亀田達也先生(東京大学社会心理学教授)著
「眠れなくなるほど面白い社会心理学」(2019年)
面白そうなので借りました。
内容はいたって真面目ですが、
左ページに図解があるのでわかりやすい。
個人が集団の中では、どのような行動をとりやすいのか、
なぜそうなるのか、を検証。
普段何気なく感じていることにも、
法則があるということを知った。
例えば、「同調」という心理。
私は周りの意見を気にするほうで、
それは自分の心が弱いからやと思ってたけど、
誰でもあり得ることなんやね。
「渋谷のハロウィン」を読みながら、
暴走する人の心理を知った。
今年のハロウィンは大丈夫?
「同調」と「群衆心理」の記述より、
抜粋させていただきます。
<人は多数派の意見に同調しやすい>
私たちは、なにかを判断する際、どうしても多数派の意見や行動に自分の考えを合わせてしまう傾向がある。
これを「同調」と呼ぶ。
普通なら間違えようのない問題でも、全員が別の回答を選ぶと、
それに大きく影響されてしまう。
同調が起こりやすい状況とは?
メンバー同士の結びつきの強い集団ほど、
グループの結束を乱したくないという心理が働きやすく、
同調も起こりやすい。
ひとりでも自分と同じ意見の人がいると、
その圧力は大きく弱まる。
<渋谷のハロウィンは、なぜ暴徒化した?>
群集心理の特徴としては、
「一体感」「無責任性」「無名性」の3つを挙げることができる。
スポーツやイベントなど、ある共通する目的のために集まった群集は、一体感がうまれやすくなる。
一体感は気分の高揚を招く。
また、群集は組織の集団と違って、
一人ひとりが役割や義務に縛られない。
そのため、なにをしても構わないという無責任性も生じやすくなる。
さらに、周囲の人に自分が何者であるかを知られていない無名性によって、罪悪感も薄まることから、
その場の勢いやノリでモラルに反する行動をとりやすくなる。