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埼玉県には、支援籍学習という制度があります。
簡単に言うと…
特別支援学校に通う児童や生徒が、本来通うはずだった地域の学校にも籍を置き、そのクラスメイトたちと年に1〜2度、交流学習をするというものです。(支援籍学習は希望する場合のみ実施します)
ヒロは、小学部1年生から3年生までは、実際に地域の小学校に行き、担任の先生付き添いの元、地域のクラスメイトと交流をさせてもらいました。
しかし、小学部4年の年からコロナ禍となってしまい…支援籍学習は「間接交流」という形での実施になりました。
間接交流とは、ヒロのことを新聞という形で地域の学校のクラスメイトに見てもらうものです。
Zoom を使用したオンラインでの交流もしました。
残念ながら、こうした方法では、ヒロにはますます意味が伝わらないし、地域の学校のクラスメイトたちの反応もよくわかりませんでした。
今年度、ヒロは中学部に入学し、改めて支援籍学習参加の希望を出しました。
しかし…
特別支援学校の担任からは、
「中学校は、中間や期末テストや部活動、行事などで忙しいため、なかなか双方のスケジュール調整が難しく、学校によっては断られる場合がある」
と言われてしまいました。
それは、よくわかります。
私も、学生時代は中学校に教育実習に行ったことがあります。
中学校の先生は、その日の授業を終えた後、部活動の指導があり、そこからまた翌日の授業の準備…
授業以外にも業務はたくさんあります。
実習生として学校に出入りしていた期間、1日12時間くらい学校にいる日が何日もあり、寝不足でダウンしそうでした。
だから、何がなんでも、
「うちの子を支援籍学習に参加させてください!」
と言いたいわけではないのです。
間接交流で構わない…
「地元の中学校の先生や生徒さんたちに無理のない範囲で、何らかの形で関わらせていただけたら、有難いです」
と、お願いしました。
ヒロが本来通うはずだった地域の中学校は、小学校よりも我が家から近くにあります。
地域の避難所にも指定されていて、選挙の投票所にもなっています。
そのため、川越に転居してきた頃、ヒロが3歳の頃から馴染みの場所でした。
また、その中学校には、特別支援学級があるため、ヒロはこの中学校に通うかもしれないと思っていました。
(3歳ですでに自閉スペクトラム症の仮診断はあったため)
結果的に、ヒロは自宅から徒歩では通えない距離、離れた地域にある特別支援学校小学部に入学し、そのまま同じ学校の中学部に入学しました。
徒歩で行くことのできる地域の中学校は「近くて遠い場所」になっていました。
昨年春、選挙でその学校へ行ったとき、校門付近の掲示板に目が行きました。
綺麗な桜の花の装飾と共に
「Enjoy your new school life ! 」
と書かれてありました。
それを見て
「ヒロをこの学校に通わせてあげられなかったなぁ」と、何とも複雑な気持ちになったのでした。