作:七河迦南

東京創元社

2008.10

超個人的評価:★★★+☆☆

七つの海を照らす星/七河 迦南
¥1,890
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図書館で装丁に惹かれて手に取りました。

第18回鮎川哲也賞受賞作だって。


児童養護施設を舞台とした連作短編ミステリ。

一つ一つの事件はたいしたものじゃない。

施設の子供達のなかでおこった幽霊騒ぎだとか、出所不明のお金だとかトンネルで聞こえる謎の女の声だとか。

けれどその事件のバックグラウンドが重くて切ない。


探偵役の児童相談所勤務の海王さんがすごい偉大な人でした。

いつの間にか子供たちの心に入り込んで、話を聞いてぴたりと謎を言い当てる。その後のアフターケアも万全です。

今までの私だったらこういう万能感漂うキャラは苦手だったはずなんですが、どうしても彼は嫌いになれませんでした。舞台が舞台だけに、こういう人がいてくれたら良いと思った。


小さな謎の一話ごとに完結した短編集が最後に一つの物語としてつながったときは感動しました。

所々それはちょっと力ワザでは?と思う部分もありましたが、それを読ませてくれるのはすごいと思います。