「親が亡くなったあと、借金は相続されるって聞いたことがあるけど…
保証人まで相続されるの?」

実はこれ、あまり知られていないのですが、保証人の立場も相続の対象になるケースがあります。
相続の場面で思わぬトラブルに発展しやすい、注意が必要なポイントです。

連帯保証人だった場合は要注意

亡くなった方が、誰かの借金の連帯保証人になっていた場合、
その「連帯保証人としての地位」は、原則として相続人に引き継がれます。

つまり、
主債務者(実際にお金を借りた人)が返済できなくなったとき、
相続人が代わりに支払いを求められる可能性があるということです。

「借金をした覚えはない」
「保証人になっているなんて聞いていない」
そう思っていても、請求が来るケースは少なくありません。

相続人が複数いる場合はどうなる?

相続人が複数いる場合、連帯保証の負担は法定相続分に応じて分かれるのが原則です。

ただし、相続人同士で
「この人が全部引き継ぐ」と話し合って決めたとしても、
債権者(お金を貸した側)の同意がなければ、その主張は通りません。

この点も、誤解されやすい注意点です。

保証人を引き継ぎたくない場合の選択肢

多額の保証債務を背負う可能性がある場合、
次のような手続きを検討する必要があります。

相続放棄
最初から相続人でなかったことにする手続きです。
財産も借金も、保証人の立場も一切引き継ぎません。

限定承認
プラスの財産の範囲内でのみ、借金や保証債務を引き継ぐ方法です。
ただし、手続きは複雑で、相続人全員の協力が必要になります。

どちらも、原則として
「相続の開始を知った日から3か月以内」という期限があります。

すべての保証が相続されるわけではありません

実は、保証の種類によっては相続されないものもあります。

会社入社時などの身元保証

一定の条件を満たさない根保証

2020年の民法改正後の賃貸借契約で、極度額の定めがない保証 など

「相続されるのか・されないのか」の判断は、
契約内容をきちんと確認しなければ分かりません。

まずは早めの確認と相談が大切です

保証人になっているかどうかは、
書類・通帳・信用情報などを調べないと分からないことが多く、
放置すると選択肢がなくなってしまうこともあります。

相続と保証人の問題は、
「知らなかった」では済まされない分野です。

少しでも不安がある場合は、
早めに専門家へ相談することをおすすめします。