に戦に向かうことを許され、男のフリをして兵を率いることになる。
炎越は、その配下の陳炎という名の一兵士で、これも人間。
追記ネタバレ 第19話~第24話。
まるで、東宮の承鄞ではないか笑
陳炎は、魏国と争っている靖和国のスパイであり、好機を利用しながら魏国で手柄を立て続けた結果、役職をもらい、果ては元帥の許可を得て群主(忘月)と結婚する所まで登り詰めてしまった。
しかし、陳炎には靖和国に恩はあるものの、忘月を愛してしまい裏切れないという気持ちが段々募っていく。
そのせいで、一旦は靖和のための戦は成し遂げられないと断念しそうになるが、幼き頃に救ってくれた殷克己が処刑されるのを目の当たりにし、やはりこの恩を返さねばならない忠義の心を思い出した陳炎は、忘月との挙式の日に、身を翻して魏の元帥を殺めてしまう。それを目撃した忘月は、己の兵士達がやられる中、鳳凰に覚醒する。ここが、繰り返し回想で蘇ってくる場面だったようだ。
この後、しょうもない実兄に囚われた忘月は、妖女と囃され処刑されることになる。
魏の元帥を殺したことで、靖和への恩は果たし、これからは愛する者のために人生を費やすことにした陳炎は牢に繋がれている忘月を救いに現れる。
目の前で彼女の父を殺しておいて、これからは二人で共に生きようと言う炎越にはちょっと驚いてしまったが、、、それ、絶対許して貰えないヤツだから笑 忘月の反応は妥当だと思う。
なんというかなぁ、、、魏と靖和を彷徨っている陳炎の葛藤みたいなものがこちらには全く伝わらず、おまけに、互いに愛する気持ちも画面から見えてこないので、東宮と状況は似ているものの、個人的には承鄞や小楓と違って、未だ炎越にも魏枝にも感情移入出来ずにいるから、なお厳しい、、、
前世と言いつつ、炎越の人間界は赤日神君としての試練であったし、魏枝は謎に人間界に潜んでいた鳳凰だった模様。
24話の最後に、神君に戻った炎越と鳳凰として覚醒した忘月が対面するが、ここで、回想にもあった彼女の胸を刺す場面が来るのだろう。
慕南はというと、幼少から見守ってきた忘月を、ぽっと出の陳炎にかっさわられ悲しさを隠せない。挙式を目の前にして、「俺がいなくなってもお前が忘月の側にいてくれれば安心だ。」などと言われ、ぽっと出の陳炎にマウントを取られた格好となった慕南、、、さぞ惨めな気持ちになっただろうね、、、
常に忘月に対して忠義を果たしてきた慕南の、序盤の重すぎる想いは、この前世編を見ると理解できる。悪しき記憶が消えずに残っているのは本当に煩わしい、分かるよ、、、
つづく
追記ネタバレ 第25話~第30話。
展開が早い。
過去の記憶を全て見せられた魏枝は、それでもまだ炎越を諦めきれず天界へ向かうが、案の定冷たく突き放され、遂にこの男への愛を手放した(と己に言い聞かせた)ようである。
魏枝を追って魔界へ降りた当時、愛した女をやはり殺しきれずにいた炎越は、魏枝を生かす代わりに鳳凰の花戎を受け取り、天界へ悟られぬよう、魔界で静かに暮らす、という約束を慕南と交わした経緯があるが、魏枝には知らせていない。※花戎を身体に融合させないと完全な鳳凰には成れない。
これで、お互い二度と会うこともなく禍も起きないだろうと思っていたのに、忘れかけていた魏凌月が顧城へ到着。
相変わらず、惚れた男を盗られた(そもそもお前のものではない)、あるはずだった栄光を横取りされた(お前は孔雀)、かつて持っていた善心を失くした(父の想いに応えなかったのはお前)、とまるで子供のように正直に満たされぬ物を貪欲に求める姿が、あさましいというかなんというか笑
どうしても魏枝をヤらねば気が済まない様子の魏凌月は、弱った魏枝に攻撃を仕掛け、それを庇った母親を殺してしまう。おかーさーーん(´;ω;`)ウッ…
このせいで、怒りが頂点に達した魏枝は、禍々しい魔の力もその身に吸収して魏凌月や国師もろとも町を焼き尽くしてしまう。
この波紋は、もちろん天界へも届き、赤日神君が殺したはずの鳳凰が生きている、と大騒ぎになり、恒例の雷の刑に処されることになった炎越は、それを甘んじて受け入れる覚悟はしていたようである。
魏枝の身体は段々と衰弱していき、この原因を探った慕南は、彼女が子を宿していることに強いショックを受ける。この子が母体の霊力を吸収してしまい、このままでは命が危うい状態になってしまった魏枝を救うため、慕南は天界へ向かう。
この事情を慕南から聞いた絶賛雷刑中の炎越は、腹違いの弟、雨神と天后の力を借り、花戎を奪って魔界へ降りることになるが、鳳凰の炎で吹き飛ばされたはずの魏凌月がピンピンした姿で魔界に登場。
え、抜群に強くなってない?と思ったのも気のせいではなく、天帝から神力を与えてもらっていたようである。しかも、最高峰の天界の法術をも魏凌月に与え鳳凰を殺すことに躍起になる天帝は、もはや息子も見捨てた様子、、、
これでは、炎越の神力も歯が立たず、早々にコロンとさせられてしまった炎越を見た慕南が、己の命と引き換えに魏枝を守って死んでしまう。
何度も傷付いて、それでも忠義を通した慕南は、やはり魏枝のために命を落とすのだね、、、これから、新しい想い人と幸せになる機会があったのに、どこまでも単純バカ正直で優しい男だった慕南、まっさらに生まれ変わって次こそは幸せになってほしい。※意兒への気持ちが唐突すぎたのは、一旦置いておくが、今は傷心で畑仕事に勤しむ意兒の前に再び現れてくんないかな。
魏凌月が吹き飛ばされ、慕南に残りの力を貰ってコロンから目覚めた炎越へ、畳みかけるように今度は天帝が現れる。
天帝、炎越、花戎と融合を終えた魏枝は、三人ともに爆発し、よく分からない空間を漂うことになり、そのまま30年が過ぎてしまったようである笑 ファンタジーでは30年くらい一瞬だからね、、、
妖境で歐亞に保護されていた魏枝が目覚めたとき、既に30年経っていたのに、お腹にあった卵はまだ孵っておらず、炎越は魔尊として魔界に忍んでおり、天帝は未だ眠ったままである。
30年前の最後に言葉を交わしたとき、天界から花戎を持って逃避した代償で「この後、私の記憶はなくなるが、本意ではない。」と言っていた炎越は、記憶を失くした状態で魔界に君臨していた。
彼に会うため魔界へ向かった魏枝は、魔界の結界をすり抜けるため、木老(魔術使い)と顔面を交換する契約をし、元の顔面を取られてしまったため、違う顔面で乗り込むことになる。
魔界で早々に捕まってしまった魏枝は、夫を探していると言って、魔后の同情を引くことに成功するが、その魔后の顔面が元の魏枝だったのはどういうことなのか笑
え、まさか魏凌月ではないよね、、、?彼女にしては親切すぎるし、あの子供も炎越と偽魏枝の子とは思えないんだけど。
ひょっとして、妖境に置いてきた未だ孵っていない卵は、孵っていないのではなくこの子なのか?
とすると、偽魏枝は魏枝の分身、、、?それだと、魏枝が魔界で顔を合わせる度に起こる炎越の胸痛の説明が付かないけど。
今のところ、全くもって謎である笑
登場人物への感情は依然として乗らないものの、面白いドラマである。個人的には妖境が超ファンタジーで気に入っている。
つづく
追記ネタバレ 第31話~第36話(最終話)。
天帝の胸クソっぷりが、想像の遥か上を行く展開だった笑 いやまさか残り6話にして、天帝がこんなに腕を振るうとは驚きである。
顔を変えられ侵入した魔界で、炎越と魔后が、平和で睦まじく暮らす様子を目の当たりにした魏枝は、記憶を失くしている炎越の姿に胸を痛める。このまま邪魔をせず立ち去るのがいいのではないかという考えがよぎる一方で、やはり諦めきれない気持ちがあり、しばらく魔界へ滞在することになる。
少しずつ炎越と距離を近づける魏枝に、漠然とした焦燥感に駆られる魔后。魔后も記憶を失くしている様子だが、何かしらの術で、この姿になった経緯があったのだろうから、本能がそれを察知しているのかもしれない。
鳳凰の卵と一緒に魔界へ突入してきた歐亞と藍蘇を捕え、二人の様子から、炎越と魏枝がただならぬ関係だったのではと気付いた魔后は、炎越に近付かせないよう魏枝を眠らせ辺境へ送ってしまう。
更に、藍蘇から奪った卵を破壊しようとしていた魔后だったが、止めに入った炎越が、それにうっかり触れてしまい無事記憶を取り戻すこととなる。
どうやら、炎越の薬玉で魏枝の記憶を探り、それに変身していたという魔后は、結局何者かも明かされず、二人の間にいた子供も幻想のような感じで消えてしまった。最後、魏凌月の顔に戻るのかと思ったが、結果、誰だったかというのは謎のまま笑
※炎越の薬玉は、妖境で珍品と交換したので、あの珍品扱いのおばちゃんから手に入れたのだと思われるが端折られている。
しかも、魔界の結界をすり抜けるのと交換で取られた顔面がスイッっと戻ってくるんだけど、、、代償で取られたものが返ってくるものなのか笑