2020年11月、岐阜県揖斐川町にある西国三十三所33番札所の谷汲山華厳寺(たにぐみさんけごんじ)にお詣りしました。

本尊は十一面観音。会津の大口大領という人が無然上人とともにお堂を建て、十一面観音像を,祀ったのが同寺の始まりとされる。

三十三所には山岳信仰の寺も多いように感じられる。

華厳寺も妙法山という山で修行した無名の行者の庵から始まってるのだろう。

妙法山は神社で言えば御神体、神奈備にあたるもので、観音像を山の中にある磐座に据えて信仰していったと想像している。

昔の西国三十三所の順番は、今と違っていたらしい。今のようになったのは、江戸時代のこと。

それまでは修行のために巡礼する僧や修験者が主体だったが、中世後半になると庶民化が進み、近世には関東、東海その他東からの巡礼者が増えていった。

巡礼は信仰のためだけではなく、物見遊山も含めた江戸時代の庶民の娯楽なのだ。

お伊勢参りから熊野詣で、そして西国三十三所観音巡礼へと巡礼ツアーを組む人たちのために、札所の順番も変わっていったのだ。第一番が、熊野の青岸渡寺から始まり、紀州から河内、大和、宇治から近江、京都、摂津、播磨、少し飛んで、丹後、また近江から最後は美濃。ここ、華厳寺が結願の寺となったのだ。


駐車場から山門に向かう参道



訪れたのは11月下旬で、紅葉の盛りは過ぎてましたが、まだ少しは残ってます。





仁王門



仁王門からの参道




コロナ禍ですが、人出はありますね。




荼枳尼天を祀るお堂があります




さらに参道を進みます




先に本堂が見えてきました。



本堂への石段



上から見た参道




本堂に到着




本堂から振り返る




たくさんの人がお詣りしてます



本堂の右隅におられる賓頭盧尊者