きのうは月一の夜の勉強会。

先月金沢であった日本伝統鍼灸学会への参加報告でした。

Facebookのヨモギ部(ヨモギであそぼ、みたいな活動です。部員いつでも募集中☆)ではご報告を上げていたのですが、
昨日あらためていいなと思ったので、こちらでもモクサアフリカのことを書きます。

11月26日の県民公開講座『どうして名前だけ出てこないのか』でも
前座でちょっとモクサアフリカのお話が出てくるそうです。
そちらはまたご紹介しますね。

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Moxa Africa(モクサアフリカ)。

アフリカや中南米、その他の医療の行き届かない地域において、
“医療アクセスのないところにも希望を”と、
結核治療の助けとしてお灸を広めているイギリスの団体です。

アフリカや南米、アジアなど、世界中で、結核が現在も流行しています。

日本でも決して無縁ではなく、一日約125人が亡くなっているということで、
特に人口流動の激しい大都市部において感染者が多いとのことです

モクサアフリカによるお灸の普及活動の成果として、実際にお灸によって免疫能が向上し治癒を早めたり、周囲への蔓延を防ぐ効果がみられています。

アフリカでは、結核とHIVのダブル感染も大きな問題になっていますが、その方たちにも成果をあげているそうです。

お灸のツボ選びや方法は、現地の方も自分でできるようにいたって簡単。

足三里のツボに日本式のお灸のやり方で7壮。

日本の医師、原 志免太郎先生の論文をもとにされています。

パンフレットにあるresilienceという言葉は、
回復力、困難に出会ったときそこから立ち上がる力、
という意味があるそうです。

困難なときに、闇を照らしてくれる力がお灸、
お灸が世界を変える、とおっしゃっていました。


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アフリカや世界各地の家や軒先
あるいは草原や森や大地の上で
人々が草むらの雑草に火をつけ
そっと米粒大のお灸に火を灯し
お灸がふわり小さな煙をたてていることを想う。

朝や真昼の光の下
あるいは夜の灯りの下で
火の力を借りて熱が肌に浸透していき
体のスイッチを入れる。

親鳥が子に運ぶ小さな口移しのように
繰り返す皮膚へのヨモギのエネルギー転写。

たゆたう煙や
ゆっくりと燃える小さな炎の揺らぎ。
見つめる瞳。
ただよう燃え草の匂い。

“今日お灸したの?”
“まださ、これから。君は?
まだならここで一緒にしようか。”

あるいは、一人ベッドの上で膝をたて、祈るようにひとつ、ふたつ、と慎重に据える人。

そんなことを想像しながら、さあ私も私の足三里にお灸をしよう。

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これからますます寒くなってきますね。冬の寒さやインフルエンザの流行、胃腸炎にもまけない体づくりに、ここ日本でもぜひお灸を活かしていきましょう。

Let's Okyu!

お灸が今日も、世界の誰かのresilienceにそっと灯を燈しますように。


○灸の斬新な柄が好評です。