小学校に上がった頃かと思う。


私の母、父の妹である叔母の2人に私は目が釘付けになった。



我が家は本家。

夏休み、冬休みには誰彼となく親戚が集まった。

叔父、叔母、いとこたち。


賑やかな中、箱に入ったいくつものショートケーキがあった。


母はまず、子どもたちにケーキを選ばせる。

常にそうだ。


それまでそんな母に違和感を感じたことはなかった。


でもその日は違った。



叔母は、まず、自分のケーキを選んだのだ。

ぎょぎょっ💦


そんな叔母を見ても母は、いとこやわが子を呼びケーキを選ばせようとする。


そこで初めて、母のいつもの行動に違和感を感じた。


そして私は叔母のセルフィッシュな行動に羨望した。


わが母は自分より子どもを優先する。


叔母は子どもより自分を優先した。


わが母は、常に我慢しているのではないか。

それは食べたいケーキを我慢するなんてみみっちいことでは無い。


普段から自分を抑え、子どもを、夫を、家族を優先しているのではないか。


常に我慢しているのではないか。


そこに違和感を感じたのだ。


叔母はあっけらかんとケーキを選ぶ。

食べ始める。

幸せそうに。



私は目が釘付けになる。


叔母の行動に羨望したのだ。


私はこちら側になる。

自分を大切にする自分になりたいと思った。


ところが、それを実行できるようになったのは、つい最近のこと。


私は自分を受け入れられず、自分なんてと思い続け、家族からの愛を受け入れられず、愛がないと嘆き続ける。



家族を大切にしていたかと言えばそれも不十分。


自分の価値は稼ぐことだと、ストレスフルで壊れそうになるほど働いたこともある。

自分を受け入れられないことで、無用な我慢をしていた。


今、やっと手に入れた。

やっとありのままの自分を受け入れ、大切にできるようになった。

自分を愛することを手に入れた。


自己受容を得た。




世界は変わる。

人生は変わった。


あの時羨望した、自分の好きなケーキを自分で選べる自分になれたかな。。。