和田秀樹先生著(2022年)
「ついイラッときても感情的に反応しない方法を1冊にまとめてみた」
最初に、「なぜ怒ってしまうのか?」を、
精神科医としての見地から解説。
たとえば、人に殴られた時、
もっとも速く反応するのが大脳辺縁系。
動物にも共通の原始的な脳といわれ、
複雑なことは考えずに、
殴られたからカッとするという単純な反応を起こす。
それに対して、大脳皮質は、人間的な脳で、
ゆっくりとした反応が起こり、
衝撃的な行動に走るのをストップさせる。
怒りに関しては、
大脳辺縁系はアクセル役、
皮質がブレーキの役割。
ということは、
いつもすぐにカッとなる人は、
動物的ってこと(笑)
怒りは誰もが抱く感情だけれど、
怒りをストレートに表現するのは幼稚な行為。
この本では、怒りを抑えるための24のメソッドを紹介。
イタリア人は怒りを感じると、
イタリアンジェラートを食べるそうな
甘さと冷たさで、副交感神経を優位にするので、
理にかなっているとのことやけど…
私は胃腸の保護のために、
冷たい食べ物は、できるだけ避けてる。
すぐ実践できるのは「深呼吸」
呼吸に関しては、日頃から意識してるつもり。
感情がたかまっているときは、
皮質に酸素がいきにくくなるので、
怒りがエスカレートしてしまう。
ゆっくりと意識して呼吸することで、
皮質に酸素が行きわたる。
怒りそうになったら、「はい、酸素!」
あと、怒りを「恨み」にしないための
考え方も参考になりました。
恨みは、本来、怒りのブレーキ役であるはずの皮質が生み出す。
「人」に対して怒るのではなく、
「事」に対して怒るようにする。
「あの人は、本当にひどい人だ」ということではなく、
「あの人にこういうことをされるから腹が立っているんだ」
という見方に変えていく。