ずーっと前からのジンクスなのですが、なぜか同じような作業が集中してやってきます。
「今月オルタネーター何個交換した?」って時もあれば、「フロントガラス割れた!」っていう連絡が何件か来るなんてこともザラにあります。
これ何なんでしょうね???
同じような作業を短期集中で訓練されているようなものなので、何となく私の経験値がアップしているような気もします(笑)
神様にビシバシしごかれているいるだけかもしれませんが・・・
今日の話題はキャリパーです。
まぁ年数回話題に上がるような気もしますが、やっぱそれだけ重要な部分だってことでご理解ください。
ちなみに写真のキャリパーはNDロードスターです。
今回はキャリパーオーバーホールの作業を2台同時進行しています。
なぜかというと、2台ともブラストでの洗浄が必要だったからです。
上の写真を見て「ブラストした後だな・・・ キラーン!」って思ってた人は自分を変態だと誇っていいです。
私の考え方は・・・
まずは純正の性能をシャブリ尽くす!! です
ノーメンテのBREMBO対抗ピストンキャリパー ウン十蔓延也
VS
バチクソメンテされた純正キャリパー 家計の味方!
これどっちが性能良いか??って話です
それに対抗ピストンの弱点は、純正片押しよりもメンテを必要とする点です。
一つのキャリパーにピストンが4つとか6つ ついているわけですが、性能を発揮するためにはそれぞれのピストンができるだけ均等かつスムーズに動く必要があります。
片押しの場合はピストンは1つか2つで単純に部品点数が少ない。
また、スライドピンによりキャリパーがローターをセンターで捉えるために均等に力が加わります。
動議ですが片押しの弱点はスライドピンの潤滑に依存するところ・・・
あと、これが一番注意する点ですが、片押しキャリパー(純正キャリパー)で制動力を求めるのなら、パッドは半分までしか使ってはいけません。
なぜかというと、パッドが減ると当然ピストンが押し出されるわけですよね?? 片押しの場合は、対抗ピストンの「2倍」もピストンが押し出されます。
だって片押しキャリパーのピストンの反対側はただの壁ですから・・・
つまり、パッドが減ってくるとピストンがにゅーーっと押し出されて、キャリパーから遠い所でローターに押し当てられるってわけ。
どう言えばいいかな・・・
例えば、竹馬とスニーカーどっちが安定します??
設置面積の話は置いておいて、地面から離れた方が絶対に不安定ですよね??
ブレーキパッドも同じで、ピストンの突き出しが長い状態だとやっぱり不安定なんです。
もちろん片押しキャリパーのメンテナンスも重要ですが、そのへんの注意点も知っておいてほしいですね。
今回のロードスターのフロントキャリパーは錆が出ていたのと、塗装の依頼もあったのでサンドブラストを施しました。
製造時のバリもベルトサンダーで削り取ってしました(笑)
さすがにもうちょっとバリ取りはしておいてほしいなぁ・・・ メーカーさんよ・・・
外側は塗装するので良いとして、内側はこのままだとすぐに表面が錆びてくるので先にグリースを塗ります。
何色にしようかなぁ~ 黒?? それともボディー色と同じ赤??
ちなみに、同時進行のクラウン(リア)はシルバーで塗装しました。
悪名高いクラウンのリアキャリパーもここまでキレイだとなんだか安心しますね。
絶対固着してるんですよ・・・ 経験ある人ならわかってくれるはず
サンドブラスト(メディアはアルミナ)は良い感じに梨地になるので塗料の食いつきが良いです。
しかしシルバーの塗装は変化がなくて・・・
そうそう、サンドブラストだけの依頼も同業者さんからちょくちょくあるのですが、それは良いとして最近は個人の人や小さなバイク屋さんなどからも依頼があります。
依頼は別にいいのですが、基本待ってもらう事になるし、何かとルールも多いのです。
この場を借りてちょっと説明すると、
①ブラスト依頼前に油分はできるだけ落として
②油分が落ちてない場合は別途洗浄が必要になる=追加料金
③奥まった細い溝や穴なんかは苦手 ※セラミックのガンノズルが太いため
目安としては、小指の肌で触れられるような箇所は洗浄可能 爪の先がやっと入るような細くて深い溝は苦手
➃マスキングは自分で
⑤大きすぎる物はキャビネットに入らない
⑥ダスターである程度メディアは吹き飛ばしますが、最終的な洗浄や掃除はご自分で
まぁこんな感じです。
キャリパー1個で4000円くらいでしょうか。
ブラストの依頼が増えると整備の仕事が進まないのであんまり気が進まないのですが(笑)
う~ん・・・
何色にしようかなぁー
黄緑とかで塗っちゃおうかなぁー