ブランドは人を美しくするのか? | ARKのあんなこと、こんなこと

ARKのあんなこと、こんなこと

「我以外みな師なり」を胸に、街に溢れる教えに感謝の備忘録

 

若い娘が二人。

 

目ざとくボクを見つけると駆け寄ってきて、ハイタッチにハグ。

 

そして、

ボクの腰に腕を回し離れようとしない。

 

 

そんな姉妹がいる。

 

と言っても

惜しむらくは入学前の小さな女の子であるが。

 

 

別れた後、ママが娘たちに言う声が耳に入る。

 

良かったね、おじちゃんに会えて。

 

これもいつものことだ。

 

 

おじちゃんがいい、おじちゃんがいい。

(※ おじちゃんであって、おじいちゃんと言わないところがミソだ)。

 

そう言ってママを困らせることは何度も聞いている。

 

こんな面白みも無く、汚らしいだけの爺さんを好いてもらえるなんて望外の幸せだ。

 

 

男女、老若を問わず、嫌われることはあっても好かれることの少ないこれまで。

 

しかし、

どういうわけか、昔から子どもと犬には好かれることがある。

 

子どもであろうが犬であろうが、尻尾を振られるのは嬉しいものだ。

 

 

昨日、ママチャリに乗せられた小さな妹の方と出くわした。

 

10日ほど前に姉妹がそろって40度の高熱を出して寝込んでいることを聞かされていた。

声を掛けた。

 

風邪が治ってよかったね。

 

 

すると、

娘は、小さな手を出して、ボクにも手を出せという仕草。。

 

手を差し出すとその手を握り、引き寄せて自分の頬に頬擦り。

 

頬擦りされた我が手が言っているような気がした。

 

長い人生、女にこんな事されたの初めてだな。

 

 

有頂天になってこれをカミさんに話した。

 

すると、言われた。

 

そんな天使のような存在は生れてはじめてでしょう。

今年はクリスマスプレゼントね。

忘れちゃ罰が当たるわよ。

 

 

理由は分からない。

 

できれば二十歳前後の娘ならなどと贅沢も言わない。

 

どんな年齢、どんな理由であれ、好かれるのは嬉しい。

 

 

好かれるのとは違うが、もう一つ言われて嬉しい言葉がある。

 

それは、オマエと話すと元気になると言われること。

 

仕事先の経営者からも何度も言われた。

 

なぜか、あなたと会うと元気になる。

 

(※ これまた仕事の中身を言わないところがミソ)。

 

 

仕事を褒められればもっと嬉しいのかもしれないが、これまた、理由はどうあれ、そう言われて嫌な気はしない。

 

知り合いや友人、また、仕事の同僚などからも言われることが多かった。

 

元気になるの一言で、逆に元気をもらう単細胞である。

 

 

さて

一昨日の夜、大病の手術を息子の大学病院で受けた義妹の快気祝いをした。

 

ウナギが食べたいというので鰻屋にした。

 

手術がうまく行ったこと。

病院で良くされたこと。

 

さんざ、息子を褒めちぎられ、くどいほど礼を言われた。

 

 

久しぶりにあれこれ話した。

 

ブログで親しくさせて戴くジョークおじさんの真似をして、しばらく前にエアウイーブのマットレスを買い、ついでに、枕も買い替えた。

 

ところが、その枕がボクには合わず宣伝文句ほど良くないと口にした。

 

 

すると、

義妹が言った。

 

おにいさん、それはダメよ。

枕は、いくら高価になっても、しかるべき店できちんと計測してもらい、合った物を買わなくては。

私は、○○百貨店の・・・・

 

 

ファッションでも食事処でも、よく知られたブランドにこだわる人はいる。

 

人はそれぞれ。

どこぞの何が良い、何が旨いと思うのは一向にかまわない。

 

だが、

それを人に押し付けるような物言いは苦手。

 

 

この義妹がそんなブランド信仰のひとりだ。

 

旅は、ビジネスで行かないと。

ワインはどこぞの何でないと。

紅茶はフレンチはイタリアンは~~

 

何かというと、どこぞの何がよい、どこぞの何が旨いなどと御託を並べる。

 

 

それがなんとも胡散臭く、鬱陶しいので、長いこと距離を置いていた時期もある。

 

オレはオレ、私は私。

それなりの考えがある。

放っておいてくれと思う人も多いはずだ。

 

そんな話はオマエと同じブランド狂いの人とならいいが、そうでない人の前ではするな。

 

そう何度かハッキリ言ったので、ボクの前ではそんな話はすっかりなくなっていた。

 

 

枕の話しでそれが出た。

 

睡眠と枕の講釈が続くので、たまらず言った。

 

今日はオマエの快気祝い。

枕の話しはその辺にしておこう。

 

 

人はなかなか変わらない。

 

何処の何を好きでもいい。

 

人はそれぞれ。

 

人の何を何処まで分かるというのだ。

 

 

自分の好みを人に押し付けるものではないし、ましてや、そんなことは人にひけらかすようなことでもない。

 

数万円のコース料理よりも立ち食いソバや牛丼の旨さにしびれることは何度もある。

 

旨い、不味いは、その日、その時の体調もあるし、その人の舌が決める。

 

どんな有名ブランドのファッションも、それを身につける人で決まる。

 

 

いい女は何を身につけても様になる。

 

それは男も同じ。

 

ブランドが人を美しくするわけではない。

 

もともと外形的な美しさに恵まれた人はいる。

美しさは、その人に内在する知性や教養が醸し出すもの。

 

ブランドを言う前に、自分のそれを問え。

 

個人的にはそう思っている。

 

 

最後は、何度もお借りしている寅さんの言葉にする。

 

冗談いうなよ、

オレがオマエと同じ気持ちになってたまるか、

バカにするな!

なぜだ?

オマエ頭悪いな、

オレとオマエは別の人間だ。

早ぇ話がよ、

オレがイモ喰って、てめえの尻からプッと屁が出るか?