「あなたの涙は蜜の味」

細谷正充氏編 (2022年)

 

 

 

以前、読んだ「あなたの不幸は蜜の味」

に続く第2弾。

 

後味が悪いとわかっているのに、

読みたくなるのは何故はてなマークあせる

 

人間の嫌な一面を垣間見て、

ホッとするのかも(笑)あせる

 

いやいや、共感するだけではなく、

反面教師にしないと^^;

 

7名の女性作家によるイヤミス傑作選。

 

パッとしない子・・・辻村深月

(「嚙み合わない会話と、ある過去について」所収)

 

福の神・・・宇佐美まこと

(書き下ろし)

 

コミュニティ・・・篠田節子

(「コミュニティ」所収)

 

北口の女(ひと)・・・  王谷晶

(「完璧じゃない、あたしたち」所収)

 

ひとりでいいのに・・・ 降田天

(書き下ろし)

 

口封じ・・・乃南アサ

(「幸せになりたい」所収)

 

裏切らないで・・・宮部みゆき

(「返事はいらない」所収)

 

 

どの作品も、後味が悪かった(笑)あせる

 

 

宮部みゆきさんの小説は、

ミステリー作品でははてなマークと思ったけれど、

イヤミスの要素も含んでいる。

 

うわべだけを飾りたてた被害者女性、

それを羨む加害者女性の姿に、

空しさを感じたので。

 

 

一番共感したのは、辻村深月さんの作品

「パッとしない子」

 

小学校の教師、美穂は、

国民的アイドル佑の弟の担任をしたことがある。

 

佑から声をかけられ、嬉しくてたまらない美穂。

 

だけど、佑の話は思ってもみない内容だった。

 

 

繊細すぎてついていけない、と思う。

 

その子も、佑も、佑の弟も。

 

人の言葉をいちいち覚えていて、

勝手に傷つくのはやめてほしい。

 

こっちはそんなに深く考えていないのに、

繊細すぎる。

 

(本文より)

 

 

私が小学校だった頃の担任を思い出した。

 

私は、人と話すのが苦手だったから、

「大人しすぎる」と言われた。

 

勿論、誉め言葉ではない。

 

明るくてハキハキしてる子たちを

えこひいきしているように感じた。

 

その先生にしてみれば、

悪気はなく無自覚だったのでしょうね。

 

この小説の美穂先生のように…