「お探し物は図書館で」

青山美智子さん著 (2020年)

 

 

始めましての作家さん。

 

この本を読むきっかけになったのは、

前回借りた本(里中満智子先生の「漫画を描く」)の間に

挟まれていた貸出票。

 

同じ本を借りた身としては、

その方が、他にどんな本を借りてるのか気になる(笑)あせる

 

その貸出票の中で、

タイトルに惹かれた一冊が、この本。

 

ブロ友さんから、

"推し"のコメントもいただいた。

 

予想通り、ハマりましたグッド!

 

 

5章で構成されていて、

それぞれの主人公がコミュニティハウスの

図書室で繋がっている。

 

 

司書の小町さんを想像した時、ふと、

「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の店主 

紅子さんが浮かんだ(笑)あせる

 

 

小町さんは、選んだ図書リストとともに、

自分が作った羊毛フェルトの作品を

付録としてプレゼント。

 

 

第1章の明日香さんへの付録はフライパン。

 

「ありがとうございました。

 

『ぐりとぐら』も、フライパンも。

 

…大事なこと、教えていただきました」

 

「うん?」

 

小町さんは、すました顔で首を傾ける。

 

「私は何も。

 

あなたが自分で必要なものを受け取っただけ」

 

(本文より)

 

 

 

第5章の正雄さんの付録は、カニ。

 

小町さんは、まっすぐにわたしを見た。

 

「でもね、私が何かわかっているわけでも、

与えているわけでもない。

 

皆さん、私が差し上げた付録の意味をご自身で

探し当てるんです。

 

本も、そうなの。

 

作り手の狙いとは関係のないところで、

そこに書かれた幾ばくかの言葉を、

読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの

何かを得るんです」

 

(本文より)

 

 

共感するとともに、ほっこりとした気持ちに。

 

他の作品も読んでみたくなり、

デビュー作「木曜日にはココアを」を予約。

 

新たな作家さんとの出会いが嬉しい音譜