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A氏のあーかいぶのブログ

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 ある事象に対する受け止め方は十人十色である。これは、ある男が見た一つの世界、一つの真実の物語である。

 

 審査は、「最後の砦」の話をした。これと矛盾することが「出納ファースト」である。M区会計課は、大昔は、都庁に引き抜かれた職員がいたほど、仕事ができる優秀な職員が集まっていたという。それは、収入役という制度があった時代のこと。地方自治法で特別職である収入役という職が廃止された後は、常勤職員の部長もしくは課長級の職員が、「会計管理者」という職名で収入役が行ってきた業務を行うことに変わった。収入役室会計課が会計管理室会計課へと名称が変更されてから、M区役所内での地位は低下していく。

収入役室時代は、審査>出納>物品であったが(途中で物品係は審査係に吸収された。)、会計管理室時代になると、出納>審査というような図式となっていた。

 出納ファーストとは、何かというと、次の場合に実施されたことである。人事異動での職員配置の優先権を出納係が持っていることである。ラインとスタッフの係長級職員は充て職であるが、係内主査職と主任以下の一般職員は、人事課が案として、配属する係を示すが、各課判断でその配属する係を変更することができる。具体的にいえば、出納係に異動予定の職員より、審査係に異動予定の職員の方が評価が高い場合には、審査係配属予定の職員と出納係配属予定の職員を交換できるというものである。出納係長がいうには、出納係の仕事は毎日締めがあり、時間におわれる。だから、体力がある職員が必要だ。病弱で休みがち、病欠の実績のある職員はお断り。仕事が遅い職員も不可。さらに、出納係はチームワークが重要で、ワンチームの精神がない協調性に欠く者は、どんなに仕事が早くかつ正確でもお断り。出納係で働く職員は、人間性も重要なのだと。この考えを私の知る限り、歴代の会計管理者(部長職)も認めていた。

 出納ファーストの原理により、会計課内の一線級の職員は出納係に配属されることになる。特にすごかったのは、出納係に配属される予定の職員は、元出納係の職員であるが、病弱で病欠の経歴があるから、審査係の現有の職員の内、仕事ができるのが2人もいるので、一人課内異動だという出納係の意見を会計管理者が認めてしまうことがあった。会計管理者に対して、この配置換えは、長期的にみて、審査係の人事異動ローテーションに支障が起きるから駄目だと主張したが、無視された(2025年4月の人事異動では、審査係員6人の内4人が入れ替わることになる。異例なことであるが、審査係がM区役所の中で軽視されているのであるから、実現してしまったことであるが。こんな馬鹿なこと、他の自治体ではやらないよ。)。会計課は、出納係が大事であり、審査係は軽く見られていた。一方、外部の課からは、審査係は「最後の砦」だから、ミスしたら審査の責任であるという風潮は変わらなかった。本来は、各課でしっかりとすべきことも、事業が多忙なのでと丸投げされることがしばしばであった。

 このような中で、係長として、仕事上の失敗を最小限にとどめることは、かなりの大変なことであった。協調性がない、病欠傾向、仕事が遅いという者を配属しても、どうにかなるという上層部の考え方には、違和感を覚えた。かつての収入役時代とは、格段の違いであり、凋落そのものであった。

 この審査係の職場が、私にとって追い出し部屋になる。その過程をたどっていく。次回は、「コロナ来襲」である。