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A氏のあーかいぶのブログ

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 ある事象に対する受け止め方は十人十色である。これは、ある男が見た一つの世界、一つの真実の物語である。

 

 新ベンダーであるJ社の支出命令書等の様式には、摘要欄に多くの情報を入力できる。完全ペーパーレスで、かつ一般文書の決裁とは別に、会計のみの決裁を行なう団体が活用するものであるとの説明を、J社の担当から受けた。支出起案文書と支出命令書を比較した場合、支出起案文書にあって、支出命令書にない項目は、支出理由と根拠法令である。これを摘要欄に記載することで、支出起案と支出命令書を一体化させ、1回で決裁しているとのこと。支出起案文書が必要なのは、支出負担行為兼支出命令書であり、摘要欄に追加記載することで、その支出命令書は表題どおりの支出負担行為兼支出命令書になるとの説明であった。これならば、各課の決裁が1回減ると考え、その仕様にしたがい、事務処理の運用を変える予定であった。支出負担行為兼支出命令書の類は、支出命令書類全体の3割強を占めるものであり、これが可能ならば、各課や審査担当の事務軽減となる。審査担当の事務でいえば、支出起案と支出命令書との記載内容の照合がなくなる。照合作業の中で、しばしば支出起案と支出命令書との記載不一致を発見した。システム出力の支出命令書の内容が支出負担行為の内容を正確に表示しているが、支出起案は職員の手入力のため、予算科目の記載誤りや誤字脱字があった。予算科目の記載誤りや誤字脱字があった場合は、支出起案の修正を求めていた。これも、おかしな話である。なぜなら、支出起案をもとにして支出命令書を作成するのが論理的な筋道なのに、支出命令書が正しく、支出起案が間違っているなんて変ではないか。支出起案は、一般文書である、本来は各課の文書主任や文書取扱主任職にあるものがきちんと確認するものである。現状として、それがなされていない。文書審査機能が麻痺しているのである。それで、会計課の審査担当が本来業務の会計審査のほかに文書審査もしていた。その結果、会計課審査は細かい、うるさいと陰で言われていた。これがM区役所の職員のレベルである。M区役所、これすなわち目黒区役所なり。

 支出起案の微細な誤字脱字等を見逃すと、監査事務局から、審査担当に注意が入る。これがM区役所の事務上の運用である。支出起案は、各課の文書審査担当の問題であるのに、長い間すり替えられていた。そのため、各課の会計に関する知識も低下していた。事業優先で、会計事務はおまけ程度とされ、軽視されているのがM区の実情であった。とはいえ、今更ながら、文書審査のレベル向上は見込めない。会計課審査係が本来の会計審査事務のみに専念できる好機であった。

 しかし、新財務システムが稼働する前々年の秋になって、文書係の強い意向により、会計書類の決裁も従来どおり一般文書と同じ仕組みで行ない、通しの文書番号で一括管理することに変更されてしまった。ベンダーを決める前の計画では、一般文書と会計文書の決裁は分離型にする(自治体の多数派の考え方)ことになっていたが。支払伝票にすぎない支出命令書と事案決定などの一般文書と同列にする必然性はないのだが。従前のシステムのN社の仕様がそのようになっていただけに過ぎない。このような仕様は、私の知る限りN社だけである。J社は、このため仕様変更を余儀なくされた。カスタマイズである。なんと、このようなカスタマイズを推進したのは、私にされてしまった。文書係は自分のところで決めたのでないという。後に、新システムに関して通知を出す際に、ここの部分は会計課が決めたことだから、会計課が案を出してくれと。ひどい話だ。こんなことがまかりとおるのは、M区役所のほか、数少ないだろう。M区役所、これ目黒区役所なり。

 審査係内でも、上層部の意向がN社の決裁システムなので、支出命令書摘要欄記載ではなく、支出起案を作成し、支出命令書の関連文書としてシステム上に追加するということだろうと考える者が増えた。結果として、支出起案は生き残った。ただ、N社の文書決裁システムにJ社の財務文書を乗せるのであるから、N社の統合システムでないため、使い勝手が悪くなることは明らかであった。N社の決裁システムに乗せても、摘要欄活用という方法もあったが、それを否定する職員が多かったのは、変化を好まない職員がM区の多数派であることを証明するものであった。簡素化しようという発想がないのである。その一方でDX,DXだと声高に叫ぶ。DXの前に事務簡素化だろうと思うが、多数派の見解は私の考えと違っていた。

 システムの仕様にしたがい、事務の運用方法を変えよというのが、当初の財務更改における上層部の決め事であった。仕様を無視した運用は、余計な仕事を増やすことになるのに。

 そこで、審査係内での取決めは、支出起案は全部見ない。支出命令書の真実性を確認するための添付資料であるから、支出命令書でよくわからない部分があったら見ることにしよう。そもそも、支出起案は、文書審査の対象であり、会計審査の対象ではない。支出起案を見ることを前提としていては、現状の人員数では、回せないであろう(出納係の都合により、すべての支出命令書に各課が支出予定日を入力し、それも目途に支出するように変わる。支出予定日が決まっているのは支出命令書の2割程度だったのが10割予定日が予め決められてしまう。それに合わせて審査自体の処理に遅れはゆるされないようになるから。)。そのように決まった。

 2024年4月。しかし、後任の係長は、昔のやり方の固執する方で、着任初日から、大きな声で「支出起案を見ないのはおかしい。」と言い、どこかに電話して、「おかしい」と言い出した。「事務処理のやり方の見直しだ。開発業者に他の自治体のやり方を確認し、運用方法を変える。」と言い出したのだ。いくら、6年前まで9年審査係に在籍し、そこで係長試験に受かり、係内主査を経験しているとはいえ、失礼な話だ。今回の財務更改には一切関与していないのに。私が不愉快になったように、財務更改に関わった職員は反感を抱いた。なぜ、こんな人物を私の後任にしたのか。この年の私のボーナス査定はC評価であった。仕事をやめる決心が不動のものとなった。

 次回、「議員も、区民も無関心な分野」に続く。