感謝とオマージュ | ARKのあんなこと、こんなこと

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「我以外みな師なり」を胸に、街に溢れる教えに感謝の備忘録

 

久しぶりだったなぁ~。

相変わらずマイペースでやっているか。

 

正直、オマエがいなくなって、今でも寂しいよ。

 

何かあったら一声かけろ、すぐに飛んでいくから。

 

じゃぁ、またな。

 

 

7年前の11月15日の未明に、16年連れ添った我が家の柴犬が昇天した。

 

命日の今日、墓に行って久しぶりに会ってきた。

 

今日は、その我が家の犬の話し。

 

これまでに、何度も記事にしてきたことなので、長いお付き合いの方たちには、繰り返しになるので、どうぞスルーしてください。

 

 

飼い主の育て方が悪かったのでしょう。

 

我が家の柴犬は、群れず、媚びず、人の言うことを聞かずで、とにかく、ひたすらに我が道を征く、孤高を保つ犬だった。

 

そんな人間にも犬にも愛想の悪い犬だったが、不思議と雌犬と他の飼い主たちに愛された。

 

しかし、

ひとつ難点が。

それは、犬嫌い、人間嫌いのくせに、どういうわけか若い女性だけには嫌な顔をしなかったので、犬仲間たちから飼い主にそっくりとよく茶化されたこと。

 

 

そんなヤツなので扱いに困ったことは数々ある。

 

防寒グッズや雨合羽など身に着けるものは一切ダメ。

 

冷たい雨の中の散歩では、こちらは雨合羽に長靴の完全武装なので、道行く人たちから犬が可哀そうとばかりに厳しい視線に何度も晒された。

 

 

だが、思う。

 

犬は、本来は野生。

あるがままに自然に生きるのを良しとしているはず。

 

着飾らされて喜ぶ犬などいない。

もし、

着飾って喜ぶような態度を見せる犬がいたとしたら、それは飼い主に気を使ってのこと。

 

そこが犬の良いところでもあり、哀れでもある。

 

 

過度に手を焼かない、可愛がらない。

 

なるべく、好きなようにさせてやる。

 

その距離感を忘れては、飼い主の独り善がりになってしまうと思っている。

 

 

さて

犬仲間の一人の女性が、飼い犬に成り代わって、東大散歩で会う犬たちを酷評する「まい子のたわごとー罵詈雑言集」なる小冊子を書いた。

 

因みに、

まい子は、メスの甲斐犬で、気が強く狂暴で向かうところ敵なし。

群れはするが誰も近づけさせず、他の犬たちに君臨した。

 

 

そんな彼女に例外が一つ。

 

それが我が家の柴犬に対する媚びた態度。

 

群れず、媚びず、懐かずのそっけない我が家の愚犬に対してだけは、積極的にすり寄ってメスの媚態を見せ、その片想いぶりは特筆ものだった。

 

この迷惑顔で困惑する我が家の柴に擦り寄るメスの狂暴犬の態度の落差を犬仲間たちはおもしろがった。

 

 

上記「まい子の戯言―罵詈雑言集」にある今は亡き愚犬の一編を、感謝とオマージュを兼ねて再録し、終わります。

 

 

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タイトル:おともだち 〇〇(※ 我が家の柴犬)

 

立ち耳、巻尾、精悍な顔だち。

 

なにを隠そう、オラの好きなタイプだ。

 

なぜかオラの本能は〇〇のような男らしい日本犬に惹かれる。

 

きっと同じ日本のDNAのせいだと思う。

 

 

ときどき一人で彼は姿を消す。

 

それもオラにはよく分かる。

 

オラたち日本犬は自由が好きだ。

 

自然の声が呼ぶのさ。

 

そうなったらジッとなんかしていられない。

 

わかんないだろうな、西洋犬には・・・・。

 

 

彼の家に遊びに行ったことがある。

 

居心地がよかった。

 

きっと家に染み付いた同じ日本犬の薫りがリラックスさせたんだと思う。

 

そんなわけで嫁に行くならARK家にしようと決めている。

 

 

けど

オラが嫁にいったら、きっと〇〇は尻に敷かれることになるだろう。

 

そうなったら、せっかくの男らしさも半減してしまうから、やっぱりお友だちでいよう。

 

なに?

 

おっかちゃんがなんか言ってる。

 

 

向こうにも選ぶ権利があるんだからね、だって。

 

なにを言いやがる、このまい子を袖にする男がいると思ってんの?

 

ま、ひどい。

 

どう見てもオス犬だって?

 

メス犬なら立ちションなんかしないって?

 

オラ、傷ついた・・・・

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犬はいい。

 

生涯の友になる。

 

 

最後は、目も耳もダメになって、水はスポイトの力を借りた。

 

立ち上がることも歩くこともできなくなった。

 

少しでも楽なように、旧宅の部屋と廊下にそれ用の紙を敷き詰め、これはと思うところに寝かせておいた。

 

 

気がつくと、いつの間にかボクの机の傍へ来て寝そべっていた。

 

翌朝には、奥の寝室のベット下で横になっていた。

 

どうやって動いたのか分からない。

 

立つことも歩くこともできない犬がどうやって?

 

 

もうアイツはいない。

 

分かっていながら、今でも、アイツが寝そべっていた場所に目をやってしまう自分がいる。

 

 

古いブロ友のみなさんには、使いまわしの記事と写真をお詫びします。